ばったすいみんぐすくーる

公開中の映画作品を中心にネタバレ全開で独断レビュー。 映画興行収入などの映画情報も紹介。

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2007年4月クールドラマ視聴率結果(最終話その2)

順位  タイトル     初回  最新話 前話との対比 平均(予想平均)予想結果
1位「プロポーズ作戦」  19.3%  20.9%(▲3.7%) 17.3%(16.5%) ○
2位「 バンビ~ノ!  」  16.6%  14.4%(▲0.6%) 14.2%(15.5%) ▲
3位「  喰いタン2  」  16.2%  14.0%(▲0.7%) 13.7%(14.5%) ○
4位「冗談じゃない!」  19.4%  12.7%(▲0.7%) 13.4%(19.5%) ×
5位「鬼嫁日記いい湯」  14.6%  10.5%(▲0.3%) 12.0%(13.0%) ○
6位「帰った時効警察」  12.8%  13.5%(▲2.3%) 12.0%(10.5%) ▲
7位「  花嫁とパパ 」  14.9%  12.2%(▲1.2%) 11.8%(12.0%) ◎
8位「ライアーゲーム 」  12.3%  13.6%(▲2.2%) 11.4%(10.0%) ▲
9位「わたしの教科書」  14.2%  12.4%(▲1.7%) 11.2%(12.5%) ▲
10位「 特急田中3号 」  11.5%   8.9%(▲2.1%)  8.8%( 9.0%) ◎
11位「 ホテリアー  」  11.1%   9.1%(▲1.0%)  8.6%(10.0%) ▲
12位「 生徒諸君! 」   9.4%   9.4%(▲1.5%)  7.6%( 9.5%) △
13位「セクシーボイス」  12.5%   6.4%(▽0.1%)  7.6%(12.5%) ×
14位「 孤独の賭け 」  11.2%   4.5%(▽0.6%)  7.0%(12.5%) ×

予想の結果を以下のとおりと考えたい。
◎…0.5%前後以内の乖離 (2コ)
○…1.0%前後以内の乖離 (3コ)
▲…1.5%前後以内の乖離 (5コ)
△…2.0%前後以内の乖離 (1コ)
×…2.0%以上の乖離   (3コ)

予想合格ラインを1.5%前後以内の乖離程度と考えれば、14作品中10作品となる。
それほど悪くはないかもしれない。
三作品が“×”となってしまった。
織田裕二の実績からいって当たりようもない「冗談じゃない!」、
新枠であり予想が困難だった「セクシーボイスアンドロボ」、
予想困難の大コケ「孤独の賭け」(最終回の視聴率を大幅に下げたのは本作のみ)
さすがにこれらを予想するのは困難というものだ。

今クールを自己のイメージのみでまとめると以下のとおりとなる。
【評価を上げたモノ】
(最終回が初回視聴率を超えた主演、予想外に平均視聴率が高かった主演)
山下智久、長澤まさみ、オダギリジョー、戸田恵梨香

【評価を若干上げたモノ】
(最終回が初回視聴率を超えた助演・テーマや実績に比し、視聴率が健闘)
麻生久美子、松田翔太、石原さとみ、田口淳之介、

【評価を上げなかったが、下げなかったモノ】
(テーマや実績に比し、視聴率がそれなりに健闘)
松本潤、菅野美穂、伊藤淳史

【評価を若干下げたモノ】
(前作より視聴率を下落させた主演・テーマや実績に比し視聴率が低迷した主演等)
松山ケンイチ、大後寿々花、上戸彩、内山理名、堀北真希、田中聖、栗山千明、東山紀之、森田剛、“続編モノ”

【評価を下げたモノ】
(前作より視聴率を大幅に下落させた主演・テーマや実績に比し大コケした主演等)
観月ありさ、ゴリ、伊藤英明、長谷川京子、アンジェラ・アキを除く「孤独の賭け」に関わった全ての人々、織田裕二、上野樹里、大竹しのぶ、“韓流”


<今週火曜日以降に最終回を迎えたドラマ>
○バンビ~ノ!  <終了> 平均視聴率14.2%(予想平均視聴率15.5%)
16.6→15.0→13.7→14.0→14.6→14.0→13.2→13.6→13.7→13.8→14.4
11話中4位の視聴率でフィニッシュ。
特別いいわけでも、悪いわけでもなかった。
初回、2話目、7話目以外は13.6%~14.6%の間で安定していたことになる。
松本潤の固定ファンの高さが窺われる。
このあたりの数字が松本潤のピンの主演作の場合の今後の基準になりそうだ。

予想としては、松本潤の人気を過大評価しすぎてしまった感がある。
また、「ハケンの品格」が大当たりとなり、日本テレビの水曜日22時枠は視聴率が取れやすい枠と考えてしまった(ドラマ5本の木曜日よりもドラマ1本の水曜日が視聴率を取りやすいのは事実)。
「anego」の15.6%辺りを稼ぐのではないかと考えたが、その9割程度と見込むべきだったか。

○鬼嫁日記いい湯だな <終了> 平均視聴率12.0%(予想平均視聴率13.0%)
14.6→14.0→12.5→12.8→12.2→12.1→9.5→11.6→11.9→10.2→10.5
ほとんど盛り上がることなく終了。
「危険な賭け」同様に、こういう視聴率の動きは一番タチが悪い。
初回の視聴率から徐々に漸減していくというのは、視聴者からの支持を失っているという証拠だ。
視聴率が本ドラマよりも低くても、まだ「生徒諸君!」の方が評価できる。
前作の平均視聴率が15.4%であるから、減少率は22%となる。
予想としては、前作比で15%程度の減少に留まると考えたが、望まれざる“続編”と考えれば、20%ほどの減少という予想もできたはずだ。
ブログ発のドラマ「今週、妻が浮気します」の視聴率も10.2%と低迷したので、この手のドラマは今後さらなる工夫が必要かもしれない。
また、観月ありさ主演作の06年秋クールの「CAとお呼びっ!」の平均視聴率が9.5%であるから、本ドラマの数字は妥当かもしれない。

○花嫁とパパ <終了> 平均視聴率11.8%(予想平均視聴率12.0%)
14.9→11.3→10.3→12.5→11.8→11.7→
12.4→11.7→11.2→10.4→11.0→12.2
12話中4位の視聴率でフィニッシュした。
自身2位の視聴率が12.5%であるため、12.2%という数字は、それほど悪いものではない。
終盤息切れはしているものの、初回を抜かせば、10.3%~12.5%の間を実に安定して稼いだことになる。
比較的視聴率を稼ぎづらいジャンルであるだけに、石原さとみと田口淳之介はそれなりに健闘したと評価してよいのではないか。
石原さとみは視聴率的には上戸彩よりも評価できると断定してよいだろう。

予想としては、石原さとみ主演作の「Ns'あおい」が平均視聴率14.2%の8割5分程度の12%前後に落ち着くだろうと考えた。
これは、それほど悪くない予想だったと思う。

○わたしたちの教科書 <終了> 平均視聴率11.2%(予想平均視聴率12.5%) 
14.2→11.3→10.7→10.4→9.0→10.1→
10.2→11.0→11.9→12.1→10.7→12.4
11話目の10.7%さえ叩かなければ、素晴らしいV字型上昇を描けたのだったが、本当に惜しかった。
徐々に視聴率を落として5話目では9.0%まで下げたのに、その後上昇を続け、最終回では初回の次に高い視聴率である12.4%でフィニッシュしたのは評価できる。
視聴率が取りづらい重苦しいテーマであったが、菅野美穂、伊藤淳史はよく頑張ったといえるのではないか。

予想としては、「ヒミツの花園」レベルの12%辺りに落ち着くのではないかと考えたが、序盤・中盤で視聴率を落としすぎたのが響いたか。
冷静に考えれば、0.5%ほど高く予想しすぎてしまったかもしれない。
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テーマ:テレビ視聴率 - ジャンル:テレビ・ラジオ

「バッドエデュケーション」DVDレビュー 【映画】

◆評  価    5.0点
◆分かりやすさ  B
◆おススメ度   C(ゲイの人だけ見て下さい)

6月30日から公開される『ボルベール<帰郷>』を監督したペドロ・アルモドバル監督作品。
ガエル・ガルシア・ベルナルが主演している。

評価について一言でいえば、「オチが弱い」作品。
弟のフアンの行動の原動力や動機が弱すぎやしないか。
兄への殺意、エンリケに対してイグナシオであることを詐称したこと、サハラ役にこだわったことなどに対して、ピンとこない部分が多い。
これらは作品の根幹に関わる一番大事な部分であるから、きちんと描くべきではないだろうか。

母親に対して大いに迷惑を掛けているということや、田舎街であのような兄を持つ辛さなどはフアンの口から語られているが、イグナシオに対する明確な殺意には繋がっていない。
フアンと神父との関係がバレたことこともほとんど関係ないようだが(イグナシオは冷静でいるのが面白い)、軽蔑しているゲイの兄に自分の本性を知られてしまったから殺意を抱くという展開でもよいのではないか。
一番知られて欲しくない人間に秘密を知られてしまったら、おそらく殺意を抱くだろう。

また、エンリケに対して、イグナシオと詐称して近づくよりも、俳優志望のイグナシオの弟として近づくほうがリスクは少ないのではないか。
死んだ兄の願いを叶えるために兄の友人に頼るという流れの方がよほどすんなりしている。
どういう意図があったのか測りかねるシークエンスだ。
フアンが隠れゲイであり、奔放な兄に憧れ、兄に成り代わりたかったなどの明確な動機を描くべきではなかったか。
兄に対する嫉妬と憧れのような相反する想いを感じさせて欲しかったところだ。
エンリケとのプールのシーンなど、フアンの真意が読み切れない部分が多い。
なぜ、イグナシオになりたかったのかを明らかに描くべきだろう。
そういったフアンの深層心理を、フアンがサハラ役を演じる「訪れ」の撮影を通して、エンリケが明らかにすべきなのだが、これも上手くいっていない。
大人のエンリケはほとんど傍観者であり、ほとんど機能していない。

さらに、少年時代のエンリケとイグナシオの思い出もちょっと弱いと思う。
彼らの関係のうち、自分の記憶に残っているのは、サッカーでの出会いのようなシーンから映画館での行為、夜の密会シーンから別れに至るシーンのみだ。
何十年も脳裏から離れない間柄には感じられない。
もうちょっと特殊な思い出を用意できなかっただろうか。
したがって、これではイグナシオからエンリケへの手紙も高い効果が発揮されていないと思う。

残念ながら、ただの生々しいゲイ映画となってしまい、過去のアルモドバル作品とは異なり、人間の深い部分が描き切れていないと感じてしまった。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

「シュレック」シリーズDVDレビュー 【映画】

「シュレック」
◆評  価    5.5点
◆分かりやすさ  A
◆おススメ度   B-(それほど良さが分からん)

『自分の見た目を気にして、周囲に壁をつくって、自分の世界に逃げ込むな。』
『見た目よりももっと大事なことはきっとあるはずだ。』
本作が贈る単純だが、大切なメッセージには同意できる。

ただ、ここで一つ疑問が生じる。
そういうテーマならば、なぜファークアード卿をあれほどのチビに描く必要があるのか。
彼は自分のコンプレックスをそれほど気にしていないようにも思える(コンプレックスの表れで、自分の城はバカでかかったが)。
シュレックとは異なり、フィオナにも自分のありのままをさらけ出して真摯に接しているようにもみえる。

自分の見た目を気にしているはずのシュレックは、ファークアード卿を「詰まった奴」と見た目を思いっきり馬鹿にしており、フィオナも彼の見た目を快く思っていないのが、すぐ見て取れる。
この辺りの描き方がちょっと引っ掛かる。

ユニークなキャラクターを登場させたいという狙いから、ファークアード卿のデザインがあのような形となったと思うが、本作のテーマからすれば、普通のイケメン王子の方がよかったのではないか。

シュレックに助け出され、理想の王子と巡り合えたはずのフィオナだったが、何か腑に落ちないところを感じる。
ラストでは、王子とシュレックとの選択肢が与えられ、シュレックを選ぶという流れの方がすんなりと落ちるのではないか。
本作のようなファークアード卿とシュレックとの選択ならば、ドラマチックな選択にはならない。

見た目のよい王子だが、国民に重税を課したり、フィオナを本気で愛していないという性格の悪い者のように描けば、よかったのではないか。
見た目ばかりよい王子と人間味溢れるシュレックをうまい具合に対比できれば、もっと面白い作品になった。


「シュレック2」
◆評  価    6.0点
◆分かりやすさ  A
◆おススメ度   B-(こっちも良さが分からん)

ユニークなキャラクターが大いに増えて、ストーリーはそれなりに盛り上がっていると思う。
長靴を履いた猫やゴッドマザーだけでなく、ピノキオ(女性の下着と伸びる鼻を利用したやり取りは笑える)、クッキーマンのデカイ方など、脇役も光っているのが好印象だ。

文句をつけるとすれば、シュレックとチャーミング王子が入れ替わっていることをもっと効果的に描けなかっただろうか。
フィオナがこのトリックにあまりハマッていないため、ストーリーの盛り上がりに欠ける。
このネタを簡単に描きすぎているのが難点だ。
最初は勘違いして、見た目が変わったことを喜ぶが、いくら見た目がよくなっても、中身が伴わなければ、ダメだということをメッセージとして伝えるべきだろう。

また、見た目を元に戻すか、イケテルままでいるかという最後の選択もドラマティックに演出できていない。

シュレックがフィオナに見た目を変えるかどうかを委ねるというよりも、シュレックが魔法の解けないうちにフィオナにキスしようとするところを、フィオナがそれを拒むという流れの方がよかったのではないか。
見た目に囚われているシュレックを諭す効果も高まっただろう。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

2007年4月クールドラマ視聴率結果(最終話その1)

順位  タイトル      初回  最新話 前話との対比 平均(予想平均)
1位「プロポーズ作戦」  19.3%  20.9%(▲3.7%) 17.3%(16.5%)<終>
2位「 バンビ~ノ!  」  16.6%  13.8%(▲0.1%) 14.2%(15.5%)
3位「  喰いタン2  」  16.2%  14.0%(▲0.7%) 13.7%(14.5%)<終>
4位「冗談じゃない! 」  19.4%  12.7%(▲0.7%) 13.4%(19.5%)<終>
5位「鬼嫁日記いい湯」  14.6%  10.2%(▽1.7%) 12.1%(13.0%)
6位「帰った時効警察」  12.8%  13.5%(▲2.3%) 12.0%(10.5%)<終>
7位「 花嫁とパパ  」  14.9%  11.0%(▲0.6%) 11.7%(12.0%)
8位「ライアーゲーム」   12.3%  13.6%(▲2.2%) 11.4%(10.0%)<終>
9位「わたしの教科書」  14.2%  10.7%(▽1.4%) 11.0%(12.5%)
10位「 特急田中3号 」  11.5%   8.9%(▲2.1%)  8.8%( 9.0%)<終>
11位「 ホテリアー  」  11.1%   9.1%(▲1.0%)  8.6%(10.0%)<終>
12位「 生徒諸君! 」   9.4%   9.4%(▲1.5%)  7.6%( 9.5%)<終>
13位「セクシーボイス」  12.5%   6.4%(▽0.1%)  7.6%(12.5%)<終>
14位「 孤独の賭け 」  11.2%   4.5%(▽0.6%)  7.0%(12.5%)<終>

各ドラマ続々と終了している中で、「プロポーズ大作戦」が最終回において、見事に20%超えを果たした。
その結果、今クールの全てのドラマの全ての回で一話も20%を超えないという珍記録を打ち立てることはなくなった。
また、「生徒諸君!」が地味に視聴率を稼ぎ続け、最終回にして12位に浮上した。


○プロポーズ大作戦 <終了> 平均視聴率17.3%(予想平均視聴率16.5%)
19.3→17.1→13.4→16.4→16.9→17.4→14.6→19.1→18.1→17.2→20.9
最終回において、ここまで高い視聴率を獲得するとは思わなかった。
ラスト前における17.2%という視聴率はいったいなんだったのか。
しかし、ラストの評価はあまり芳しくないようである。
山下、長澤の過去の実績及びラブコメという当たりにくいジャンルを踏まえて、低めに予想したが、「月9」というブランドを加味して、0.5%ほど高めに予想すればよかったかと思われる。

なお、2004年以降の月9ドラマをまとめると、以下のとおりとなる。
【大成功組(平均視聴率20%以上)】
「西遊記」 22.8%
「エンジン」 22.4%
「プライド」 24.9%
「ラストクリスマス」 21.5%
【成功組(平均視聴率18%以上)】
「のだめカンタービレ」 18.8%
「危険なアネキ」 18.8%
「トップキャスター」 18.3%
【可も不可もなく(平均視聴率15%以上)】
「プロポーズ大作戦」 17.3%
「愛し君へ」 16.9%
「スローダンス」 16.9%
【期待ハズレ(平均視聴率15%以下)】
「東京タワー」 14.9%
「サプリ」 14.2%
「不機嫌なジーン」14.2%
「東京湾景」 13.8%
14作品中8位となっている。
過去の主演作がそれほど高い数字を取っていない若い二人と考えれば、それほど悪い結果ではない。

○バンビ~ノ!
16.6→15.0→13.7→14.0→14.6→14.0→13.2→13.6→13.7→13.8

○喰いタン2 <終了> 平均視聴率13.7%(予想平均視聴率14.5%)
16.2→13.3→14.9→11.8→13.4→13.1→12.8→13.9→13.6→13.3→14.0
「ライアーゲーム」との最終回対決はギリギリ「喰いタン2」の勝利に終わった。
自身3位という視聴率の結果はよくはないが、悪くもない。
好ましい結果にはならなかったが、ジャニーズの底ヂカラを感じさせる結果となった。
初回及びゴールデンウィーク中の放映だった4話目の11.8%以外は、基本的には13%前後の数字を安定して取っていたことになる。

06年春クールに放送された前作の平均視聴率は17.4%と高いものであったが、その後のスペシャル版の視聴率は14%台とあまりよくなかったようである。
視聴率の基準をこのスペシャル版の14%と捉えれば、本ドラマの予想はそれほどずれることはなかったのかもしれない。
手軽く楽しめることに着目して、多少高めに予想したのがまずかった。
前作の17.4%×8割5分=14.8%という予想したが、8割程度という読みをすれば、13.9%となる。
若干予想のツメが甘かったと反省したい。

○冗談じゃない! <終了> 平均視聴率13.4%(予想平均視聴率19.5%)
19.4→14.7→13.2→14.4→14.2→11.7→10.7→11.3→12.8→12.0→12.7
懸念された「ダイハード」は19%台の視聴率だったようだ。
結局、悪い流れを断ち切ることなく、最後まで盛り上がりに欠ける結果となった。
悪くても、序盤と同程度の14%台でフィニッシュさせたいところだったが、やはり無理だったか。
どうしてここまでコケることになったのかは、鑑賞していないため分からない。
鑑賞予定だったが、あまりにも低い数字で低迷していたため、録画を止めてしまったからだ。
見ていないのでなんともいえないが、織田裕二と上野樹里の二人がメインのドラマというよりも、大竹しのぶがかなり目立ちすぎてしまったのが、一番の敗因ではないか。
日本を代表する俳優である織田裕二主演ということもあり、また、同じ時間帯の前クール「華麗なる一族」が23.9%というヒットを飛ばしたこともあり、まさかここまで低迷するとは思えなかった。

織田裕二主演の直近の「ラストクリスマス」が同様のラブコメディ作品で、平均視聴率が21.5%を取っていたこともあり、上野樹里主演の「のだめカンタービレ」が18.8%と健闘しており、予想としてはある程度高くせざるを得なかった。
ただ、02年冬クールに織田裕二が主演した「真夜中の雨」が13.7%であり、「真夜中の雨」と同程度と考えれば、予想は当たることになる。
しかし、放送前にその予想をするのはほぼ困難だろう。

大きな問題としてはTBSの日曜日21時枠のホームドラマは、視聴者から飽きられてしまっているのではないか。
06年秋クールの田村正和主演の「誰よりもママを愛す」は10.4%と大きく低迷していた。
ホームドラマ路線を捨てて、「華麗なる一族」のようなドラマではないと勝負にならないのかもしれない。
「パパとムスメの7日間」もちょっと心配だ。

○鬼嫁日記いい湯だな
14.6→14.0→12.5→12.8→12.2→12.1→9.5→11.6→11.9→10.2

○花嫁とパパ
14.9→11.3→10.3→12.5→11.8→11.7→12.4→11.7→11.2→10.4→11.0

○ライアーゲーム <終了> 平均視聴率11.4%(予想平均視聴率10.0%)
12.3→12.8→8.7→9.6→10.0→11.4→12.0→11.4→12.3→11.4→13.6
土曜日23時台にドラマを立ち上げるというフジテレビのこの新たな企画は成功といってもいいだろう。
しかも、3時間の最終回スペシャルを自身最高視聴率で見事にフィニッシュさせたのは評価してもよい。
なぜか3回もマークしていた11.4%という数字が平均視聴率となったのも面白い結果だ。
戸田恵梨香の実績も未知数であったため、テレビ朝日の深夜枠のあまり人気のないドラマを参考として予想したが、予想を大きく超えてきた。
戸田恵梨香は主演女優として、評価がかなり高まったことだろう。
次クールの「牛に願いを Love&Farm」もそれなりに稼げれば、近いうちに再びピンの主演が回ってくるのではないか。

○わたしたちの教科書
14.2→11.3→10.7→10.4→9.0→10.1→10.2→11.0→11.9→12.1→10.7
6話目からV字型上昇を継続していたが、ついに途切れてしまった。
いつかは途切れるとは思ったが、ラスト前において10.4%という低い水準に終わったのは残念だ。
まさか6・7話目レベルまで後退してしまうとは思わなかった。
最終回は12%台あたりに落ち着くだろうか。
初回の14%台をマークすれば、相当評価したいが、どんなに頑張っても13%台あたりだろう。

○特急田中3号  <終了> 平均視聴率8.8%(予想平均視聴率9.0%)
11.5→8.7→7.6→8.0→8.3→9.4→8.5→9.1→9.7→6.8→8.9
ラスト前の回の6.8%は、やはり「天空の城ラピュタ」完全ノーカット放送(視聴率19.9%)の影響がかなりあったのだろう。
大幅に上昇はさせたものの、自身5位という中途半端な視聴率で幕を閉じた。

流行のオタクドラマという狙いだったが、鉄道オタクという狭いジャンルにまで絞ってしまうとなかなか苦しくなり、一般受けはしにくくなる。
また、KAT-TUNの田中聖の初主演作ということで注目されたが、実績のない者にとっては、このテーマは厳しいところがあったのではないか(ただのラブコメだったのかもしれないが)。
多少主演に実績のある者が演じれば、もうちょっと違った結果になったかもしれない。
本ドラマの苦戦は予想通りであり、結果もかなり近い数字に落ち着いた。

○生徒諸君! <終了> 平均視聴率7.6%(予想平均視聴率9.5%)
9.4→7.7→5.9→6.0→7.4→6.8→8.1→7.3→7.9→9.4
視聴率争いにおいて、序盤ではダントツの最下位だった本ドラマだったが、終盤に入り、視聴率を下落させることなく、低いながらも維持させていたのが特徴的だ。
最終回には、自身最高視聴率タイをマークしたことにより、ついに「セクシーボイスアンドロボ」を抜いて、12位にまで浮上させた。
やはり、人気のある原作が原案という点が、視聴率が安定した一番の理由ではないか。

視聴率的には悪い動きではなかった。
単に視聴者の絶対数が少なかっただけで、質的にはそれほど悪くはなかったのかもしれない。
「孤独の賭け」のような視聴率の動きと見比べれば、一目瞭然だろう。
内山理名にとっては苦しい結果となったのは間違いないが、首の皮一枚つながったのではないか。

予想としては、人気のある漫画が原案であり、また、それほど大きくコケることはないジャンルである学園ドラマということだったので、多少高めに予想して、10%を切るくらいと読んだ。
しかし、内山理名と堀北真希の低視聴率コンビはさらに大きく予想を裏切ることとなった。
内山理名主演の「嫌われ松子の一生」が8.2%であり、堀北真希主演の「鉄板少女アカネ!!」が8.7%であり、テレビ朝日の金曜日21時枠ということを踏まえれば、確かにこの結果は妥当だったのかもしれない。
「人気のある漫画が原作」という魔法のような言葉に惑わされてしまった。

○孤独の賭け~愛しき人よ~<終了> 平均視聴率7.0%(予想平均視聴率12.5%)
11.2→9.4→7.4→7.3→7.6→6.0→6.9→6.2→5.6→5.1→4.5
今クールのドラマの中で「どんだけ~」という言葉が一番似合うドラマだ。
最終回を自身ダントツの最低視聴率を更新してフィニッシュするというのはなかなか珍しい。
どんだけつまらないドラマだったのか、逆に気になるところだ。

最終回の視聴率が5%以下であり、かつ自身最低視聴率を更新して終了したドラマは過去にあったのだろうか。
平均視聴率5.5%に終わった06年秋クールの「レガッタ 君といた永遠」ですら最終回は自身4位(9話中)の5.3%でフィニッシュしていた。
03年秋クールの「ひと夏のパパへ」の平均視聴率は5.6%であるが、最終回は自身5位(10話中)の5.6%であった。
03年春クールの真中瞳主演の「メッセージ」は最終回3.2%の視聴率だったが、それは自身ワースト2位であった。
よくよく調べてみると、03年冬クールの竹中直人主演の「ライオン先生」が最終回3.1%という壮絶な自身最低視聴率でフィニッシュした例があるようだ。

この視聴率の動きはかなり珍しく、関係者にとって屈辱的といえるだろう。
「孤独の賭け~愛しき人よ~」を見ていないため、なぜここまで大コケしたのかは断定できない。
自分の印象からすると、古臭くて、カビの生えたようなドラマだからではないか。
時代錯誤の昭和時代のドラマをわざわざ見る者はいないだろう。
主演の伊藤英明、長谷川京子も魅力は欠けるが、脇役があまりにも酷い。
狙っているかのごとく、古臭いメンバーが集まった。
井川遥、堺雅人、青田典子、田畑智子、高岡早紀、羽賀研二、濱田マリ、古手川祐子という濃いメンバーが集まれば、生じる効果はプラスではなく、マイナスではないか。

「海猿」を大ヒットさせた伊藤英明の力量を過信して、「弁護士のくず」と同程度の12%台という予想はものの見事に外れた。
ここまでの低視聴率を予想するのはさすがに難しいが、低く見積もらなくてはいけないときは思い切って低めに予想したい。


<終了分>
○帰ってきた時効警察 <終了> 平均視聴率12.0%(予想平均視聴率10.5%)
12.8→11.9→10.9→11.4→11.0→13.5→11.7→11.2→13.5
6話目と同じく13.5%という自身最高視聴率タイでフィニッシュした。
初回よりも伸びているということは、作品的には大成功といっていいだろう。

平均視聴率も四捨五入して12.0%という基準に達した。
前作の平均視聴率が10.1%だったため、前作比では約2割増ということになる。
予想としては、キャスティングの大幅な変化もないため、1割も上がらず、5分程度の上昇という読みだったが、大きく裏切られた。
続編というのは、「喰いタン」や「鬼嫁日記」でも分かるように、必ずしもヒットするというわけではないが、「花より男子」、「Dr.コトー診療所」、「ごくせん」といった前作を上回る続編も存在する。
続編の予想というのは、この見極めが非常に大切となると痛感した。
人気の続編ならば、思い切った予想も必要だ。
また、近年ではあまりドラマに露出しなくなったオダギリジョー主演という珍しさ、「特命係長・只野仁」の大ヒット(平均視聴率14.3%)によって、テレビ朝日の金曜日深夜「枠」の知名度が大幅に上がっていることも要因となっていると思われる。
今回の結果は大成功と思われるため、さらなる続編も企画として検討されるのではないか。

○ホテリアー <終了> 平均視聴率8.6%(予想平均視聴率10.0%)
11.1→8.0→8.6→7.5→8.3→9.3→7.1→8.1→9.1
初回と6話目に続き、自身3位という良くも悪くもない視聴率で終了した。
初回と7話目を抜けば、7.5%~9.3%の間で安定して推移していたことになる。

上戸彩主演作としては、06年夏クールの「アテンションプリーズ」の16.4%よりは下回り、06年秋クールの「下北サンデーズ」の7.3%よりは上回った。
「アテンションプリーズ」のような豪華な共演者に囲まれるとなんとか勝負になるが、本作のように及川光博、田辺誠一、サエコ、竹中直人といった地味目な共演陣で、上戸一人でドラマを引っ張っていかなくなると、視聴率的には厳しいものとなる。
一人で看板を張れる女優ではないのだろう。
ぺ・ヨンジュンが常に共演していれば、多少なんとかなっただろうが、彼の出番は結局、初回だけだったのだろうか?

また、大ヒットした韓国ドラマのリメイクというフレコミだったが、韓国ドラマと日本のドラマの融合というのは視聴者から受けいられないことが多い。
06年春クールの「輪舞曲(ロンド)」は15.5%、04年秋クールの「東京湾景」は13.8%という低い数字だった。
放送前の視聴率予想は「輪舞曲(ロンド)」の6割くらいと踏んで、15.5%×0.6=9.3%あたりでないかという読みをした。
韓国の人気ドラマのリメイクであり、ぺ・ヨンジュン招聘ということを加味して、なんとか二桁に乗せられるかという予想にしたが、彼の出番がほとんどなければ、もうちょっと低めに予想できたかもしれない。

○セクシーボイスアンドロボ <終了>平均視聴率7.6%(予想平均視聴率12.5%)
12.5→8.7→6.9→7.0→6.9→7.8→(6.0)→6.5→6.4→6.5→6.4
終盤の4回は6.5%と6.4%を繰り返し、安定した視聴率となった。
ドラマの質としては、それほど低くはなかったのかもしれない。
日本テレビ系で火曜日22時枠として新設されたドラマであったが、オープニング作品としては物足りない結果に終わった。
失敗に終わった一つの理由は、枠としての知名度不足という点もあったのだろう。
また、作風からいって、22時枠よりも21時枠の方がよかったのではないかと思われる。
さらに、若手の松山ケンイチもイメージと異なる演技をすることになったのが、視聴者には受け入られなかったか。
CM程度しか内容は知らないが、この役ならば、ジャニーズ系もしくはお笑い芸人に演じさせた方がよかったのかもしれない。
放送前は、手軽に微笑ましく楽しめる作品と考えて、高めの予想をしたが、予想を裏切られた。
「富豪刑事DX」の12.0%、「瑠璃の島」の12.6%あたりは稼げるかと感じたのだが。
7話目に予定されていた回が立て篭もり事件のため、差し替えとなったのも多数の視聴者を手放す結果となったのが痛かった。
ハリウッド女優の大後寿々花も数字の上乗せにはそれほど貢献しなかったようだ。

テーマ:視聴率 - ジャンル:テレビ・ラジオ

国内映画興行収入ランキング(6月4週目) 【映画】

(注意)興行収入の数字は暫定のものです。ご了承ください。

新作が1本ランクインしたため、2週目で「アポカリプト」が圏外へ消えた。
公開前の個人予想は3~4億円だったが、現在1.1億円ちょっとだろうか。
3億円に届くかどうかはかなり微妙なところ。
「アポカリプト」の内容については、レビューを見てもらうこととして、宣伝方法が明らかに間違っていると思う。
悪くない映画だけに、もったいないことをしている。

1位「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」(5週目)
【個人予想】100億円
(参考)「デッドマンズチェスト(06)」100億円、「呪われた海賊たち(03)」68億円
5.3億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは83億円を突破。
1週間の伸びは、9億円程度だろうか。
先週の1週間の伸びが13億円程度であるので、ややペースが鈍(にぶ)ってきたと思う。

100億円を稼いでいる「デッドマンズチェスト」の5週目終了時点での成績は79億円ほどであり、確かに前作のペースを上回っているが、5週目時点での1週間の伸びは15億円近くもあった。
3週間×平均6億円=18億円となり、うまくいけば100億円への到達は3週間となるが、さらにもう1週程度は掛かりそうな気がする。

2位「舞妓 Haaaan!!!」(2週目)
【公開前個人予想】6~8億円  【配給会社期待値】30億円
2.3億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは7.4億円を突破。
1週間の伸びは、5億円程度だろうか。
先週2.3億円程度のオープニングを飾ったが、恐ろしいことに、週末の興行収入がほとんど下がっていない。

オープニングが同程度だった「大日本人」の2週目の成績が1.6億円程度に下がったことを踏まえても、かなり優秀な成績ではないか。
柴咲コウと宮藤官九郎はおそるべしだ。
本作は気軽に楽しめるというのがポイントか。
“舞妓”の映画なんて誰が観るのかと思ったが、これが意外と斬新なネタだったかもしれない。
東宝は、「眉山」が小ヒット、「そのときは彼によろしく」は大コケとパッとしていなかったが、こちらは予想外のヒットとなりそうだ。

3位「憑神(つきがみ)」(1週目)
【公開前個人予想】12億円  【配給会社期待値】20億円
1.2億円程度のオープニングを飾った。
「舞妓 Haaaan!!!」のオープニングを下回るどころか、同じ東映作品の「俺は、君のためにこそ死にに行く」のオープニング1.8億円を下回るものとなった。
「眉山」のオープニング1.3億円超と若干下回る出足と考えてよいだろう。
妻夫木聡主演作としては、なかなか厳しいオープニングを飾った。
ウィークディに稼いだ「眉山」同様に稼げないと10億円はかなり厳しいという状況だ。
自分の予想並に的外れな東映の期待値には毎度驚かされる。

4位「300<スリーハンドレッド>」(3週目)
【公開前個人予想】13億円
1.2億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは11.6億円を突破。
1週間の伸びは、2.8億円程度だろうか。
ちょっと伸びが鈍くなってきた。

3週目のこの成績は、今年公開された「ディパーテッド」や「マリーアントワネット」と比べると、「ディパーテッド」を上回り、「マリーアントワネット」を下回るものとなっている。
3週目における1週間の伸びは、「ディパーテッド」は2.8億円程度であり、「マリーアントワネット」は4.5億円程度であった。
これでは「マリーアントワネット」には到底敵うまい。
20億円突破はかなり厳しいといえるだろう。

5位「スパイダーマン3」(8週目)
【公開前個人予想】70億円  【配給会社期待値】100億円
(参考)「2(04)」67億円、「1(02)」75億円
6.4千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは68億円を突破。
1週間の伸びは、9千万円程度だろうか。
「1」超えるための75億円突破はほぼ不可能のラインとなった。
「ダイハード4.0」が6月29日から始まるため、メイン館の日劇PLEX1を明け渡す。
ムーブオーバーして70億円突破は確実だろう。

6位「大日本人」(4週目)
【公開前個人予想】25億円  【配給会社期待値】15億円
6千万円弱程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは9.8億円を突破。
1週間の伸びは、1.4億円弱程度だろうか。
10億円突破は確実なものとしたが、同じ松竹の「蒼き狼 地果て海尽きるまで」の4週目終了時の成績が約10億円となっており、ついに下回ってしまった。
このままでいくと15億円はちょっと厳しいという状況か。

7位「ゾディアック」(2週目)
【公開前個人予想】7~8億円
5.4千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは2.2億円を突破。
1週間の伸びは、1.4億円程度だろうか。
2週目のこの成績は「ラブソングができるまで」に匹敵するもの。
主演が地味で、題材が重い、フィンチャーの神通力が通じないの3拍子だろうか。
6億円以上は稼いでいる去年の「ブラックダリア」よりも敬遠される理由は分からないのだが。

8位「プレステージ」(3週目)
【公開前個人予想】6~8億円
3.7千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは3.8億円を突破。
1週間の伸びは、1億円程度だろうか。
2週目のこの成績は「ラブソングができるまで」に匹敵するもの。
「ゾディアック」も「プレステージ」も大作の前に撃沈している。
公開時期が不味かったのか。

9位「そのときは彼によろしく」(4週目)
【公開前個人予想】15億円
9位を「ラストラブ」にしているランキングも散見されるため、詳細は不明だが、3千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは3.9億円を突破。
1週間の伸びは、約6千万円程度だろうか。
この作品の敗因分析については、先々週の記事を参考にしてもらいたい。
他の作品がふがいないため、ランキングに留まっているだけであり、成績は上がっていないだろう。
4週目のこの成績は「あなたを忘れない」に匹敵するもの。
感動作ではあったが、有名な俳優は出演していない小規模な作品。

10位「ラストラブ」(2週目)
【公開前個人予想】3~4億円
2.7千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは1.4億円を突破。
1週間の伸びは、約9千万円程度だろうか。
ウィークディではそこそこ稼いでおり、週末の興行収入が弱いようだ。
ターゲットが、年配向けの女性客ということならば、そういう傾向も出てくるだろうか。
「大帝の剣」にはオープニングでは敗れたものの、2週目終了時点での成績は並んできている(「大帝の剣」は2週目時点では1.5億円)。


今週公開される映画のうち、ランキングが期待できるのは「ダイハード4.0」と「シュレック3」の二本。
「ダイハード」シリーズの過去の興行収入は以下のとおりとなっている。
88年の「1」は18億円
90年の「2」が51億円
95年の「3」が72億円

去年公開された「ミッションインポッシブルⅢ」が51億円、「Mr.&Mrs.スミス」が46億円の興行収入となっており、おととし公開された「宇宙戦争」が60億円の興行収入を上げている。
ブルース・ウィリスの人気をトム・クルーズやブラッド・ピッドと同視できるのか疑問はあるが、高かった作品の質を考えて、「2」と同程度の50億円は期待できるのではないか。

「シュレック」シリーズの過去の興行収入は以下のとおりとなっている。
01年の「1」が23億円
04年の「2」が25億円
個人的にはあまり評価をしていないシリーズである。
前作を超えるとか、超えないとかはあまり気にならない作品。
手軽に楽しめる点や豪華な日本の声優陣を踏まえると、シリーズ同様の20億円程度に落ち着くだろうか。

<次週予想順位>
予想順位(今週) 自己評価 タイトル(主な公開劇場)
1(-) 済「ダイハード4.0」(日劇PLEX1)
2(1) 済「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」(丸の内ピカデリー1)
3(-) ○「シュレック3」(ルーブル丸の内)
4(2) △「舞妓 Haaaan!!!」(日劇PLEX2)
5(3) ×「憑神(つきがみ)」(丸の内TOEI1)
6(4) 済「300<スリーハンドレッド>」(丸の内TOEI2)
7(6) 済「大日本人」(東劇)
8(5) 済「スパイダーマン3」(日劇PLEX3)
9(7) 済「ゾディアック」(丸の内プラゼール)
10(8) 済「プレステージ」(日比谷スカラ座)

[個人評価]
◎ 絶対観たい作品
○ できれば観たい作品
▲ DVDか映画サービスデイだったら観たい作品
△ 映画館では観ないけどDVDだったら観るかもしれない作品
× 観ることはないでしょうの作品
済 鑑賞済み作品

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全米映画興行収入ランキング(6月第4週目) 【映画】

順位(先週)公開週 タイトル (公開館数) 興行収入 (トータル収入)
1(-)1週目「エバン・オールマイティ」(3604館)$32,111,640($32,111,640)
2(-)1週目「1408」           (2678館)$20,175,000($20,175,000)
3(1)2週目「F4:銀河の危機」    (3963館)$20,150,000($97,603,559)
4(2)3週目「オーシャンズ13」    (3450館)$11,345,000($91,013,000)
5(3)4週目「Knocked Up」      (2975館)$10,635,625($108,981,875)
6(4)5週目「PoC/ワールドエンド」 (2802館)$7,215,000($287,015,000)
7(5)3週目「サーフズアップ」     (3309館)$6,700,000($47,313,000)
8(6)6週目「シュレック3」       (2822館)$5,754,000($307,908,000)
9(7)2週目「Nancy Drew」      (2612館)$4,505,000($16,193,000)
10(-)1週目「A Mighty Heart」  (1355館)$4,006,000($4,006,000)
(参考:IMDbのボックスオフィス)

3本の新作がランクインしたため、3週目で「ホステル2」、4週目で「Mr. Brooks」、8週目「スパイダーマン3」が圏外へ消えた。

「ホステル2」は現在17百万ドルの興行収入となっている。
去年公開された前作が47百万ドルの興行収入であるため、その半分も稼げるどうかという成績に終わりそうだ。
内容はよく分からないが、あまり残虐な映画はそれほど多くの人は当然見たがらないということだろう。
「SAW」シリーズは一般的に浸透した特異なシリーズであり、例外といえる。
とはいえ、製作費は極安の10百万ドル程度なので、これでも黒字となるのではないか。

「Mr. Brooks」は現在27百万ドルの興行収入。
ケヴィン・コスナーとデミ・ムーア主演のクライムサスペンス。
監督は、ブルース・A・エヴァンス。
表ではよき家庭人と裏では殺人犯という二つの顔をもつコスナーを、刑事役のムーアが追跡するというストーリー。
公開前に予想した3千万ドルという数字はなかなか近いものとなった。
あまりヒットはしなかったが、評価がかなり高いサスペンスだ。
予告編を見た限りでは、なかなか完成度も高そうだ。
それならば、もうちょっと興行収入が上がってもよさそうだが、公開時期が悪かった上に、地味さも拭えない。
観客が大作へと向かってしまったのはやむを得ないところだろう。
こちらも製作費が極安の20百万ドルとのことなので、黒字となりそうだ。

「スパイダーマン3」は現在333百万ドルの興行収入。
このままでは3億4千万ドルに到達するのは難しいだろうか。
全米映画興行収入史上歴代14位の「ファインディングニモ」が340百万ドルであるため、歴代15位という成績に終わりそうだ。
なお、「1」は404百万ドル(歴代7位)、「2」は373百万ドル(歴代10位)となっている。
シリーズ間における作品の質を考えれば、それほど悪くはない成績ではないか。
製作費はシリーズで一番高い258百万ドルとのことだが。

新作は3本がランクイン。
「エバン・オールマイティ」は32百万ドルというオープニングを飾り、1位でスタートを切った。
03年の「ブルース・オールマイティー」の続編となり、主演はジム・キャリーから、スティーヴ・カレル(「40歳の童貞男」「リトルミスサンシャイン」)へスイッチされる。
「ブルース・オールマイティー」のオープニングが86百万ドル(トータル243百万ドル)であるため、前作比63%の減少となった。
今年公開されたコメディ作品(「Norbit」34百万ドル、「Wild Hogs」40百万ドル、「Blades of Glory」33百万ドル)のオープニングはいずれも3千万ドル程度であり、このあたりがコメディ作品のオープニングの基準なのだろう。
「エバン・オールマイティ」は、「Norbit」のように酷評され初動タイプ(トータル95百万ドル)で終わるのか、「Wild Hogs」のように息の長いヒット(トータル166百万ドル)のどちらのタイプになるのだろうか。
評価はそれほど高くも低くもないという感じだ。
公開前は1億ドル突破すら難しいのではと書いたが、現在のところ1億ドル突破可能ラインに立っている。

スティーブン・キング原作の「1408」は20百万ドルのオープニングを飾り、2位でスタートした。
この手のサスペンスにしては、この成績はなかなか優秀ではないか。
同じスティーブン・キング原作の04年の「シークレットウインドウ」のオープニング18百万ドル(トータル48百万ドル)を上回るものだ。
評価もなかなか高く、トータルでは5千万ドル以上は稼げるだろうか。
主演は、ジョン・キューザックとサミュエル・L・ジャクソン。
監督は05年のクライブ・オーウェン、ジェニファー・アニストン主演の「すべてはその朝始まった(Derailed)」のミカエル・ハフストローム。

「A Mighty Heart」は予想通りかなり低いオープニングを飾った。
マイケル・ウィンターボトム監督とアンジェリーナ・ジョリーの組み合わせでヒット作が生まれるわけがない。
ストーリーは、パキスタンで行方不明になった夫の捜索に乗り出す妻を描いたサスペンス風のヒューマンドラマ。
この手の重そうな作品はよほど評価が高くない限り、ヒットさせるのは難しい。
おまけに、本作は評価もあまり芳しくない。
比較的評価の高いディカプリオ主演の「ブラッドダイアモンド」ですらトータル57百万ドルの興行収入と低迷した。

「ファンタスティックフォー:銀河の危機」は2週目時点の興行収入は97百万ドルとなり、1億ドルにリーチが掛かった。
05年に公開された前作は2週目では100百万ドルの興行収入だったため、前作に比べてそれほど劣っているわけではない。
前作の155百万ドルに果たしてどこまで迫れるだろうか。

「オーシャンズ13」は3週目にして91百万ドルの興行収入。
04年の「オーシャンズ12」の3週目終了時の成績87百万ドル(トータル126百万ドル)を上回り、
01年の「オーシャンズ11」の3週目終了時の成績95百万ドル(トータル183百万ドル)と遜色はないもの。
評価も好評であり、こちらの続編もそれほど悪くない結果に終わりそうだ。

「Knocked Up」は4週目にして1億ドルを突破した。
同監督のスマッシュヒット作「40歳の童貞男(05)」のトータル109百万ドルとほぼ並んだ。
評価も依然として高く、あと数千万ドルの上乗せが可能だ。
評価が高く、興行収入も高いというコメディ作品は近年ではあまり見当たらないと思う。
今年公開された「Hot Fuzz」も評価の高いコメディであるが、こちらは興行収入がまったく振るわなかった。

今週末には話題の3本がリリースされる。
まずは、水曜日から公開が予定されている「ダイハード4.0(Live Free or Die Hard)」。
先行上映を見てきたが、シリーズ最高傑作といっても過言ではない。
観る前は1億ドルくらい稼げば十分だと思っていたが、この出来ならば1億5千万ドルも夢ではないかもしれない。
監督は「アンダーワールド」シリーズのレン・ワイズマン。
この人の演出にはシビれた。
なお、過去の作品の興行収入は以下のとおりだが、アメリカでは意外と稼いでいない。
88年「ダイハード」  83百万ドル
90年「ダイハード2」118百万ドル
95年「ダイハード3」100百万ドル

次には、ピクサー社の送る「レミーのおいしいレストラン」。
監督は、「Mr.インクレディブル」のブラッド・バード。
「Mr.インクレディブル」は261百万ドルとかなり稼いだが、本作はそれほど爆発的なヒットにはならないのではないか。
近年のピクサー作品の中では一番低迷しそうな気がする。
98年の「バグズライフ」の163百万ドルと同程度だろうか。

最後には、マイケル・ムーア監督の「sicko(シッコ)」。
どの程度の規模で公開されるのかよく分からないが、すでに1館で公開されており、7万ドルの興行収入を上げており、かなり絶賛されているようだ。
今回は、アメリカの医療問題にメスをいれている。
マイケル・ムーア監督の関連作品の興行収入は以下のとおりとなっている。
04年の「華氏911」 119百万ドル
02年の「ボウリングフォーコロンバイン」 22百万ドル

どの程度の規模で公開され、どの程度の興行収入となるだろうかが注目だ。
もちろん、内容も気になるところである。

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『アポカリプト』レビュー 【映画】

「予想を超える映像世界が繰り広げられる作品」

◆評  価    8.5点
◆分かりやすさ  A(マヤ文明の知識など要らん)
◆おススメ度   A(映像志向の男性におススメ)

全く期待していなかったが、なかなか優れたアクション映画だ。
スピード感、緊張感、映像の迫力どれも取ってもレベルが高い。
まさか、これほど優れた映像で構築されているとは思わなかった。

予告編を作った者はどういう意図であの予告編を作ったのかさっぱり分からないが、あれではあまりにもセンスがなさ過ぎやしないか。
「滝のシーン」よりももっといいシーンがいっぱいあるのにもったいない。
映画のよさをまったく伝えられていないのが残念だ。
いい予告編を作れば、もっと観客を呼べる映画だと思う。

メル・ギブソン監督はさすがの手腕だといわざるを得ない。
恐らくCGも部分的に使用していると思われるが、CGで作成しないと撮れないような映像を実写で提供しているのが凄い。
「300<スリーハンドレッド>」のようなCG作品も面白いが、やはり実写の迫力には敵わない部分もある。

また、メル・ギブソンらしく容赦のない映像もお腹いっぱい堪能できる。
塔の上で切られたクビが階段からゴロゴロと転がるのが一つや二つではないのが凄まじい。
果てには、首のない死体ですら転がってくるのだからとんでもない。
ハリウッド大作でここまでできるのか。

当然、首のない死体の数も半端ではない。
恐らくハリウッド史上最高のクビなし死体の数ではないか。
単に、観客に映像的な衝撃を与えるだけではなく、実際のマヤもこのような姿であったのではないかとも想像される。
設定上、まったく意味のない映像ではない。

冒頭の他愛もない仲間同士のやり取りについても、実際のマヤの村も「我々と同じようにふざけあっていたのではないか」、「このような姿であって欲しい」というメル・ギブソンの暖かい眼差しだろう。
また、「幸せな日々」から一転して「悲惨な光景」へと描くことで、うまい具合に落差が生じる効果が生じている。
見事な演出である。

16世紀のジャングルが舞台であり、戦い方も斬新だ。
斧、弓、槍、ナイフ、投石器といった武器が主力であるが、その他にも毒カエルを利用した吹き矢や蜂の巣といった初見の攻撃には感動すらさせてくれる。

ジャングルだけあって動物なども多種多彩だ。
冒頭のイノブタに始まり、ジャガー、蛇、カエル、蜂、アリなどの使い方も上手い。
撮影方法も上手く工夫されており、かなりの緊迫感が感じられる。
昨今の流れからいって、恐らくアリ以外は殺していないのではないかと思われる。

映像的な面ばかりだけではなく、愛する妻や息子を救いたいという感動モノという捉え方もできる。
また、「恐れを抱くな」という勇気を鼓舞する映画にもなっている。
ラストのオチなども、なかなか計算されている作りとなっている。
スペイン人侵入の前夜にこのようなやり取りがあったら、本当に面白いだろうなと感じられる。
スペイン人とマヤ人の争いを描くような映画よりも、「アポカリプト」のような描き方の方が面白いかもしれない。

テーマ:アポカリプト(Apocalypto) - ジャンル:映画

『ダイハード4.0』レビュー 【映画】

「近年に例がない仕上がりの傑作アクション」

◆評  価    9.5点
◆分かりやすさ  A
◆おススメ度   A(ほぼ完璧なアクション映画)

「スパイダーマン3」や「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」にがっかりした人には是非おススメの映画だ。
誰しも文句なしに楽しめる最強アクション映画に仕上がっている。

穴を感じさせない優れた脚本及び素晴らしい演出には興奮しっぱなしだ。
カメラワークの動きは近年のハリウッド映画の中では群を抜いて素晴らしい。
傑作「トゥモローワールド」には及ばないまでも、感動モノの映像を堪能できる。
人物にはアップを多用し、ときには長回しをしてみたり、さらにはとんでもない角度からの映像、思いっきり画像を引いて交通事故が多発しているのを描いてみたりと、かなり工夫されて撮られていると感じられる。

ウィリスだけでなく、敵のキャラクターの動きやクルマ・トラック、ヘリコプター、戦闘機などのアクションも恐ろしく切れと迫力がある。
ダイハード(なかなか死なない)な男の見事な復活である。


<以下、ネタバレ>
ストーリー的には過去の作品を大きく膨らませたように感じられる。

「1」では妻が人質となったが、本作では娘を人質にとられる。
「2」では空港がハッキングされ制御不能に陥ったが、本作ではアメリカ全土がハッキングされている。
「3」では行動をともにするバディがいたが、本作でも行動をともにするバディがいる。
また、「3」にはアクションができる女戦士がいたが、本作にも登場する。

敵ボスも他のシリーズ同様(「2」を除く)、クセのあるインテリ風の男であり、ラストがちょっとあっさりとしているのも、このシリーズならではである。

本作は、特に「3」の反省点が大きく感じられる作品となっている。
「3」では、ジョン・マクレーンと行動をともにするサミュエル・L・ジャクソンははっきりいってストーリー上意味のないキャラクターであった。

しかし、本作ではジャスティン・ロングがジョン・マクレーンと行動をともにするのには大きな理由がある。
「3」のレビューでも指摘したが、民間人と刑事が行動をともにするのはかなり違和感があるのである。
本作では見事に最後まで行動を共にする流れがしっかりと補強されている。

さらに、「3」では魅力的な女戦士がいたが、彼女にはほとんど見せ場を与えずに無駄死にさせてしまっていた。
しかし、本作のマギーQはその魅力を余すところなく感じさせている。
中盤のジョンとマギーとのターミネーター同士の一騎打ちはかなり痺れる。

「3」でトレーナーを奪うシーンと本作のシーンも酷似しており、この監督は「ダイハード」をかなりよく分かっている。
戦闘機のパイロットが緊急脱出したのも、当然「2」を意識してのものだろう。
さらに、かなり動きに切れのある敵方が終盤、機械に巻き込まれて死んでしまったが、これも「2」での飛行機のエンジンに巻き込まれた敵の死に様(あるいは冒頭での空港シーンか)を真似たものだろう。


本作では、ジョン・マクレーンとブルース・ウィリスの悲哀も感じさせる内容にもなっている。
結局、ジョンは、妻のホリーとは離婚し、娘からも嫌われている。
マクレーンは一躍「ヒーロー」となったとしても、家庭においてはまったく駄目なままなのである。
本シリーズを通して描かれるロスアンゼルス在住のキャリアウーマンの妻とニューヨーク市警の刑事との家庭は完全に崩壊してしまっている。
そこに、中年男としての悲哀を感じさせるのだ。

また、なぜ「3」から12年の時を経て、彼(ジョン・マクレーン)が帰ってきたのかも、劇中において彼の口から語られている。
「他にできる人がいないから」とのことだ。
確かに、「3」からは10年以上経ったが、CG処理やらワイヤーやらどこか本物のアクションと方向性がずれていっているのかもしれない。

本物のアクションができる役者がいないから、自分(ブルース・ウィリス)が戻らざるを得なかったと本人が語っているのもカッコいい。
もちろん口だけではなく、このアクションは紛れもなく本物だ。

強いて、欠点を上げるとすれば、各人のキャラクターの内面描写が弱い点だろうか。
特に、ジョン・マクレーンのボヤキが弱い。
何かを悟ってしまったかのごとく、迷いもなく、テキパキと行動に移すシーンには「1」で感じられた人間味が感じられない部分もある。

テーマ:ダイ・ハード4.0 - ジャンル:映画

2007年7月クールドラマ視聴率予想 【ドラマ】

順位  タイトル      予想平均視聴率
1位「ファースト・キス」・・・・・・・・17.5%
2位「花ざかりの君たちへ」・・・・・17.0%
3位「牛に願いを L&F」・・・・・・15.5%
4位「パパとムスメの7日間」・・・14.0%
5位「菊次郎とさき」・・・・・・・・・・13.5%
6位「探偵学園Q」・・・・・・・・・・・13.0%
7位「受験の神様」・・・・・・・・・・・12.5%
8位「肩ごしの恋人」・・・・・・・・・・12.0%
8位「ホタルノヒカリ」・・・・・・・・・・12.0%
8位「スシ王子!」・・・・・・・・・・・・12.0%
11位「山おんな壁おんな」・・・・・11.5%
12位「山田太郎ものがたり」・・・10.5%
13位「地獄の沙汰もヨメ次第」・・10.0%
14位「ライフ」・・・・・・・・・・・・・・・ 9.0%
15位「女帝」・・・・・・・・・・・・・・・・ 8.5%

予想としての精度も文章としての精度もかなり甘いが、次クールのドラマの放送が1週間前に迫ったので、とりあえずリリースしておきたい。

追加する必要がある箇所や、誤字脱字等については徐々に修正していきたいと思っている。
新たな情報が入った場合には、予想を修正する可能性はあるが、基本的には放送が始まる6月30日以降は修正しないこととしたい。


「ファースト・キス」 17.5%
主演:井上真央、伊藤英明、平岡祐太、松雪泰子、劇団ひとり
脚本:井上由美子<オリジナル>
演出:武内英樹(「のだめカンタービレ」「電車男」)
川村泰祐(「のだめカンタービレ」「サプリ」)、
高木健太郎(「Dr.コトー診療所2006」)
主題歌:小田和正「こころ」
【テーマ】難病、兄妹愛、恋愛
【個人評】いくら脚本家が有名でも、このキャスティングはちょっと弱いのではないか。
テーマとしても目新しさは感じられず、観たいとは思えない。

成功率50%の手術を受ける前に、アメリカから帰国したワガママな妹とダメな兄貴とのやり取りと、彼女の恋を描くハートフルラブコメディ。

脚本家の井上由美子は、「14才の母」、「エンジン」、「白い巨塔」、「GOOD LUCK!!」など多くの高視聴率ドラマを世に送り出している実績のある脚本家であるため、下手な視聴率は取らないだろう。
また、月9での兄弟愛を描いたドラマというと、「危険なアネキ」の18.8%というのが一つの基準となりそうだ。

頼りは、井上真央ということになるが、「花より男子」以外に実績がなく、「花より男子リターンズ」の21.7%をそのまま評価することは難しい。
知名度以上に人気があるとは思えないところもある。

共演の伊藤英明も「孤独の賭け」が絶不調であり、視聴率を上げる効果としてはそれほど期待できない。

軽めの仕上がりになると予想されるが、ちょっと堅さも見られるため、気軽に見られないかもという難点がありそうだ。
以上を踏まえると、「危険なアネキ」の18.8%×0.9=16.9%あたりが落ち着きどころとなるのではないか。
著名な脚本家・月9・井上真央主演ということを踏まえて、0.5%ほど上乗せして、17.5%と予想してみたい。



「花ざかりの君たちへ」 17.0%
主演:堀北真希、小栗旬、生田斗真(ジャニーズJr)、上川隆也
原作:中条比紗也<マンガ>
脚本:武藤将吾(「電車男」)
演出:松田秀知、都築淳一、佐藤源太
主題歌:大塚愛「PEACH」
【テーマ】ラブコメディ、秘密モノ
【個人評】少女マンガ原作のドラマはさすがに見れません。

憧れの陸上選手に会うために男子校に変装して転入した女子高生を描く。

マンガ原作であり、気軽に楽しめそうな雰囲気も感じられる。
この手のドラマは、若者からの視聴をかなり期待できそうだ。

ただ、主演の堀北真希、小栗旬の二人には未知数な部分がある。
小栗旬といえば、「花より男子リターンズ」の21.7%が一つの基準となるが、それ以外では主演としての実績に欠ける。
「ごくせん」や「電車男」といった人気のドラマに出演しているが、主演というわけではない。

堀北真希主演作をみると、「生徒諸君!」が末期的な状態であり、「鉄板少女アカネ!!」が8.7%と芳しくない状態が続く。
この二作は内容自体に問題があったと考えれば、「クロサギ」の15.7%、
「野ブタ。をプロデュース」の16.9%が基準になるとも考えられる。

人気のあるマンガ原作ということもあり、「野ブタ。をプロデュース」の16.9%超えを本ドラマに課したいところだ。

17.0%という予想だと、「花より男子リターンズ」21.7%との比較では、「花より男子リターンズ」の8割程度となるだろうか。
「花より男子リターンズ」を見ていた視聴者層を取り込める期待もあり、大きくコケることはあるまい。



「牛に願いを Love&Farm」 15.5%
主演:玉山鉄二、相武紗季、小出恵介、香里奈、中田敦彦、戸田恵梨香
脚本:金子ありさ<オリジナル>
(「サプリ」、「ナースのお仕事」、映画版「電車男」)
演出:三宅喜重(僕シリーズ)、本橋圭太(「ブスの瞳に恋してる」)
主題歌:槇原敬之「GREEN DAYS」
【テーマ】「生きる」、青春、北海道、酪農
【個人評】悪くはない企画だと思うが、オリラジの中田敦彦が余計か。

都会の農学部の学生が北海道のキャンパスに研修することによって、自分の人生を見つめなおすというストーリー。
出演者も豪華であり、なかなか奥深そうな作品にもなりそうだ。

雰囲気としては、「僕」シリーズとちょっと似ている気がする。
03年「僕の生きる道」 15.5%
04年春クール「僕と彼女と彼女の生きる道」 20.7%
06年冬クール「僕の歩く道」 18.2%

フジテレビの青春群像モノとしては以下のような作品が参考となるだろうか。
02年秋クール「天体観測」 12.7%
伊藤英明、坂口憲二、オダギリジョー、小雪、小西真奈美、長谷川京子

95年夏クール「輝く季節の中で」 15.4%(一部不明あり)
中居正広、保坂尚輝、石田ひかり、篠原涼子、井森美幸

94年冬クール「若者のすべて」 16.2%
萩原聖人、木村拓哉、武田真治、鈴木杏樹、深津絵里、遠山景織子

93年冬クール「あすなろ白書」 26.8%
筒井道隆、木村拓哉、西島秀俊、石田ひかり、鈴木杏樹

これらを踏まえると、「僕の生きる道」、「輝く季節の中で」、「若者のすべて」と同程度の15~16%辺りが落ち着きどころではないか。
大きくコケることはなさそうだが、「天体観測」という失敗もみられる。
「天体観測」は作風がやや暗すぎたという面もあっただろうか。



「パパとムスメの7日間」 14.0%
主演:舘ひろし、新垣結衣、加藤成亮(NEWS)
原作:五十嵐貴久<小説>
脚本:荒井修子(「きらきら研修医」)、渡辺千穂(「危険なアネキ」)
演出:高成麻畝子(「きらきら研修医」「夫婦。」)、吉田健
主題歌:YUKI「星屑サンセット」
【テーマ】親子、恋愛、入れ替わり
【個人評】日曜日は多忙のため苦しい。TBSのホームドラマにもうんざり。

父と娘の人格が入れ替わってしまうというハートウォーミングコメディ。

舘ひろし主演作としては、06年「PS -羅生門-」が8.9%という視聴率を獲得している。
彼は連続ドラマにはほとんど出演しておらず、参考となるデータがないのが問題だ。
未知数な部分はあるが、潜在的な数字はそれなりに期待できそうな気がする。

新垣結衣は、05年秋クール「ドラゴン桜(16.4%)」、06年夏クール「ギャルサー(12.9%)」、06年秋クール「マイボスマイヒーロー(18.9%)」といった作品に出演しているものの、いずれも主役というわけではなかった(重要な役柄ではあったが)。
主演は本作が初めてということになる。
昨今の人気は目覚しく、潜在的な数字はかなり期待できそうだ。

したがって、主演の二人は完全に未知数ではあるが、二人の人気はかなり高いと思われる。
ただ、最近の傾向から、日曜日21時のTBSホームドラマはなかなか厳しい結果になるとも思われる。
織田+上野≒舘、新垣とも思われ、「冗談じゃない!」の初期の頃と同程度の14%となるのではないか。



「菊次郎とさき」 13.5%
主演:陣内孝則、室井滋、塚本高史、黒川智花
原作:ビートたけし<小説等>
脚本:輿水泰弘(「相棒」)、吉本昌弘
演出:阿部雄一、中山秀一、池添博、谷川功
主題歌:やなわらばー「いちごいちえ」
【テーマ】家族、続編、昭和
【個人評】過去の作品は未見のため、見送り。

北野一家を再び描く作品。

05年秋クールの「2」が14.9%
03年秋クールの「1」が12.0%

前作超えを狙いたいところだが、前作はちょっと視聴率が高すぎる気がする。

馴染みもある作品であるため、大きくコケることはなさそうだが、「1」と「2」の中間あたりが落ち着きどころだろうか。



「探偵学園Q」 13.0%
主演:神木隆之介、志田未来、山田涼介(Hey! Say! 7)、陣内孝則
原作:天樹征丸<マンガ>
脚本:大石哲也(「金田一少年の事件簿」「着信アリ」)
演出:大塚恭司(「女王の教室」「演歌の女王」)
主題歌:FLOW、the brilliant green
【テーマ】謎解き、サスペンス、友情
【個人評】子ども向き作品のため、当然見送り。

2006年夏に単発ドラマが公開されており、視聴率は15.4%となっている。
これを額面どおりに受け入れるべきだろうか。

最大の問題は、本ドラマが火曜日22時枠に合っているかどうかという点になりそうだ。
新設された火曜日22時枠で放送されている同趣旨の「セクシーボイスアンドロボ」が悲惨な数字を取っており、内容と枠が噛み合っていないように思われる。
本来ならば、どちらも土曜日21時枠で放送されるようなドラマではないか。
「セクシーボイスアンドロボ」の失敗を目の当たりにすると、あまり過剰な期待はできそうもない。

神木隆之介も主演としては、未知数の部分がある。
2005年夏クールの「あいくるしい」は11.6%と低迷した。

一方、志田未来は「女王の教室」「14才の母」などで実績を残している。
2005年秋クールの「女王の教室」 16.9%
2006年冬クールの「14才の母」 18.9%

関連作品の「金田一少年の事件簿」は「1」と「2」は平均視聴率20%を超えていただろうか。
しかし、2001年秋クールに放送された「3」は13.7%と低迷した。

これらを踏まえると、
単発ドラマ15.4%×8割5分=13.0%あたりが落ち着きどころか。



「受験の神様」 12.5%
主演:山口達也、成海璃子、長島弘宜
脚本:福間正浩<オリジナル>(「プリマダム」)
演出:岩本仁志(「演歌の女王」「たったひとつの恋」)、大谷太郎
主題歌:TOKIO「本日、未熟者」
【テーマ】受験、親子、父子家庭
【個人評】受験モノには関心なし。出演者にも魅力はない。

小学6年生の息子の中学受験に伴って、奮闘する父と受験の神様と言われる中学3年生の少女の姿を描く。

受験モノということで、真っ先に思いつくのが05年秋クール「ドラゴン桜(16.4%)」となる。

成海璃子といえば、
07年春クール「演歌の女王」 9.1%
05年夏クール「瑠璃の島」 12.6%
が参考となろう。

山口達也の参考となるドラマといえば、04年夏クールの「光とともに…」の15.4%ということになる。
近年は単発ドラマのみの主演が目立ち、連続ドラマの主演級というのは久々となる。

話の広がりが見えず、大きく稼げそうなイメージはない。
「ドラゴン桜」のようなヒットは期待できず、「瑠璃の島」の12.6%辺りとなるのではないか。



「肩ごしの恋人」 12.0%
主演:米倉涼子、高岡早紀、田辺誠一、永井大
原作:唯川恵<小説>(「恋愛偏差値」)
脚本:後藤法子(「ブラックジャックによろしく」「奥さまは魔女」)
演出:酒井聖博(「嫌われ松子の一生」「女系家族」)、
竹村謙太郎(「鉄板少女アカネ!!」)、山本剛義
主題歌:竹内まりや「チャンスの前髪」
【テーマ】恋愛、友情、女性共感モノ、女の幸せ
【個人評】直木賞受賞の原作ということであり、興味はある。

直木賞を受賞した唯川恵の小説をドラマ化。
唯川恵原作のドラマというと「恋愛偏差値」が思い出される。
平均視聴率は12.0%だった。
1クールのドラマを3パートに分けて、中谷美紀、常盤貴子、財前直見が順々に主演するという画期的なドラマだった。

米倉涼子の松本清張シリーズを抜かしたドラマは以下のとおり。
06年秋クールの「不信のとき~ウーマン・ウォーズ~」 12.9%
(有吉佐和子原作)
05年秋クールの「女系家族」 13.8%(山崎豊子原作)
04年春クールの「奥さまは魔女」 11.2%

脚本家の後藤法子の作品は以下のとおり。
07年春クールの「エラいところに嫁いでしまった!」 12.7%
06年夏クールの「アテンションプリーズ」 16.4%
03年夏クールの「ブラックジャックによろしく」 14.2%

これらを踏まえると、「恋愛偏差値」「不信のとき」「エラいところに嫁いでしまった!」の視聴率の12%台というのが落ち着きどころとなるのではないか。

キャスティングの地味さなど「孤独の賭け」とも雰囲気が似ており、ひょっとすると大コケの可能性も低くはない。



「ホタルノヒカリ」 12.0%
主演:綾瀬はるか、藤木直人、国仲涼子、加藤和樹
原作:ひうらさとる<マンガ>
脚本:水橋文美江(「神はサイコロを振らない」「光とともに」「ビギナー」)
演出:吉野洋(「すいか」)
主題歌:aiko「横顔」
【テーマ】恋愛、女性共感モノ、干物女(ぐうたら女)
【個人評】女性向け作品ではないかな。綾瀬はるかもそれほど好きではないので、見送りとしたい。

ぐうたら女性の恋愛を描く作品。

大きく稼げそうな気はまったくないが、マンガ原作でもあり手軽に楽しめそうな作品でもあり、安定して稼げそうな気もする。
綾瀬はるか主演作としては、04年秋クールの「世界の中心で、愛をさけぶ」の15.9%、06年春クールの「白夜行」の12.3%が参考になるだろうか。
これらのドラマは話題となったが、それほど高い視聴率は稼げていない。

藤木直人主演作としては、06年夏クールの「ギャルサー」の12.9%が参考となる。

脚本家の水橋文美江の作品に注目すると以下のとおりとなる。
06年春クールの「神はサイコロを振らない」 9.6%
05年春クールの「みんな昔は子供だった」 10.4%(国仲涼子主演)
04年夏クールの「光とともに…」 15.4%

結構、堅そうな作品を多く手掛けているようだ。
今回は比較的軽めのマンガ原作の恋愛モノなので、あまり参考にならないかもしれない。

「白夜行」と「ギャルサー」が12%台の視聴率なので、この辺りで落ち着くのではないか。



「スシ王子!」 12.0%
主演:堂本光一、中丸雄一、加藤夏希、山下真司
脚本:佃典彦
演出:堤幸彦
主題歌:KinKi Kids「涙、ひとひら」
【テーマ】料理、笑い、アクション
【個人評】堤幸彦監督は好きなので、鑑賞予定。

何でもありの想像がつかないドラマ。

映画化もすでに決まっているという謎の作品。
演出家は「TRICK」など、根強い人気のある堤幸彦。

堤幸彦演出といえば、以下のとおり。
06年秋クール「下北サンデーズ」   7.3%
05年春クール「H2~君といた日々」11.6%
04年秋クール「世界の中心で、愛をさけぶ」15.9%

「TRICK」3部作は以下のとおり。
03年冬クール 15.6%
02年春クール 10.6%
00年秋クール  7.9%

00年夏クール「池袋ウエストゲートパーク」 14.9%

堂本光一の出演作品としては、02年冬クール「リモート」が10.7%の視聴率となっている。

テレビ朝日の土曜日深夜枠としては、
「帰ってきた時効警察」 12.0%
「特命係長・只野仁3」 14.3%

上述のドラマのすべての平均を取ると、12.1%となる。
話題にもなりそうだから、「帰ってきた時効警察」と同様の12.0%というのが、落ち着きどころとなるのではないか。



「山おんな壁おんな」 11.5%
主演:伊東美咲、深田恭子、及川光博
原作:高倉あつこ<マンガ>
脚本:前川洋一 (「人間の証明」)
演出:林徹(「大奥」「不信のとき~ウーマン・ウォーズ~」)
葉山浩樹(「わたしたちの教科書」「トップキャスター」)
主題歌:EXILE「時の描片」
【テーマ】キャリアウーマン、相対する二人、恋愛、貧乳
【個人評】女性向けかな。伊東美咲、深田恭子のどちらも興味ない。

見た目も性格も違う二人の女性の生き様を描く。

伊東美咲主演作ということで、06年秋クールの「サプリ」の14.2%が参考となる。

深田恭子主演作としては、「富豪刑事」を抜かせば、05年秋クールの「幸せになりたい!」の11.8%が参考となる。

二人の女優をメインにしていることから、「トップキャスター」的なところもあるだろうか。
「トップキャスター」の視聴率は18.3%である。

脚本家の前川洋一の作品の「人間の証明」は12.0%であった。

貧乳や巨乳をテーマにしているからといって、エロがあるわけではないので、あまり男性からの視聴は期待できない。

女性の視聴者をいかに掴むかがポイントなるが、伊東美咲はあまり女性受けがいいとは思えない。
整いすぎていて、女性からの共感が得られないからだ。
男性サイドとしても、彼女から親近感が感じられずそれほど人気がない。
したがって、彼女はパッとしないのである。
そのため、本ドラマは苦戦が予想されるだろう。
「サプリ」の8割程度と予想すれば、11.4%あたりか。
深田恭子主演の「幸せになりたい!」とも符合するのでちょうどいい。



「山田太郎ものがたり」 10.5%
主演:二宮和也、櫻井翔、多部未華子
原作:森永あい<マンガ>
脚本:マギー(「ブスの瞳に恋してる」)
演出:石井康晴(「冗談じゃない!」「花より男子2」)
山室大輔(「華麗なる一族」)
川嶋龍太郎(「今夜ひとりのベッドで」)
主題歌:嵐「Happiness」
【テーマ】コメディ、貧乏
【個人評】ジャニーズタレントにはほとんど興味はない。

二宮和也が出演しており、かつ相方がジャニーズ俳優であったドラマといえば、「Stand Up!!」がある。
内容が内容だけに、「Stand Up!!」の視聴率は10.2%と低迷した。

直近の二宮和也としては、07年春クールの「拝啓、父上様」となる。
視聴率は13.2%だった。

櫻井翔が出演しており、主演がジャニーズだったドラマといえば、「木更津キャッツアイ」だ。
今でこそ人気のドラマであるが、視聴率的には10.1%と低迷していた。

気軽に楽しめそうであり、それほど視聴率的には低くなりそうには思えないが、上述のように彼らには実績が乏しいため、あまり高くは予想できないところがある。

「特急田中3号」も低迷しており、「Stand Up!!」と同程度が落ち着きどころか。



「地獄の沙汰もヨメ次第」 10.0%
主演:江角マキコ、野際陽子、沢村一樹、片瀬那奈
脚本:西荻弓絵<オリジナル>(「ダブルキッチン」・「トリプルキッチン」)
演出:吉田秋生(「ダブルキッチン」、「トリプルキッチン」)、
加藤新(「セーラー服と機関銃」)、森一弘
主題歌:絢香「CLAP & LOVE」
【テーマ】嫁姑、キャリアウーマン、仕事と家庭の両立
【個人評】嫁姑モノには関心がない。

06年8月に放送された「トリプルキッチン」の流れを汲むドラマ。
キャリアウーマンの嫁と専業主婦の姑がバトルを繰る広げる。

嫁姑モノといえば、以下が参考となる。
07年春クール「エラいところに嫁いでしまった!」 12.7%
06年秋クール「花嫁は厄年ッ!」 12.0%

江角マキコ主演作としては、04年春クールの「それは、突然、嵐のように…」の7.3%が参考となるだろうか。

テーマもありふれており、出演者にもそれほど魅力があるわけでもなく、苦戦が予想されそうだ。
「トリプルキッチン」はそれほど視聴率が悪くはなかったようだが、額面どおりには受け取れないだろう。
久々の江角マキコがどのように視聴者から受け取られるだろうか。

嫁姑モノの基本数値である12%と江角マキコの前作7%を足して、2で割ると10%くらいが落ち着きどころか。



「ライフ」 9.0%
主演:北乃きい、福田沙紀、酒井美紀、瀬戸朝香、真矢みき
原作:すえのぶけいこ<マンガ>
脚本:根津理香
演出:谷村政樹(「東京タワー」「のだめカンタービレ」)
加藤裕将(「プロポーズ大作戦」「西遊記」)
主題歌:中島美嘉「LIFE」
【テーマ】いじめ
【個人評】鑑賞したいと思わせる要素がない。

女子高生がいじめに立ち向かっていく姿を描く。

人気のある原作ということだが、これはちょっと厳しいかもしれないね。
重いドラマは好まれないうえに、陰湿なイジメは紙面では耐えられても、実際の画像でやると、結構辛いところがある。

基本的には、視聴者層は若者という限られたものとなる上に、さらに視聴者を選ぶこととなるだろう。
「ライアーゲーム」のような成功を収めるとは思えない。
よくて、「わたしたちの教科書」の8割くらいだろうか。
試算すると、11.0%×0.8=8.8%となる。
それを四捨五入して9.0%くらいではないか。

いじめをテーマにした作品には94年秋クールの「人間・失格~たとえばぼくが死んだら~」というドラマがある。
主人公が途中で自殺してしまい、その父が復讐するというセンセーショナルな内容であり、視聴率は19.2%を獲得した。

「ライフ」もなかなかセンセーショナルな内容のようだが、「人間・失格」のような話題のドラマになれるだろうか。



「女帝」  8.5%
主演:加藤ローサ、松田翔太、伊原剛志、かたせ梨乃
原作:倉科遼<マンガ>(「夜王~YAOH~」)
脚本:旺季志ずか(「特命係長」)
高山直也(「特命係長」「アンナさんのおまめ」)
演出:小松隆志(映画「幸福な食卓」)、片山修(「オヤジぃ。」)
主題歌:ナナムジカ「彼方」
【テーマ】夜の世界、復讐
【個人評】何一つ関心を示せられない作品

夜の世界でのし上がっていく女性を描く作品。
加藤ローサにとっては、初主演作となるが、ホステス役はあまり似合わないのではないか。

同じ原作者である06年春クールに放送された「夜王~YAOH~」の視聴率は15.5%であった。
さすがにここまで高い視聴率は期待できないだろう。

テレビ朝日の金曜日21時枠というのは、あまり高い視聴率を期待できない。
07年春クールの「わるいやつら」の視聴率が9.4%であり、落ち着きどころとしてはこの辺りではないか。

加藤ローサは初主演となるが、06年秋クールの「ダンドリ。~Dance☆Drill~」は準主役という扱いだっただろうか、一応の基準にはなる。
「ダンドリ。~Dance☆Drill~」の視聴率は9.0%だった。

松田翔太は「ライアーゲーム」「花より男子」といった人気ドラマに出演しているが、それほど数字的に期待できる存在ではなさそうだ。

テレビ朝日の金曜日21時枠としての弱さや出演者のキャリア不足を踏まえると、なかなか苦戦しそうだ。
「わるいやつら」をひとつの基準と考えて、これより若干低めの予想としたい。



<ジャンル別分析(自分のイメージによる勝手な分類)※重複あり>
【ヒューマンドラマコメディ】
「地獄の沙汰もヨメ次第」「菊次郎とさき」
「山おんな壁おんな」「受験の神様」
【ラブ&ヒューマンコメディ】
「ファースト・キス」「花ざかりの君たちへ」
「ホタルノヒカリ」「パパとムスメの7日間」
【ヒューマンドラマ真面目】
「牛に願いを Love&Farm」「肩ごしの恋人」「ライフ」「女帝」
【サスペンス重め】なし
【サスペンス軽め】「探偵学園Q」
【ドタバタコメディ】
「山田太郎ものがたり」「スシ王子!」

【お仕事系】「山おんな壁おんな」「女帝」
【社会派ドラマ】「ライフ」
【学園モノ】
「花ざかりの君たちへ」「牛に願いを Love&Farm」
「探偵学園Q」「ライフ」
【料理モノ】「スシ王子!」

【親子モノ】「受験の神様」「パパとムスメの7日間」「菊次郎とさき」
【兄弟モノ】「ファースト・キス」
【嫁姑モノ】「地獄の沙汰もヨメ次第」
【女性共感モノ】
「ホタルノヒカリ」「山おんな壁おんな」「肩ごしの恋人」「女帝」
【人生モノ】
「山田太郎ものがたり」「ライフ」「牛に願いを Love&Farm」

【続編】「菊次郎とさき」
【リメイク】なし

※女性共感モノが4本と多いのが特徴だ。
また、相反する二人(「山おんな壁おんな」「肩ごしの恋人」「地獄の沙汰もヨメ次第」)や秘密を共有する二人(「花ざかりの君たちへ」「パパとムスメの7日間」)というように、対立型などでストーリーを盛り上げようとしているドラマが多い。
学園ドラマも多いのも特徴だろうか。


<出典別分類>
【小説等】3本
「肩ごしの恋人」「パパとムスメの7日間」「菊次郎とさき」
【漫画】7本
「花ざかりの君たちへ」「探偵学園Q」「ホタルノヒカリ」
「山おんな壁おんな」「山田太郎ものがたり」「ライフ」「女帝」
【オリジナル脚本】5本
「ファースト・キス」「牛に願いを Love&Farm」
「地獄の沙汰もヨメ次第」「スシ王子!」「受験の神様」
【ネットネタ】なし
【韓流】なし

※現クールでは3分の1を占めた漫画原作が次クールではほぼ半数にまでなってしまった。
この流れはしばらく止まらないと思う。
漫画原作が失敗していけば、また傾向も変わっていくだろう。

テーマ:視聴率ランキング - ジャンル:テレビ・ラジオ

「ダイハード」全シリーズDVDレビュー 【映画】

「ダイハード」
◆評  価    7.5点
◆分かりやすさ  A(非常に分かりやすいストレートな作品)
◆おススメ度   A(映画通ならば一度は見るべき)

舞台は、ロサンゼルスの建設中でもある高層ハイテクビル。
主役のジョン・マクレーンには二人の子どもはいるが、ロスにいるキャリアウーマンの妻とは別居状態で、ニューヨークで単身警官をしているという設定だ。
たまたま、クリスマスにロスに来て、事件に巻き込まれていく。

本作は何度見ても面白い作品だ。
見終わったあとに「本当に面白かったなぁ」と充実した気持ちになれる。

本作が愛される理由としては、人間味あふれるジョン・マクレーンに魅力を感じるのだろう。
彼は、超人でもなければヒーローでもない。
タンクトップを汚しながら、ボロボロに傷つきながら、孤軍奮闘していく。
彼の姿を見れば、誰しも応援するだろう。
彼を支える原点である妻や子どもたちの存在も光っており、また相棒ともいえる黒人警官パウエルとのやり取りも心温まる。
彼は一人に見えて、決して一人ではないのだ。

魅力的なリーダー(「2」「3」を見れば格段に存在感が光る)に率いられているテロリストグループ、間抜けなFBI捜査官、ストーリーをミキシングするテレビレポーターなど脇役も豊富であるために、飽きが生じない。


「ダイハード2」
◆評  価    6.5点
◆分かりやすさ  A(難解さはないストレートな作品)
◆おススメ度   B(面白いと記憶していたのだが…)

舞台は、ワシントンの空港。
妻とは復縁し、妻の実家のあるワシントンで待ち合わせしている設定だ。
護送されてくるエスペランザ将軍の奪還を企てる陸軍部隊との攻防が描かれる。

前作とは打って変わり、ジョン・マクレーンの孤軍奮闘ぶりが目立つ。
前作でのパウエルの存在はやはり大きかったというのが分かる。
ロレンゾ警察署長、エンジニアのバーンズ、管理人のマービンなどの助っ人は確かにいるが、あまり個性的ではないため、ストーリー面において高い効果をあげていないと思う。

前作では、若干リアルさが追求されていた部分があった。
しかし、本作では派手な銃撃戦や飛行機の翼の上での肉弾戦など、派手なアクションを売り物としてしまったため、前作とは異なり、リアルさが薄まった気がする。
人間味のある場違いな刑事のおっさんというよりも、無敵のヒーロー度が高まったようだ。

エスペランザ将軍やスチュアート大佐など、前作のハンスに比べると魅力に欠く。
ラストのオチもかなりあっけなく、弱いのではないだろうか。


「ダイハード3」
◆評  価    6.0点
◆分かりやすさ  B (まとまり感がなくすっきりしない)
◆おススメ度   B-(演出は悪くないが、脚本が悪い)

舞台はニューヨーク。
妻とは再び喧嘩したらしく、ロスとニューヨークに分かれて別居しているようだ。
おまけに停職を食らっているため、ヤケ酒を飲んで、二日酔いという設定。
二日酔いが最後のオチに繋がっている。
「1」で感じた人間味にあふれたおっさんというよりも、ただのチンピラになりさがっているのが残念だ。

スリリングな展開や派手なアクションが続き、演出自体は結構よいと思われるので、それほど悪い作品にはみえないが、ストーリーには整合性がなくメチャクチャなような気がする。

<サミュエル・L・ジャクソンの存在>
「1」では励まし続けてくれた相棒がおり、「2」ではそういった者がいなかった。
そういった反省を踏まえて、マクレーンのバディの役割をサミュエル・L・ジャクソン(ゼウス)に託したのだと思われる。
その狙いは悪くはないのだが、彼の存在の必然性に欠けるのがちょっと問題だ。
ジョン・マクレーン同様に、場違いな奴が事件に巻き込まれるという狙いにも感じるが、行動をともにする理由をもっと強化すべきだろう。
犯人にとっても、マクレーンにとっても、ゼウスにとっても、二人で行動しなければいけない理由が感じられない。
また、ラストでのカナダとの国境付近に、銃弾を脚に受けたはずの民間人ゼウスがいることで、リアル度もぐっと下がる。
そもそもニューヨーク市警のジョン・マクレーンがあの場所にいること自体も自分には違和感を感じてしまう。
こういった細かい点をクリアしていないと、普通のアクション映画とそれほどの差のない能天気な作品となってしまうのではないか。

<ラストのあっけなさ>
アスピリンの件(くだり)からストーリーは一気にご都合主義へとなだれ込む。
ラスボスも強力な女性キャラクターもあのオチでは、まったく活きて来ない。
「2」のラストもあっけなかったが、「2」の反省が全然出来ていないラストだ。
あれならは船上で決着をつけた方がまだマシだった。
舞台を地上に移すとしても、もう一工夫して欲しかった。
そもそも、あれだけのトレーナーが移動したのならば、彼らの行動は絶対バレルはずだ。あれは完全犯罪でもなんでもない。

<ジョン・マクレーンの受難>
サイモンセッズゲームにジョン・マクレーンは巻き込まれていたが、あまり必然性が感じられないのは気のせいか。
普通に考えれば、冒頭でのハーレムリンチでマクレーンはゲームオーバーだ。
犯人側にとっては、地下鉄爆破→学校爆破予告の流れを作りさえすればよいだけであり、冒頭のゲームは単にゼウスをストーリーに引き込むだけのものに過ぎない。
冒頭のゲームには犯人側の意図は何も感じられないのだ。
また、散々走り回らせた挙句、ヤンキーススタジアムで射殺しようと思ったらしいが、このあたりも少々グダグダだ。
調べてみると、この脚本家は「アルマゲドン」の脚本も手掛けたようであり、それならば多くの要求するのは酷かもしれない。

<ダイハードらしさからの脱却>
妻のホリーも、「1」の盟友パウエルも登場しない。
舞台はクリスマスでもなければ、密閉した空間でもない。
お得意の排気管を進むシーンもなくなってしまった。
マンネリ化を避け、新たな挑戦に挑んだようだが、ファンからは逆にブーイングとなってしまったようだ。
出来がよければ、この挑戦は成功したかもしれないが、この出来ならば、「お約束」を守って欲しいという声も出てくるのは致し方ないところか。

<4ガロンの答え>
映画の中ではあまりはっきりと語ってくれなかったが、自分が想像するに以下の手順だろうか。
①5ガロンのボトルに水を全部いれる。
②3ガロンのボトルの中に5ガロンボトルの水を入れる。
③3ガロンボトルが満タンになれば、5ガロンボトルの中には水が2ガロン残る。
④3ガロンボトルをいったん空にする。
⑤5ガロンボトルに残っている2ガロンの水を3ガロンボトルの中にいれる。
⑥空の状態になった5ガロンボトルを満タンにする。
⑦2ガロンの水が入っている3ガロンボトルの中に5ガロンボトルの水を入れる。
⑧3ガロンボトルが満タンになれば、5ガロンボトルの水の量は4ガロンとなる。

これで問題ないはずだが、少々分かりづらい。
7人の妻が7匹の猫を連れている等々というナゾナゾも非常に分かりづらい描き方となっており、観客に伝わりにくくなっているのが残念だ。
スピィーディーさを重視して緊張感を保つのか、ストーリーを分かりやすく観客に伝えるのかの選択で、監督は前者を重視したようだ。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

2007年4月クールドラマ視聴率結果(第十話)

順位  タイトル      初回  最新話 前話との対比 平均(予想平均)
1位「プロポーズ作戦」  19.3%  17.2%(▽0.9%) 17.0%(16.5%)
2位「 バンビ~ノ! 」   16.6%  13.8%(▲0.1%) 14.2%(15.5%)
3位「  喰いタン2  」  16.2%  13.3%(▽0.3%) 13.6%(14.5%)
4位「冗談じゃない!」  19.4%  12.0%(▽0.8%) 13.4%(19.5%)
5位「鬼嫁日記いい湯」  14.6%  10.2%(▽1.7%) 12.1%(13.0%)
6位「帰った時効警察」  12.8%  13.5%(▲2.3%) 12.0%(10.5%)<終>
7位「 花嫁とパパ  」  14.9%  11.0%(▲0.6%) 11.7%(12.0%)
8位「ライアーゲーム」  12.3%  11.4%(▽0.9%) 11.2%(10.0%)
9位「わたしの教科書」  14.2%  12.1%(▲0.2%) 11.1%(12.5%)
10位「 特急田中3号 」  11.5%   6.8%(▽2.9%)  8.8%( 9.0%)
11位「 ホテリアー  」  11.1%   9.1%(▲1.0%)  8.6%(10.0%)<終>
12位「セクシーボイス」  12.5%   6.4%(▽0.1%)  7.6%(12.5%)<終>
13位「 生徒諸君! 」   9.4%   7.9%(▲0.6%)  7.4%( 9.5%)
14位「 孤独の賭け 」  11.2%   5.1%(▽0.5%)  7.3%(12.5%)

「ホテリアー」と「セクシーボイスアンドロボ」が盛り上がることもなく、平凡な数字で終了した。
「孤独の賭け~愛しき人よ~」が2話連続で視聴率5%台を叩き出し、ついに最下位にまで転落した。
次クールで井上真央とともに月9の主演を努める伊藤英明は大丈夫だろうか。
「生徒諸君!」との最終話における最下位争いは注目だ。

○プロポーズ大作戦
 (19.3→17.1→13.4→16.4→16.9→17.4→14.6→19.1→18.1→17.2)
8話目で19.1%もの高い視聴率を獲得したが、その後1%ずつ落とす結果となった。
ラスト前の回としては、物足りない結果に終わったようだ。
ストーリーがそれほど盛り上がっていないということだろうか。
このままでは、ラストでの20%超えはかなり厳しい状態だ。
このドラマのラストにこのクールの運命が掛かっているといっていいのに。
もし、ラストで20%を超えなかったら、このクールのすべてのドラマのすべての回で一度も視聴率が20%を超えなかったことになる。
現在、平均視聴率が16.95%という状態であり、ラストで最低でも17.5%を獲得すれば、平均視聴率17%を超えることとなる。

○バンビ~ノ!
 (16.6→15.0→13.7→14.0→14.6→14.0→13.2→13.6→13.7→13.8)
0.1%ずつ亀のごとく上昇させている。
低迷しているドラマの場合には、安定して視聴者層を掴んでいると褒めるのだが、本ドラマはもっと視聴率を取ってもいいはずのドラマであるため、褒めるわけにはいかない。
ラスト前の回であるから、もっと上昇させて欲しかった。
これでは松本潤の評価を上げるわけにはいかないか。
最低視聴率は7話目の13.2%であるが、ワースト2位の13.6%の前後で安定してしまっては駄目だろう。

○喰いタン2
(16.2→13.3→14.9→11.8→13.4→13.1→12.8→13.9→13.6→13.3)
初回及びゴールデンウィーク中の放映だった4話目の11.8%以外は、基本的には13%前後の数字を安定して取っていたことになる。
特に理由はないだろうが、5話目13.4%から2回連続で0.3%ずつ落としている現象が、8話目の13.9%からも現れているのが、やや面白い。
いよいよ「ライアーゲーム」との最終回直接対決だけが注目となる。

○冗談じゃない!
 (19.4→14.7→13.2→14.4→14.2→11.7→10.7→11.3→12.8→12.0)
ラスト前にも関わらず、伸びを欠いてしまった。
13%台には伸ばしてくるかと思ったが、逆に失速するとは…。
最終回もそれほど期待できないだろう。
なお、テレビ朝日は人気映画の「ダイハード」をぶつけてくるので、苦戦が予想される。

○鬼嫁日記いい湯だな
 (14.6→14.0→12.5→12.8→12.2→12.1→9.5→11.6→11.9→10.2)
本ドラマの視聴率の基準は12%前後となるのではないかと先週書いたが、予想を裏切り、再び大幅下落となった。
ラスト前の回で自身ワースト2位を更新するということは、本ドラマの視聴者からの支持の低さが見て取れる。

○花嫁とパパ
(14.9→11.3→10.3→12.5→11.8→11.7→12.4→11.7→11.2→10.4→11.0)
10話では10.4%という自身ワースト2位の視聴率を獲得したものの、なんとか上昇はさせた。
ただ、この数字も自身ワースト3位という数字だ。
終盤に差し掛かって、この低迷を見る限りでは、それほど盛り上がっていないのではないか。
中盤ではそれほど視聴率の下落が見られず健闘していたものの、終盤に入って息切れしているという印象は否めない。
平均視聴率12%台に乗せるためには、ラストで14.8%という視聴率を取るしかないが、ほぼ無理という状態だ。

○ライアーゲーム
 (12.3→12.8→8.7→9.6→10.0→11.4→12.0→11.4→12.3→11.4)
直近5話のうち、3度目の11.4%を獲得した。
同じ人がきちんと見ているということだろうか。
ラスト前の回ということもあり、上昇を期待したが、期待ハズレとなった。
最終回3時間スペシャルにおいて、13%台に乗せられれば、相当評価したいが、ちょっと厳しいだろうか。

○わたしたちの教科書
 (14.2→11.3→10.7→10.4→9.0→10.1→10.2→11.0→11.9→12.1)
地味ではあるが、見事なほどのV字型上昇をなお継続中だ。
ついに初回に続き、2番目に高い視聴率をマークした。
視聴率的には一見低いようにみえるが、この動きは立派だ。
個人的には、このドラマをすでに失敗ドラマというジャッジをしていない。
視聴率の動きからすると、恐らく良質なドラマなのだろう。

○特急田中3号 (11.5→8.7→7.6→8.0→8.3→9.4→8.5→9.1→9.7→6.8)
「天空の城ラピュタ」完全ノーカット放送の視聴率は19.9%であり、それほど高いものではなかったが、視聴者層が被ったのだろうか、大幅にダウンしてしまった。
ラスト前の回で最低視聴率を更新するという事態になったのは痛かった。
早めに最終回を迎えた「帰ってきた時効警察」はなかなかの判断だったのではないか。

○ホテリアー <終了> 平均視聴率8.6%(予想平均視聴率10.0%)
(11.1→8.0→8.6→7.5→8.3→9.3→7.1→8.1→9.1)
初回と6話目に続き、自身3位という良くも悪くもない視聴率で終了した。
初回と7話目を抜けば、7.5%~9.3%の間で安定して推移していたことになる。

上戸彩主演作としては、06年夏クールの「アテンションプリーズ」の16.4%よりは下回り、06年秋クールの「下北サンデーズ」の7.3%よりは上回った。
「アテンションプリーズ」のような豪華な共演者に囲まれるとなんとか勝負になるが、本作のように及川光博、田辺誠一、サエコ、竹中直人といった地味目な共演陣で、上戸一人でドラマを引っ張っていかなくなると、視聴率的には厳しいものとなる。
一人で看板を張れる女優ではないのだろう。
ぺ・ヨンジュンが常に共演していれば、多少なんとかなっただろうが、彼の出番は結局、初回だけだったのだろうか?

また、大ヒットした韓国ドラマのリメイクというフレコミだったが、韓国ドラマと日本のドラマの融合というのは視聴者から受けいられないことが多い。
06年春クールの「輪舞曲(ロンド)」は15.5%、04年秋クールの「東京湾景」は13.8%という低い数字だった。
放送前の視聴率予想は「輪舞曲(ロンド)」の6割くらいと踏んで、15.5%×0.6=9.3%あたりでないかという読みをした。
韓国の人気ドラマのリメイクであり、ぺ・ヨンジュン招聘ということを加味して、なんとか二桁に乗せられるかという予想にしたが、彼の出番がほとんどなければ、もうちょっと低めに予想できたかもしれない。

○セクシーボイスアンドロボ <終了>平均視聴率7.6%(予想平均視聴率12.5%)
(12.5→8.7→6.9→7.0→6.9→7.8→(6.0)→6.5→6.4→6.5→6.4)
終盤の4回は6.5%と6.4%を繰り返し、安定した視聴率となった。
ドラマの質としては、それほど低くはなかったのかもしれない。
日本テレビ系で火曜日22時枠として新設されたドラマであったが、オープニング作品としては物足りない結果に終わった。
失敗に終わった一つの理由は、枠としての知名度不足という点もあったのだろう。
また、作風からいって、22時枠よりも21時枠の方がよかったのではないかと思われる。
さらに、若手の松山ケンイチもイメージと異なる演技をすることになったのが、視聴者には受け入られなかったか。
CM程度しか内容は知らないが、この役ならば、ジャニーズ系もしくはお笑い芸人に演じさせた方がよかったのかもしれない。
放送前は、手軽に微笑ましく楽しめる作品と考えて、高めの予想をしたが、予想を裏切られた。
「富豪刑事DX」の12.0%、「瑠璃の島」の12.6%あたりは稼げるかと感じたのだが。
7話目に予定されていた回が立て篭もり事件のため、差し替えとなったのも多数の視聴者を手放す結果となったのが痛かった。
ハリウッド女優の大後寿々花も数字の上乗せにはそれほど貢献しなかったようだ。

○生徒諸君! (9.4→7.7→5.9→6.0→7.4→6.8→8.1→7.3→7.9)
「特急田中3号」は「天空の城ラピュタ」完全ノーカット放送の影響を受けたような気がするが、こちらはまったくのノーダメージ。
視聴者層がまったく異なるのだろう。
5話目以降は、地味に安定している。
人気のある原作が原案という点が、安定している理由ではないか。

○孤独の賭け~愛しき人よ~
 (11.2→9.4→7.4→7.3→7.6→6.0→6.9→6.2→5.6→5.1)
ここまで加速度的に落下してもらうと、かえって清々しいものがある。
6話目の6.0%さえなければ、ほぼ直線的に落下していっている。
ラスト前の回で最低視聴率を更新するというのもなかなかのものだ。
このドラマのラストに誰も期待していないということだろう。
伊藤英明と長谷川京子にとって、痛手となるドラマになったのは間違いない。


<終了分>
○帰ってきた時効警察 <終了> 平均視聴率12.0%(予想平均視聴率10.5%)
(12.8→11.9→10.9→11.4→11.0→13.5→11.7→11.2→13.5)
6話目と同じく13.5%という自身最高視聴率タイでフィニッシュした。
初回よりも伸びているということは、作品的には大成功といっていいだろう。

平均視聴率も四捨五入して12.0%という基準に達した。
前作の平均視聴率が10.1%だったため、前作比では約2割増ということになる。
予想としては、キャスティングの大幅な変化もないため、1割も上がらず、5分程度の上昇という読みだったが、大きく裏切られた。
続編というのは、「喰いタン」や「鬼嫁日記」でも分かるように、必ずしもヒットするというわけではないが、「花より男子」、「Dr.コトー診療所」、「ごくせん」といった前作を上回る続編も存在する。
続編の予想というのは、この見極めが非常に大切となると痛感した。
人気の続編ならば、思い切った予想も必要だ。
また、近年ではあまりドラマに露出しなくなったオダギリジョー主演という珍しさ、「特命係長・只野仁」の大ヒット(平均視聴率14.3%)によって、テレビ朝日の金曜日深夜「枠」の知名度が大幅に上がっていることも要因となっていると思われる。
今回の結果は大成功と思われるため、さらなる続編も企画として検討されるのではないか。

テーマ:視聴率 - ジャンル:テレビ・ラジオ

国内映画興行収入ランキング(6月3週目) 【映画】

(注意)興行収入の数字は暫定のものです。ご了承ください。

4本の新作がランクインしたため、3週目で「ザ・シューター 極大射程」、6週目で「眉山-びざん-」及び「俺は、君のためにこそ死ににいく」、8週目で「ゲゲゲの鬼太郎」が圏外へ消えた。

「ザ・シューター 極大射程」は、公開前個人予想では7~8億円だったが、現在はその半分程度だろうか。
大規模公開された洋画の中でほとんど稼げていない部類の作品となった。
主演のマーク・ウォルバーグもアントワン・フークア監督も日本ではそれほど知名度は高くないのも理由のひとつだろう。
また、本作のようなアクションに斬新さが感じられないのもコケた理由ではないか。

「眉山-びざん-」は、公開前個人予想では10億円であり、予定通り10億円以上は超え、11億円のラインに達した。
地味にウィークディに稼ぎ続けられたのが、小ヒットに繋がった。
どの程度の期待があったのかは分からないが、同じさだまさし原作の「解夏(04)」の10.9億円を超えれば、ギリギリで合格ではないか。

「俺は、君のためにこそ死ににいく」は、公開前個人予想では絶対コケると思ったが、10億円弱程度にはなりそうだ。
今週末で「憑神(つきがみ)」に公開館を譲るため、配給会社期待値の25億円には到底届きそうもない。
しかし、この手の感動モノの戦争映画はそれなりに稼ぐことはできるという勉強にはなった。

「ゲゲゲの鬼太郎」は、公開前個人予想では10億円超であったが、23億円程度は稼いだだろうか。
予想をはるかに上回るヒットとなった。
ファミリー向けの映画は内容がどうであれ、高い興行収入を期待してもいいのではないかと感じた。
ましてや、原作は老若男女に知れ渡っているのだから、ヒットする要素は高かったといえる。
配給会社期待値の30億円には及ばないまでも、松竹にとっては嬉しいヒットとなったのではないか。

1位「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」(4週目)
【個人予想】100億円
(参考)「デッドマンズチェスト(06)」100億円、「呪われた海賊たち(03)」68億円
6.8億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは74.5億円を突破。
1週間の伸びは、13億円程度だろうか。
前々作の記録を抜き去り、3週間のビハインドがあった「スパイダーマン3」までもついに追い抜いてしまった。
100億円を稼いでいる「デッドマンズチェスト」の4週目終了時点での成績は64億円ほどであったのだから、100億円を突破するのはほぼ間違いないのではないか。
このペースでいくと、あと3週~4週で100億円に到達するだろう。
近年の洋画では「ハリーポッター」シリーズ以外では「ラストサムライ(03)」の135億円が最高となっている。
どこまで「ラストサムライ」に迫れるだろうか。

2位「舞妓 Haaaan!!!」(1週目)
【公開前個人予想】6~8億円  【配給会社期待値】30億円
2.3億円程度のオープニングを飾った。
「ゲゲゲの鬼太郎」のオープニング(3.2億円)を下回り、「大日本人」のオープニング(約2.3億円)をやや上回るものだ。
それにしても、『舞妓と野球拳がしたい!』という映画でよくここまでのヒットを飛ばせるものだと感心させられる。
これも、宮藤官九郎と柴咲コウの底チカラだろうか。
特に、柴咲コウは「県庁の星」の20.8億円、「日本沈没」の53.4億円、「どろろ」も33億円以上(確定値不明)のヒットを飛ばしている。
彼女はコケしらずの女優といえる。
その他にも「世界の中心で愛を叫ぶ(85億円)」「着信アリ(15億円)」など彼女が出演した映画は軒並みヒットしているのだから凄い。
「舞妓 Haaaan!!!」も間違いなく10億円は超えるだろう。
30億円という東宝の読みは「ALWAYS 三丁目の夕日」を上回るオープニングを飾ったからという理由だが、ロングランした「ALWAYS 三丁目の夕日」と比べるのだけはカンベンして欲しい。
「舞妓 Haaaan!!!」が11週間もランクインすると本気で思っているのだろうか。

3位「300<スリーハンドレッド>」(2週目)
【公開前個人予想】13億円
1.8億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは8.8億円を突破。
先行があったのを加味しても、2週目で8億円突破は優秀だ。
今年の「ディパーテッド(※7.1億円)」を抜き、「マリーアントワネット(※8.2億円)」と遜色はない。
「マリーアントワネット」の最終的な興行収入は不明だが、少なくとも20億円近くは稼いでいる作品だ。
去年の作品と比較すると、15.3億円を稼いだ「X-MEN/ファイナルディシジョン」の7.9億円(※)や17億円以上(確定値不明)を稼いだ「プラダを着た悪魔」の6.5億円を上回るものだ。
これらの作品からすると20億円は厳しいかもしれないが、それに近い数字でフィニッシュできる期待を感じさせる。
※2週目終了時点の成績

4位「大日本人」(3週目)
【公開前個人予想】25億円  【配給会社期待値】15億円
「スパイダーマン3」を4位としているランキングもあり、詳細は不確かであるが、9千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは8.4億円を突破。
1週間の伸びは、2.3億円程度だろうか。
ついに、「東京タワー」の3週目終了時点の成績(9.4億円)に抜かれてしまった。
目標の15億円には到達できるだろうか。
試算すると、平均して1.5億円×4週=6億円を稼げば、4週間程度で目標の15億円に近づくが、果たして上手くいくだろうか。
やはり、評判が悪いため、客足が遠のいているのではないか。

5位「スパイダーマン3」(7週目)
【公開前個人予想】70億円  【配給会社期待値】100億円
(参考)「2(04)」67億円、「1(02)」75億円
8.5千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは67億円を突破。
1週間の伸びは、2億円程度だろうか。
今まで75億円辺りがフィニッシュラインだろうかと書いてきたが、ちょっと雲行きが怪しくなってきた。
「ダイハード4.0」が6月30日から始まるため、残り2週間が勝負となるが、それまでに稼げるのは2.5億円くらいではないか。
ムーブオーバーするとして70億円は突破するだろうが、「1」の75億円までは間違いなく届かないのではないか。

6位「ゾディアック」(1週目)
【公開前個人予想】7~8億円
8千万円程度のオープニングを飾ったが、これはちょっと低すぎないか。
先週の「プレステージ」でさえ、1.1億円のオープニングを飾っている。
ハリウッド大作でもない「パフューム」や地味な「ラッキーナンバー7」を下回るものだ。
今年の洋画作品で「ゾディアック」を下回ったのは、「ラブソングができるまで」の7.2千万円程度となる。
去年の「ブラックダリア」でさえ、1.2億円のオープニングを飾っているのだから、これほど低い水準でスタートするとは思わなかった。
デヴィッド・フィンチャー監督の知名度は、もはや通じないというのか。

7位「プレステージ」(2週目)
【公開前個人予想】6~8億円
6千万円弱を週末に稼ぎ出し、トータルでは2.8億円を突破。
1週間の伸びは、1.7億円程度だろうか。
「ザ・シューター 極大射程」よりは上回っているものの、それほど差はない成績となっている。
「パフューム」ですら、2週目で3億円を超えていた。
これは大コケといっていいだろう。

8位「ラストラブ」(1週目)
【公開前個人予想】3~4億円
4.5千万円程度のオープニングを飾った。
どういったターゲット層に向けての映画なのかが不明であり、予想通り苦戦している。
大規模公開しておきながら、このオープニングはかなりお粗末なのではないか。
コケたといわれる「大帝の剣」のオープニング(6.1千万円)、「天国は待ってくれる」のオープニング(5.9千万円)を下回るものとなっており、本作よりもコケた今年の大規模公開作品は「Dear Friends」のオープニング(4.3千万円)しか見当たらない。
これは予想通りの大コケとなった。

9位「アポカリプト」(1週目)
【公開前個人予想】3~4億円
有楽町スバル座では9日から公開されていた作品。
先行公開込みで4.5千万円程度のオープニングとなっている。
「サンシャイン2057」のオープニング(6千万円)を下回り、「女帝/エンペラー」のオープニング(3.9千万円)を上回るもの。
全米興行収入では1位を獲得した作品ではあるが、日本ではまったくヒットしなかった。
メル・ギブソン監督という看板だけでは、さすがに日本で集客するのは難しいだろう。

10位「そのときは彼によろしく」(3週目)
【公開前個人予想】15億円
3.8千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは3.2億円を突破。
1週間の伸びは、約1億円程度だろうか。
この作品の敗因分析については、先週の記事を参考にしてもらいたい。
3週目終了時点の「蟲師」の3.7億円を下回っている状態だ。


今週公開される映画のうち、ランキングが期待できるのは「憑神(つきがみ)」の一本。
99年に公開された「鉄道員(ぽっぽや)」の原作の浅田次郎と監督の降旗康男が再びタッグを組んだ作品。
「鉄道員(ぽっぽや)」は20.5億円の配給収入となっている。
興行収入の方は不明だが、その2倍程度だろう。

柴咲コウに負けず劣らず、妻夫木聡もなかなかのヒットメイカーだ。
今年公開された「どろろ」が33億円以上(確定値不明)
去年公開された「涙そうそう」が31億円
おととし公開された「ローレライ」が24億円、「春の雪」が12.7億円
03年の「ドラゴンヘッド」が10.4億円
といったヒットを確実に飛ばしている。

さすがに20億、30億円という大ヒットになることはないと思うが、「春の雪」と同じくらいの12億円程度は稼ぐのではないか。
懸念しているのは、やや宣伝にチカラが入っていないのではないかということだ。
公開間近の割には、この作品についてあまり聞こえてこない。
また、作風は180度異なるが、「どろろ」と似たようなコスチュームというのも気になる。

<次週予想順位>
予想順位(今週) 自己評価 タイトル(主な公開劇場)
1(1) 済「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」(丸の内ピカデリー1)
2(-) ×「憑神(つきがみ)」(丸の内TOEI1)
3(2) △「舞妓 Haaaan!!!」(日劇PLEX2)
4(3) 済「300<スリーハンドレッド>」(ルーブル丸の内)
5(4) 済「大日本人」(東劇)
6(5) 済「スパイダーマン3」(日劇PLEX1)
7(6) 済「ゾディアック」(丸の内プラゼール)
8(7) 済「プレステージ」(日比谷スカラ座)
9(8) ×「ラストラブ」(有楽町ピカデリー2)
10(9) ○「アポカリプト」(有楽町スバル座)

[個人評価]
◎ 絶対観たい作品
○ できれば観たい作品
▲ DVDか映画サービスデイだったら観たい作品
△ 映画館では観ないけどDVDだったら観るかもしれない作品
× 観ることはないでしょうの作品
済 鑑賞済み作品

テーマ:興行収入ランキング - ジャンル:映画

全米映画興行収入ランキング(6月第3週目) 【映画】

順位(先週)公開週 タイトル (公開館数) 興行収入 (トータル収入)
1(-)1週目「F4:銀河の危機」(3959館)$57,400,000($57,400,000)
2(1)2週目「オーシャンズ13」 (3565館)$19,105,000($69,810,000)
3(3)3週目「Knocked Up」  (2907館)$14,535,000($90,481,815)
4(2)4週目「PoC/ワールドエンド」(3329館)$12,024,000($273,757,000)
5(4)2週目「サーフズアップ」 (3531館)$9,300,000($34,671,000)
6(5)5週目「シュレック3」    (3505館)$9,007,000($297,249,000)
7(-)1週目「Nancy Drew」 (2612館)$7,135,000($7,135,000)
8(6)2週目「ホステル2」    (2350館)$3,000,000($14,180,000)
9(7)3週目「Mr. Brooks」   (1923館)$2,820,000($23,441,219)
10(8)7週目「スパイダーマン3」(1822館)$2,500,000($330,016,000)
(参考:IMDbのボックスオフィス)

2本の新作がランクインし、7週目で「Waitress」、10週目で「Disturbia」が圏外へ消えた。

「Waitress」はAdrienne Shelly監督の遺作となった作品。
パイ作りの得意なウエイトレスが暴力夫と妊娠との板ばさみにあいながら、医者との出会いなどを通して、自分の人生を見つめ直すというストーリー。
「パイ」が自己の内面を表すための効果的なアイテムとして使用されており、評価もかなり高い作品だ。
現在14百万ドルしか稼いでいないが、関係者にとっては大満足のヒットとなっただろう。

シア・ラブーフ主演の「Disturbia」は3週間のトップを含めて、粘りに粘って9週間もラインクインした。
1億ドル突破することはできなかったが、8千万ドルラインには至っている。
これでも十分なヒットといえるだろう。
評価面においても、IMDbで7点台をキープしており、十分だ。
興行面においても、評価面においても合格点を得たことで、シア・ラブーフは主演男優としての評価が一層高まったのではないか。
それほど華があるような役者には見えないので、日本での人気はちょっと微妙かもしれない。
本作は日本では秋に公開される予定にはなっているが、公開規模はあまり大きなものにはなりそうもない。でも、個人的には楽しみにしている。

新作は2本がラインクイン。
「ファンタスティックフォー:銀河の危機」が予定通り1位(オープニング57百万ドル)で登場した。
前作(05)同様にティム・ストーリーが監督を手掛けている。
前作のオープニングは56百万ドル(トータルでは155百万ドル)であるため、オープニングにおいては前作並ということになるだろう。
シルヴァーサーファーの登場を描く本作だが、あまり評価は高くはないようだ。
前作もそれほど評価は高くない作品ではあるため、大して気にはしなくてもよいかもしれないが、トータルの興行収入はそれほど高いものは期待できないのではないか。
前作と同程度か、やや下回ることになりそうだ。

ファミリー向けのクライムサスペンスの「Nancy Drew」は7位に登場してきた。
監督は、「セイブザワールド(03)」や「ザクラフト(96)」を手掛けたアンドリュー・フレミング。
主演は16歳のエマ・ロバーツ。 ジュリア・ロバーツの姪らしい。
10代ながら刑事という役どころのロバーツが映画スターの死の謎を解くというストーリー。
人気のある原作ということだが、評価はあまり高くないようだ。

「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」、「シュレック3」、「スパイダーマン3」いずれも前作を超えることはなさそうだ。
気になるところは、この3強の順位づけだろうか。
7週目の「スパイダーマン3」が330百万ドルを突破している。
5週目時点での「スパイダーマン3」は318百万ドルを記録していた。
5週目時点での「シュレック3」は297百万ドルであるため、「スパイダーマン3」に軍配が上がる。

4週目時点での「シュレック3」は281百万ドルを記録していた。
4週目時点での「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」は274百万ドルであるため、若干ではあるが「シュレック3」に軍配が上がりそうだ。

興行面では、「スパイダーマン3」>「シュレック3」≧「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」となりそうだ。
IMDbによる評価面では、「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」>「スパイダーマン3」>「シュレック3」となっている。
「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」が苦戦している理由は、やはり上映時間の長さということだろうか。

今週末には、なかなか微妙な3本の公開が予定されている。
まずは、スティーブン・キング原作の「1408」。
監督はミカエル・ハフストローム。
05年のクライブ・オーウェン、ジェニファー・アニストン主演の「すべてはその朝始まった(Derailed)」を監督している。
「すべてはその朝始まった(Derailed)」は、トータルでは36百万ドルの興行収入を上げている。
「1408」の主演は、ジョン・キューザックとサミュエル・L・ジャクソン。
スティーブン・キング原作ならば、04年の「シークレットウインドウ」の48百万ドル辺りがフィニッシュラインではないか。
なお、「1408」とは、ホテルの部屋番号のことのようだ。

次には、「エバン・オールマイティー」。
03年の「ブルース・オールマイティー」の続編となる。
主演は、ジム・キャリーから、スティーヴ・カレル(「40歳の童貞男」「リトルミスサンシャイン」)へとスイッチされる。
「ブルース・オールマイティー」は243百万ドルもの高い興行収入をあげているが、前作を超えることはまずないだろう。
大コケの期待も掛かっており、本作の動向に注目したい。
「ノアの箱舟」を作っている予告編からはそれほど笑える作品にはみえず、個人的には、1億ドルもいかないのではないかと思っている。

最後には、「A Mighty Heart」。
監督は、マイケル・ウィンターボトム。
主演は、アンジェリーナ・ジョリー、ダン・ファッターマン。
パキスタンで行方不明になった夫の捜索に乗り出す妻を描いたサスペンス風のヒューマンドラマ。
アンジェリーナ・ジョリーが主演した03年の「すべては愛のために(Beyond Borders)」と同じような匂いがする作品。
「すべては愛のために」は製作費35百万ドルに対し、たったの5百万ドル以下の興行収入しか上げられなかった作品である。
さすがにここまでコケるとは思えないが、大きなヒットにはならないだろう。
マイケル・ウィンターボトム監督は、03年の「CODE46」、02年の「24アワー・パーティ・ピープル」、「インディスワールド」などの作品はあるが、いずれも話にならない成績しか収めていない。

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『ハリウッドランド』レビュー 【映画】

「何も見えてこない凡作」

◆評  価    3.5点
◆分かりやすさ  B(ストーリーはほぼ分かるのだが…) 
◆おススメ度   C(時間の無駄としかいいようがない)

本作を一言で言い表せば、以下にまとめられるのではないか。
「ジョージ・リーブスの死?そんなんよう分からんよ。適当に考えてよ!」
こんなことのために2時間もつき合わされるのは、拷問に近い。

結論は劇中においては不明だ。
殺されたのか、自殺したのか、どちらにも取れるように作製されている。
そういうオチでも別に構わないのだが、その過程をもうちょっと何とかならなかっただろうか。
この監督は、長編初監督となるようだが、あまり高い才能は感じられない。
平坦・平凡な演出に終始している。
だらだらしており、まったく締まりがないものとなっている。
もうちょっと緊張感を出さないとせっかくの題材も殺している。
フィンチャー監督の「ゾディアック」を前日に見ていたので、そのデキの違いも明白だ。

各キャラクターも魅力は乏しい。
エイドリアン・ブロディの探偵は優秀さのカケラもないものだ。
まったく核心には迫れていないので、彼にはお手上げだ。
彼の捜査によって、華やかにみえた「ジョージ・リーブス」の暗い生き様を白日の下に曝して欲しかった。
そのための役柄ではないのか。
彼の捜査からは、残念ながら何も見えてこない。
また、別件の「浮気の調査」や彼の家族との問題なども上手くストーリーに絡まっていない。

ダイアン・レインはなかなかの演技をみせている。
美貌は保っているものの、やや老いてきている孤独な女性を感じさせる。
金持ちの夫人であるものの、ジョージがいなければ、生きていられないという彼女の根っこの部分は見えてくる。

ベン・アフレックは狙っているのか分からないが、演技のぎこちなさには哀愁を感じさせる。
スーパーマンという固定的なイメージが付いてしまったために、役者生命を閉ざすこととなったジョージ・リーブスとベン・アフレックはどことなく似ているのだ。

劇中で彼がイメージを払拭しようとすればするほど、なぜか悲しくなってくる。
柔道着のようなものを着て、受身を取りながら、ポーズをする彼の姿をみると、泣けてこないだろうか。
彼を起用したのは間違いなく「当たり」だろう。
彼にヴェネチア国際映画祭の主演男優賞を受賞させたのは、なかなかの冒険ではあるが、少々分かる気がする。

ダイアン・レイン扮するトニー・マニックスと別れたのも、自分のイメージからの脱却を図るためのものではないか。
全てをクリアして、新たにスタートを切る必要があったのだろう。

本作を見る限りでは、個人的には「自殺」だったのかなあと思わせる。
イメージを払拭しようと努力したものの、その努力は報われず、何もかも見えなくなったのではないか。
もう進むべき道が分からなくなり、人生に行き詰ってしまったのではないかと感じられた。

上手い演出家が監督すれば、もうちょっとよい映画になっただけに残念だ。
「チャイナタウン」や「サンセット大通り」のようなものを目指しているようにも感じられたが、上手くいっていないのは明白だろう。

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『ゾディアック』レビュー 【映画】

「エンターテイメント作品を期待すると裏切られる。」

◆評  価    7.5点
◆分かりやすさ  A-(かなり分かりやすく整理されているが…) 
◆おススメ度   B (一般の人には厳しいだろうが良作だ)

デヴィッド・フィンチャー監督の最新作「ゾディアック」は、同監督の「セブン」と同じようなものを期待すると大きく裏切られることになるかもしれない。
本作は、謎解きのような要素はない上に、犯人の異常性や知能の高さを美化して描いているわけでもないからだ。

評価したいのは、本作の緻密な描写力である。
フィンチャー監督は、「ゾディアック事件」を歪曲することなく、冷静にこの事件を見つめているのがよく分かる。
面白く脚色することを避け、この事件のありとあらゆる事実を伝えようと心がけようとしているのが感じられる。

最初の殺人の描写こそは省略されてはいるが、「ゾディアック事件」をここまで詳細に、きめ細かく描けられるものかと感心させられる。
面白くないかもしれないが、これはこれで完璧な映画なのである。

前半と後半で作風が一変するのも面白い。
前半は、事件を時系列にただただ詳細にかつ客観的に描こうとしている。
ギレンホール、ダウニーjr、ラファロの3人の登場人物の内面の描写を極力押さえ込んでいるようにみられる。

後半は、この事件に取り憑かれた3人の内面が徐々に垣間見えてくるようになってくる。
取り憑かれた3人によって、この事件の異常性、困難性などが浮き彫りになってくるのだ。
一本で二本分の面白みを堪能することができる面白い構成の映画だ。

本作によって、伝えたいこととは事件の重みということだろうか。
「事件」というのは、被害者だけではなく、多くの関係者やその家族の人生を迷わせるものだ。
この重みは40年近く経とうが消え去ることはないのかもしれない。
だからこそ、フィンチャーは軽々しく扱わずに、詳細に丁寧に描き出そうとしたのではないか。

本当の「犯罪」は遊びではない。
ただの悲惨な一瞬の出来事だ。
犯人も天才ではなければ、警察もスーパーヒーローではない。

捜査においても「筆跡鑑定の合致」といった地味な作業の連続であり、容疑者がいたとしても確たる物証がなければ、どうしようもないのだ。
ガセネタに踊らされ、見えない犯人や無言電話にいつも怯えながら、全てを投げ打って「真相」へと迫ろうとする姿・熱意には心を打たれる。

しかし、「真相」にいくら迫ったとしても、完全には迫りきれない。
「事件」とはそれほど奥深いものだと本作は教えてくれる。
本作は、本物の事件を描くことにより、「事件」や「捜査」の『本質』を捉えようとしている良作である。
デヴィッド・フィンチャー監督はやはり常人の域を超えた「鬼才」と認めざるを得ない。
派手なサスペンスや面白みのあるストーリーではないが、これほどの作品を作れる者はそうそういない。


「ゾディアック事件」は確かに未解決な事件かもしれないが、様々な執念によって、ほぼ解決している未解決事件なのかもしれない。

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『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』レビュー 【映画】

◆評  価    7.0点
◆分かりやすさ  A 
◆おススメ度   B+(キワドイが本物の笑いを堪能できる)

主演のサシャ・バロン・コーエンはジョニー・デップらを抑え、ゴールデングローブ賞主演男優賞<コメディ部門>を獲得し、全米映画の興行収入では129百万ドルもの高い収入を上げている作品だ。
これほどの作品の割には、日本ではB級コメディのような扱いをされているのが残念だ。日本での扱いがやや低すぎるのではないか。
笑いのレベルも、かなり高くかつ激しいレベルで構成されている作品だ。
「ナァーット」をここで持ってくるかと、感心させられた。
あれには誰しもヤラれるだろう。

自分は一般的なコメディではほとんど笑えないのだが、本作では久々に劇場内で大爆笑できた。
この笑いに嫌悪感を示す者も多数いるだろうが、何も考えずに素直に楽しむのがよいだろう。
自分が観た回には、結構年配の夫婦の外人さんが鑑賞しており、一番激しく楽しんでいたのがその外人さんの奥さんだった。
鑑賞後も一人で大きな拍手をしており、「ストレートに感情を出すような楽しみ方が日本人にも出来れば良いのだが」と文化学習をさせていただいた。

ドキュメンタリータッチで構成されており、どこまでがドキュメンタリーでどこまでがコメディなのかの線引きが分からない仕掛けなのも、また面白い。
この線引きについてはあまり深く考える必要もなかろう。

「笑い」だけでなく、ボラットはきちんと「アメリカと合衆国」の文化学習をしていると思う。
・イスラム系に対する異常なほどの警戒感と嫌悪感
・ゲイや売春婦に対する嫌悪感
・異常なほどの宗教性
・フェニミスト集団やアメリカ上流階級の正体
・意外とまともな黒人たちと大学生たち
といった日本では知られていないアメリカを垣間見ることができる。

<以下、各ネタに対する感想>
○ボラットとデブプロデューサーの裸の喧嘩
裸の喧嘩自体はそれほど笑えないのだが、この笑いのツボは、デブのチ○コがほとんど見えないところだろう。
ボラットのモザイクのでかさとデブのモザイク要らずの対比で笑いを誘っている。

○パメラの正体
日本人にはよく分からない女優だが、大学生たちとDVDを鑑賞する際のボラットの表情がかなりよい。
「女に振り回されるような生き方をするな」とかいう大学生たちの励ましの言葉もなぜか胸に響いた。彼らは非常にいい奴らだ。
ラストの彼女のサイン会でのやり取りに笑わない者はおるまい。

○冷蔵庫の熊
ボラットとデブプロデューサーの会話中に見える冷蔵庫の熊が最高だ。
特に触れることなく、放ったらかしにしているのもなかなかのレベルだ。

○鶏の存在
地下鉄以外ではあまり意味がない存在だが、終盤のカバンを落として鳴かせるためだけに連れてきているようなフシさえ感じられる。
「笑い」のために労を惜しまない姿勢が感じられる。

○意外と反応の悪いアメリカ国民
コメディの先生の割にはコメディを理解しておらず、地下鉄の鶏、ボラットとデブプロデューサーの裸の喧嘩(エレベーター及び会場)、車の教習官、中古販売員なども対応は極めてクールだった気がする。
ほとんどの場合無視するか、嫌悪感丸出しの対応だった。
意外と「笑い」に対して鈍感な国民なのかもしれない。

テーマ:☆ボラット☆ - ジャンル:映画

2007年4月クールドラマ視聴率結果(第九話)

順位  タイトル      初回  最新話 前話との対比 平均(予想平均)
1位「プロポーズ作戦」  19.3%  18.1%(▽1.0%) 16.9%(16.5%)
2位「 バンビ~ノ! 」   16.6%  13.7%(▲0.1%) 14.3%(15.5%)
3位「  喰いタン 2 」   16.2%  13.6%(▽0.3%) 13.7%(14.5%)
4位「冗談じゃない! 」  19.4%  12.8%(▲1.5%) 13.6%(19.5%)
5位「鬼嫁日記いい湯」  14.6%  11.9%(▲0.3%) 12.4%(13.0%)
6位「帰った時効警察」  12.8%  13.5%(▲2.3%) 12.0%(10.5%)<終>
7位「  花嫁とパパ  」  14.9%  10.4%(▽0.8%) 11.8%(12.0%)
8位「ライアーゲーム」  12.3%  12.3%(▲0.9%) 11.2%(10.0%)
9位「わたしの教科書」  14.2%  11.9%(▲0.9%) 11.0%(12.5%)
10位「 特急田中3号 」  11.5%   9.7%(▲0.6%)  9.0%( 9.0%)
11位「  ホテリアー  」  11.1%   8.1%(▲1.0%)  8.5%(10.0%)
12位「セクシーボイス」  12.5%   6.5%(▲0.1%)  7.7%(12.5%)
13位「 孤独の賭け 」  11.2%   5.6%(▽0.6%)  7.5%(12.5%)
14位「 生徒諸君! 」   9.4%   7.3%(▽0.8%)  7.3%( 9.5%)

「冗談じゃない!」がなんとか視聴率を上昇させたものの、ついに4位に転落してしまった。
初回視聴率がクール間で最高視聴率を獲得しておきながら、ここまで落ち込んだドラマというのは過去にあっただろうか。

「帰ってきた時効警察」が高視聴率を獲得して、ラストを迎えた。
平均視聴率争いでは、「花嫁とパパ」を抜き、6位に浮上してフィニッシュした。


○プロポーズ大作戦
 (19.3→17.1→13.4→16.4→16.9→17.4→14.6→19.1→18.1)
前話の19.1%を超えることはできなかったが、比較的高い水準をキープしている。
マンガ原作ではないラブコメというジャンルは幅広い層からの視聴を期待できないと思われるため、この数字はかなり健闘しているのではないか。
山下智久主演作としては、05年冬クールの「野ブタ。をプロデュース」の平均視聴率が16.9%、06年夏クールの「クロサギ」の平均視聴率が15.7%であるため、16%前後というのが山下智久主演のポテンシャルなのかもしれない。

○バンビ~ノ! (16.6→15.0→13.7→14.0→14.6→14.0→13.2→13.6→13.7)
相変わらず、低い水準で安定している。
ゴールデンウィーク中の3話目を除外すると、序盤は15~16%の視聴率を取得し、中盤は14%台の視聴率に落ち着き、終盤に13%台の視聴率で推移している。
徐々に下落していきながら、安定していくという視聴率の動きはあまり好ましくない。
ドラマの出来としては、あまりよくないのではないかと予想される。

○喰いタン2 (16.2→13.3→14.9→11.8→13.4→13.1→12.8→13.9→13.6)
裏番組の「県庁の星」が22.6%という高視聴率を獲得していた割にはよく頑張っている。
ゴールデンウィーク中の放映だった4話目の11.8%というのが例外であり、基本的には13%前後の数字を安定して取っていたことになるようだ。
最大のポイントは、6月23日の「ライアーゲーム」との最終回直接対決だけとなる。

○冗談じゃない! (19.4→14.7→13.2→14.4→14.2→11.7→10.7→11.3→12.8)
終盤に差し掛かったためか、なんとか上昇させてきた。
このホームドラマは失敗だったが、次のクールも「パパとムスメの7日間」というコメディホームドラマとなるようだ。
舘ひろしと新垣結衣の「人格」が入れ替わるというものだが、どうなるだろうか。
「冗談じゃない!」を踏まえると、この手のドラマは、それほどヒットは期待できそうもない。

○鬼嫁日記いい湯だな
 (14.6→14.0→12.5→12.8→12.2→12.1→9.5→11.6→11.9)
5、6、9話目の数字を見る限りでは、12%前後というのがこのドラマの基準となるようだ。
大幅な上昇は期待できず、今後も12%前後で推移していくのではないか。

○帰ってきた時効警察 <終了> 平均視聴率12.0%(予想平均視聴率10.5%)
(12.8→11.9→10.9→11.4→11.0→13.5→11.7→11.2→13.5)
6話目と同じく13.5%という自身最高視聴率タイでフィニッシュした。
初回よりも伸びているということは、作品的には大成功といっていいだろう。

平均視聴率も四捨五入して12.0%という基準に達した。
前作の平均視聴率が10.1%だったため、前作比では約2割増ということになる。
予想としては、キャスティングの大幅な変化もないため、1割も上がらず、5分程度の上昇という読みだったが、大きく裏切られた。
続編というのは、「喰いタン」や「鬼嫁日記」でも分かるように、必ずしもヒットするというわけではないが、「花より男子」、「Dr.コトー診療所」、「ごくせん」といった前作を上回る続編も存在する。
続編の予想というのは、この見極めが非常に大切となると痛感した。
人気の続編ならば、思い切った予想も必要だ。
また、近年ではあまりドラマに露出しなくなったオダギリジョー主演という珍しさ、「特命係長・只野仁」の大ヒット(平均視聴率14.3%)によって、テレビ朝日の金曜日深夜「枠」の知名度が大幅に上がっていることも要因となっていると思われる。
今回の結果は大成功と思われるため、さらなる続編も企画として検討されるのではないか。

○花嫁とパパ
 (14.9→11.3→10.3→12.5→11.8→11.7→12.4→11.7→11.2→10.4)
終盤に差し掛かっての、この下落はちょっといただけない。
前話の11.2%が自身ワースト2位の視聴率だったが、ワースト2位を更新してしまったことになる。
今まで踏ん張ってきたので、石原さとみと田口淳之介を評価しかけていたのだが、ちょっと評価を改める必要もあるか。
あと2回をなんとか踏ん張って欲しい。
平均視聴率12%に乗せれば、彼らを評価してもよいのではないか。

○わたしたちの教科書
 (14.2→11.3→10.7→10.4→9.0→10.1→10.2→11.0→11.9)
見事なほどのV字型上昇を続けている。
視聴率は一見低迷しているように思えるが、この視聴率の動きだけを判断すると、それほど失敗しているドラマとは思えない。
前半に蒔いたような種が、ここにきて開花しているように感じられる動きだ。
掴んだ視聴者をしっかりとキープし続けているのだろう。
もし最終回の視聴率が初回に近いものとなるとすれば、自分の中ではこのドラマは成功したドラマというジャッジをしたい。

○ライアーゲーム (12.3→12.8→8.7→9.6→10.0→11.4→12.0→11.4→12.3)
ジグザグな上昇・下降を繰りかえしながら、初回と同じ12.3%までついに復活させた。
残り2話となったが、一度でも13%台に乗せたいところだ。
13%台に乗せられれば、相当評価したい。
ポイントは最終話の3時間スペシャルとなりそうだ。
このチャレンジが当たるか、外れるかはなかなかのギャンブルだ。

○特急田中3号 (11.5→8.7→7.6→8.0→8.3→9.4→8.5→9.1→9.7)
初回に続き、2番目に高い視聴率をマークした。
亀梨和也がゲスト出演した効果は、微妙ながらも少々はあったのではないか。
今週は「天空の城ラピュタ」完全ノーカット放送との対決が待っている。

○ホテリアー (11.1→8.0→8.6→7.5→8.3→9.3→7.1→8.1)
ラスト前の回ということもあり、やや上昇させたが、相変わらず中途半端な数字しか取っていない。
しかし、初回を抜かせば、8%前後の視聴率を安定して稼ぐことができたというジャッジもできるだろうか。
7話目の7.1%がやはり痛すぎたな。

○孤独の賭け~愛しき人よ~
 (11.2→9.4→7.4→7.3→7.6→6.0→6.9→6.2→5.6)
6%すらキープすることができず、ついに5%台に突入。
5.6%という数字は、「生徒諸君!」の5.9%を抜き、今クールのすべてのドラマの回における最低視聴率ということになる。
また、5.6%という数字は、初回の視聴率の11.2%のちょうど半分ということになる。
半分の視聴者が見事に鑑賞することを止めたということだ。

○セクシーボイスアンドロボ
(12.5→8.7→6.9→7.0→6.9→7.8→(6.0)→6.5→6.4→6.5)
3話~5話は7%前後で安定し、7話~9話は6.5%前後で安定している。
下落はしているものの、固定層にはきちんと受け入られているのかもしれない。

○生徒諸君! (9.4→7.7→5.9→6.0→7.4→6.8→8.1→7.3)
前話の8.1%という数字はやはり一過性のものだったようだ。
6~7%という通常モードに戻ってしまった。
「孤独の賭け~愛しき人よ~」のように極めて低い数字でもなく、「セクシーボイスアンドロボ」のような事故があったわけでもなく、ただ普通にコケているというのがつまらない結果だ。

テーマ:視聴率 - ジャンル:テレビ・ラジオ

「パニックルーム」DVDレビュー 【映画】

◆評  価    8.0点
◆分かりやすさ  A
◆おススメ度   A(ストーリーよりも演出を楽しむ映画)

一般的には評価が低い作品であるが、細部に亘り手が込んでおり、非常にレベルが高い映画に仕上がっていると思う。
演技や設定なども魅力的だが、やはりフィンチャー監督の手腕はさすがだ。
彼の技量が冴えわたっており、視覚的に大いに楽しませてくれる作品となっている。
なんでもないシーンだとしても、監督の技量だけで画面に惹きつけられる。
この映画を彼以上に面白く撮れる人はいないだろう。
また、ひとつの大きな家という設定だけで、よくぞここまで話を膨らませ、緊張感を保つことができるものだと感心せざるを得ない作品だ。

脚本が全然ダメという評価を受ける作品であるが、実はそうではない気もする。
パニックルームというアイディアは面白い上に、3人組が欲しい物がパニックルーム内にあるという設定のために、ストーリーが豊かとなっており、パニックルームを巡る「3人組VS母娘」という構図に違和感を感じさせないようになっている。

3人組の性格も個性的であり、彼らの内紛も違和感がなく、スムーズといえる。
・リーダー格ながらも、すべてが適当すぎるジュニア
・養育費欲しさにプロジェクトに加わる警備のプロであるバーナム
・暴力的なバス運転手ラウール
3人組VS母娘という構図に加え、性格や目的が異なる3人同士の争いという二重の構図が出来上がっているのだ。

バーナムがラウールを最後に撃ち殺したのも十分理解はできる。
至るところにラウールとの様々な内紛が描かれているのが、効果的となっている。
また、養育費欲しさ(子どもが好きなのだろうか)の犯行であり本質的には彼は犯罪者ではないのだろう。
しかし、善人だろうがなかろうが犯罪は犯罪であり、罪は償う必要はあるというとりまとめをしているようだ。

さらに、娘の低血糖、犯人側の銃の行方、携帯電話、離婚した夫などのアイディアも豊富であり、ストーリーに微妙に噛み合っている。

リアリティを相当重視しているようにも感じられ、奇想天外なカラクリやオチはない。
そのため、一見すると捻りも何もないシンプルなストーリーのために面白くないと感じてしまう人が多いのかもしれない。

押さえるところはきちんと押さえられているが、本作はストーリーよりも演出を楽しむ映画なのではなのではないか。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

国内映画興行収入ランキング(6月2週目) 【映画】

(注意)興行収入の数字は暫定のものです。ご了承ください。

2本の新作がランクインしたため、2週目で「女帝/エンペラー」と「監督・ばんざい!」が圏外へ消えた。

「女帝/エンペラー」は現在1.3億円程度の成績。
公開前には5億円前後という予想をしたが、大きく外すこととなった。
チャン・ツィイーの人気をやや過信したところがあったか。
日本人が出演しない中国映画、香港映画、韓国映画は、もう少し低く見積もった方がよいのかもしれない。

「監督・ばんざい!」は現在の数字は不明。
公開前には3~5億円程度と低い予想をしたが、さらに低い数字が出ているのかもしれない。
芸人監督対決とマスコミに少々煽ってもらったが、興行収入に繋げることはできなかったようだ。
この煽りがなかったら、さらにコケていたのではないか。


1位「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」(3週目)
【個人予想】100億円
(参考)「デッドマンズチェスト(06)」100億円、「呪われた海賊たち(03)」68億円
9.4億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは61億円を突破。
1週間の伸びは、17.8億円程度だろうか。
3週間のビハインドがあった「スパイダーマン3」に迫る勢いをみせている。
100億円を稼いでいる「デッドマンズチェスト(52億円※)」や110億円を稼いでいる「ハリーポッターと炎のゴブレット(50億円※)」をゆうに凌ぐ勢いをみせているのが凄い。
3時間という超尺のためか、アメリカでは苦戦しているものの、日本ではかなり好調という不思議な結果となっている。
このままのペースを保てば、あと3~4週で100億円に到達するのではないか。
※3週目終了時の成績

2位「300<スリーハンドレッド>」(1週目)
【公開前個人予想】13億円
先週の先行の興行収入が8千万円ほどあった。
3.3億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは4.1億円を突破。
今年公開された洋画(超大作を除く)間で比較すると、「ナイトミュージアム(6.0億円※)」や「幸せのちから(3.5億円※)」には及ばないまでも、「ディパーテッド(2.9億円※)」や「バベル(2.7億円※)」を抜く、優秀なオープニングを飾っている。
バイオレンス作品のため楽観はできないまでも、公開前個人予想を上回るのはほぼ確実だろう。
※オープニングの成績

3位「大日本人」(2週目)
【公開前個人予想】25億円  【配給会社期待値】15億円
1.6億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは6.2億円を突破。
1週間の伸びは、4億円弱程度だろうか。
2週目においても「蒼き狼 地果て海尽きるまで」、「東京タワー」、「バッテリー」、「眉山」、「俺は、君のためにこそ死ににいく」といった作品を上回る勢いをみせている。
しかし、2週目における「東京タワー」の週間の伸びが4.3億円程度あるため、この伸びでは少々物足りないか。
批評も芳しくなく、今後の大幅な伸びは期待できそうもない。
松竹の見込みというのは、ある意味でなかなか現実的なものかもしれない。
「続編」という期待も掛けられているため、最低でも15億円のラインは突破してもらいたいものだ。

4位「スパイダーマン3」(6週目)
【公開前個人予想】70億円  【配給会社期待値】100億円
(参考)「2(04)」67億円、「1(02)」75億円
1.4億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは65億円を突破。
1週間の伸びは、3.2億円程度だろうか。
先週書いたとおり、75億円辺りのフィニッシュラインが現実的なところだろうか。
とりあえず、前作の67億円はクリア確実だ。

5位「プレステージ」(1週目)
【公開前個人予想】6~8億円
1.1億円のオープニングを飾った。
この程度のオープニングだと「デジャヴ(1.6億円※)」、「ブラッドダイヤモンド(1.5億円※)」、「ゴーストライダー(1.3億円※)」に劣り、「パフューム(1.1億円※)」と同程度のもの。
「ラッキーナンバー7(1.0億円※)」と遜色はないといっていい。
大作の影に隠れてしまったところはあったが、ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベール、監督クリストファー・ノーランという組み合わせでは日本ではやや苦しかったか。
一般人にとっては、彼らはそれほどメジャーな存在ではないのだろう。
まして、あの内容では今後の伸びもそれほど期待できない。
※オープニングの成績

6位「そのときは彼によろしく」(2週目)
【公開前個人予想】15億円
6千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは2.3億円を突破。
1週間の伸びは、1.4億円程度だろうか。
2週目のこの成績は、公開館数の半分の「僕は妹に恋をする(2.0億円※)」とそれほど差はない。
でも安心していい。
同規模の「大帝の剣(1.5億円※)」、「Dear Friends(低すぎて不明)」には勝っている。

敗因を分析すると、「予告編」の作り方が確実にまずかったのではないかと思う。
あの予告編を見ただけでは、いったいどんな映画なのかがさっぱり分からない。
感動できる映画なのか、恋愛の映画なのか、切ない映画なのか、何一つ伝わってこない。
東宝の読みとしては、曖昧な予告編でも長澤まさみの集客力(「涙そうそう(トータル31億円)」)から大丈夫だと思ったのだろうが、東宝が考えるほど長澤まさみには集客力があるとは思えない。
共演の山田孝之も「手紙」というヒット作はあるものの、それほどイメージがよい俳優でもない。
先週、山田孝之は戦犯ではないと言ったが、冷静に分析すると、彼もそれほどの集客力はないのではないか。
「手紙」は感動できそうな映画だからヒットしたのであり、彼を目当てには観客も足を運ばないだろう。
そして、残る塚本高史までも結婚してしまったのが痛かった。
結婚したことで、去るファンはいても、ファンが増えることはない。

また、「難病」、「三角関係」、「幼なじみ」、「スーパーモデル」という陳腐なテーマがさらにイメージを悪くしていると思われる。
この戦略と企画では失敗してもやむを得なかったのかもしれない。
本作が15億円の興行を見込めるとした予想は反省していかなければならない。
※2週目終了時の成績

7位「ザ・シューター 極大射程」(2週目)
【公開前個人予想】7~8億円
4.2千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは2.4億円を突破。
1週間の伸びは、1.3億円程度だろうか。
2週目終了時の成績は「ラッキーナンバー7(2.3億円※)」と同程度のもの。
作風はまったく異なるが、「スパイダーマン」や「パイレーツオブカリビアン」といった強敵相手に同じようなジャンル(アクション)で攻めるというのが間違えている。
マーク・ウォルバーグの知名度が日本ではまだ低かったのかもしれないが、公開時期が悪すぎたのかもしれない。
※2週目終了時の成績

8位「眉山-びざん-」(5週目)
【公開前個人予想】10億円
3.8千万円弱程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは10億円を超えた。
1週間の伸びは、1.1億円程度。
いままではウィークディにかなり稼ぎ、週間で2億円以上稼いできた作品だったが、ここにきて息切れしてきたようだ。
今週末からは、メイン館の日劇PLEX2を「舞妓 Haaaan!!!」に譲るため、来週には圏外へ消えることになるだろう。

9位「俺は、君のためにこそ死ににいく」(5週目)
【公開前個人予想】絶対コケる  【配給会社期待値】25億円
3.6千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルではもうじき9億円となるところ。
1週間の伸びは、8.6千万円程度である。
完全に伸び悩んでいるようだ。
25億円という東映の大風呂敷が哀しくみえるが、自分ではコケると思っていたために10億円超えれば自分にとっては驚きでもある。

10位「ゲゲゲの鬼太郎」(7週目)
【公開前個人予想】10億円超  【配給会社期待値】30億円
3.5千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは22.6億円を突破した。
1週間の伸びは、6千万円程度。
メイン館の丸の内プラゼールは、今週から「ゾディアック」を公開する。
その他の公開中の映画館も東京都内はほぼ終了となる。
約23億円という予想を上回る興行収入を上げたのは立派だろう。


今週公開される映画のうち、ランキングが期待できるのは以下の作品。
いずれもなかなか微妙な作品ばかりだ。
○宮藤官九郎脚本、阿部サダヲ、堤真一、柴咲コウ主演「舞妓 Haaaan!!!」(日劇PLEX2)
○デビッド・フィンチャー監督「ゾディアック」(丸の内プラゼール)
○メル・ギブソン監督「アポカリプト」(有楽町スバル座)
○田村正和 、伊東美咲主演「ラストラブ」(有楽町ピカデリー2)

○宮藤官九郎脚本「舞妓 Haaaan!!!」(日劇PLEX2)
非常に微妙な作品。
観客層の中心となるのは宮藤官九郎ファンということになるだろか。
その他には、柴咲コウファンの少数の男性と、気軽に楽しめそうと思ってしまった10代~30代の女性か。

宮藤官九郎原作といえば、
06年「木更津キャッツアイ・ワールドシリーズ」は少なくとも18億円以上は稼いでおり、
05年「真夜中の弥次さん喜多さん」は詳細不明だが、4億円近くは稼いだだろうか。
しかし、「木更津キャッツアイ」はドラマの映画化であるため、額面どおりに受け取ることはできない。
やはり、参考となるのは「真夜中の弥次さん喜多さん」か。
「どろろ」「県庁の星」「日本沈没」などなかなか成績優秀な柴咲コウというファクターを加味すると、6億円~8億円という予想となるだろうか。

○デビッド・フィンチャー監督「ゾディアック」(丸の内プラゼール)
デビッド・フィンチャー監督といえば、02年「パニックルーム」が25億円、00年「ファイトクラブ」が19.8億円、96年「セブン」が26.5億円という優秀な興行収入を上げている。

期待された新作ではあったが、アメリカでは「ゾディアック」は33百万ドルという低レベルの水準に留まってしまった。
この手のシリアルキラーを描いた作品は作風が暗いため、よほどの話題作でない限り、大きなヒットは望めないのだろうか。

しかし、昨年の「ブラックダリア」がアメリカでは23百万ドルという低レベルの成績に終わったにも関わらず、日本国内では6億円程度の成績という予想外のヒットを上げているため、なかなか読みづらいところはある。
日本人はこのようなシリアルキラーモノは嫌われていないのかもしれない。
「ブラックダリア」以上と考え、フィンチャーの知名度を加えると、7~8億円くらいだろうか。

○メル・ギブソン監督「アポカリプト」(有楽町スバル座)
メル・ギブソン監督といえば、04年「パッション」が13.4億円の興行収入を上げている。
「パッション」はアメリカでは370百万ドルの興行収入を上げており、全世界を衝撃させた話題作だ。
一方、「アポカリプト」はアメリカでは51百万ドルの興行収入となっている。
その対比で考えれば、2億円くらいの興行収入となるだろうか。
なかなか珍しい作品でもあるので、少々多めに見積もって3億円~4億円という予想をしてみたい。

○田村正和 、伊東美咲主演「ラストラブ」(有楽町ピカデリー2)
この映画を果たして誰が観るのかを考えたい。
10代の男女はYoshiのファン以外は絶対に見ない。
20代・30台の男性は伊東美咲のファン以外はほぼ見ない。
20代・30台の女性もあまり足を運ばないだろう。
狙いは、40代以上の女性の田村正和ファンということになる。
かなり限られた層ということになるのではないか。
「そのときは彼によろしく」でさえ苦戦しているのだから、本作も3億円~4億円というのが現実的な予想ではないか。


<次週予想順位>
予想順位(今週) 自己評価 タイトル(主な公開劇場)
1(1) 済「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」(丸の内ピカデリー1)
2(2) 済「300<スリーハンドレッド>」(ルーブル丸の内)
3(-) △「舞妓 Haaaan!!!」(日劇PLEX2)
4(-) ◎「ゾディアック」(丸の内プラゼール)
5(3) 済「大日本人」(東劇)
6(4) 済「スパイダーマン3」(日劇PLEX1)
7(-) ○「アポカリプト」(有楽町スバル座)
8(-) ×「ラストラブ」(有楽町ピカデリー2)
9(5) 済「プレステージ」(日比谷スカラ座)
10(6) ×「そのときは彼によろしく」(渋谷アミューズCQN)

[個人評価]
◎ 絶対観たい作品
○ できれば観たい作品
▲ DVDか映画サービスデイだったら観たい作品
△ 映画館では観ないけどDVDだったら観るかもしれない作品
× 観ることはないでしょうの作品
済 鑑賞済み作品

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全米映画興行収入ランキング(6月第2週目) 【映画】

順位(先週)公開週 タイトル (公開館数) 興行収入 (トータル収入)
1(-)1週目「オーシャンズ13」   (3565館)$37,080,000($37,080,000)
2(1)3週目「PoC/ワールドエンド」(4002館)$21,316,000($253,614,000)
3(2)2週目「Knocked Up」      (2876館)$20,016,960($66,240,900)
4(-)1週目「サーフズアップ」     (3528館)$18,000,000($18,000,000)
5(3)4週目「シュレック3」       (3925館)$15,750,000($281,892,000)
6(-)1週目「ホステル2」       (2350館)$8,750,000($8,750,000)
7(4)2週目「Mr. Brooks」      (2453館)$5,000,000($18,682,301)
8(5)6週目「スパイダーマン3」   (2570館)$4,400,000($325,680,000)
9(6)6週目「Waitress」        (708館)$1,650,000($12,016,449)
10(10)9週目「Disturbia」       (568館)$550,000($77,795,000)
(参考:IMDbのボックスオフィス)

新作3本ランクインしたため、2週目で「Gracie」、3週目で「Bug」、5週目で「28 週間後…」が圏外へ消えた。

サッカー好きの女性を描いた「Gracie」は僅差で「Disturbia」に敗れた。
それにしても、「Disturbia」の粘りは異常なほどだ。
9週に亘ってランクインし続けている。
「Gracie」自体は2週目にして2百万ドル程度しか稼いでいない小作品だ。
あまりに大作が連発されたため、このような作品でもランクインできたのだろう。

ウィリアム・フリードキン監督の「Bug」も1千万ドルに満たない成績でフィニッシュしそうだ。
ホラー作品ではあるが、恐怖の対象が幽霊でも殺人鬼でもなく、「小さな虫」という点がなかなか斬新だ。
一般受けはしなかったようだが、それほど悪くはない評価を得ている。

「28週間後…」は3千万ドル程度がフィニッシュラインとなるだろうか。
前作「28日後…」は約45百万ドル稼いでいるので、やや物足りない成績に終わったが、内容的にはなかなか好評の模様だ。

1位となったのは、こちらもシリーズ3作目となる「オーシャンズ13」が37百万ドルのオープニングを飾った。

01年「オーシャンズ11」のオープニング38百万ドル(トータル183百万ドル)
04年「オーシャンズ12」のオープニング39百万ドル(トータル126百万ドル)
となっているため、それほどの落ち込みは感じられない。
そろそろ飽きられてきている頃と思われたが、1億ドル突破はほぼ確実な状況だ。
今のところは、評価も好評のようだ。
これほどのキャスティングならば、内容に関係なく足を運んでしまうのだろう。
しかし、ジュリア・ロバーツとキャサリン・ゼタ・ジョーンズが抜けて、エレン・バーキンが加わったが、50歳を過ぎているバーキンの加入のみでは、やや男くさい映画になってしまわないだろうか。
おまけにアル・パチーノまでも加入するとなると、登場人物はほとんどおっさんだけじゃないか。

ソニーピクチャーズ製作のペンギンサーファーを描いたCGアニメ「サーフズアップ」は18百万ドルオープニングで4位スタート。
ライバルの「ハッピーフィート(06)」は42百万ドルのオープニング(トータル198百万ドル)となっており、ライバルには到底敵いそうもない。
昨年公開されたソニー作品間の比較となると、
「オープンシーズン」のオープニング24百万ドル(トータル84百万ドル)
「モンスターハウス」のオープニング22百万ドル(トータル74百万ドル)
となっているため、本作の出足はやや鈍っているようだ。
評価に関しては、今のところは好評のようだが。

イーライ・ロス監督・脚本の「ホステル2」は9百万ドルのオープニングで6位スタート。
前作の「ホステル(06)」は20百万ドルのオープニングを飾り、1位でスタートしていたため、やや期待を下回る結果となりそうだ。
前作のトータルは47百万ドルの成績だったが、本作は3千万ドル前後となるのではないか。
評価に関しては、それほどよくはない。
前作も観たことないが、これはさすがに一般受けしなさそうだ。

「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」は3週目で254百万ドルの成績となっている。
3週目終了時点では、「スパイダーマン3」は282百万ドル、「シュレック3」は256百万ドルの成績となっているため、ペース的には3強の中で一番劣っていることになる。
公開前には、3強の中では1番稼げると考えたが、公開時間の長さがやはりネックとなっているのだろうか。
前作「デッドマンズチェスト(06)」は3週目終了時点では322百万ドルとなっており、前作に比べるとかなり劣ったものとなっている。
なお、本作のアメリカでの評価はいまだに高いようだ。

「シュレック3」は4週目で282百万ドルとなっている。
「スパイダーマン3」と比較すると、4週目終了時には308百万ドルという成績だった。
前作「シュレック2(04)」は4週目終了時には353百万ドル稼いでいるため、前作に比べると、かなり劣った成績となっている。
評価に関しては、悪い悪いと言われながらも、それほど酷評というわけでもないようだ。

「スパイダーマン3」は6週目で326百万ドルという成績。
あと2週で圏外へ消えることになるだろうか。
「スパイダーマン2(04)」は6週目で355百万ドルという成績であるため、悪いながらも極めて悪いというわけではないが、過去最低に終わるのは間違いない。
このままでは3億5千万ドルには届かないだろう。

注目された3強の争いだが、相乗効果を生むというよりも、足の引っ張りあいに終わったようだ。

また、「Knocked Up」がかなり好調だ。
2週目で66百万ドルの成績となっている。
ジャド・アバトー監督の「40歳の童貞男(05)」の2週終了時の成績は、49百万ドルであるため、「40歳の童貞男」のトータル109百万ドルを超える可能性はほぼ堅い気がする。
評価も相変わらずクレイジーなほど高い。


今週末には「ファンタスティックフォー:銀河の危機」が登場。
前作(05)同様、ティム・ストーリーが監督を手掛ける。
過去のティム・ストーリーが手掛けた作品は、「TAXY NY(04)」、「バーバーショップ(02)」などがある。
前作のオープニングは56百万ドルという高いものとなっている(トータルでは155百万ドル)。
本作にはドエライ強いという噂のあるシルヴァーサーファーが登場するようだ。
シルヴァーサーファーを演じるのは、ダグ・ジョーンズ。
「ヘルボーイ」のエイブ・サピエン(半漁人)も演じていた。
シルヴァーサーファーの声をローレンス・フィッシュバーンが務めている。

また、ファミリー向けのクライムサスペンスの「Nancy Drew」も登場してくるだろうか。
監督は、マイケル・ダグラス主演の「セイブザワールド(03)」や「ザクラフト(96)」を手掛けたアンドリュー・フレミング。
主演は16歳のエマ・ロバーツ。
10代ながら刑事という役どころのロバーツが映画スターの死の謎を解くというストーリー。
まさにファミリー向きらしい映画だ。

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『プレステージ』レビュー 【映画】

「映画は全然プレステージ(偉業)ではない。」

◆評  価    5.0点
◆分かりやすさ  B+(基本的なネタはすべて分かるはず)
◆おススメ度   C (魔術師のバトルというより、SFの世界を描いた作品)

「このネタは誰にもしゃべらないで下さい。byクリストファー・ノーラン」
冒頭、以上のようなクレジットが出たが、こんなネタ喋りようにもクダらなくて喋れないオチとなっている。

天才マジシャン同士のイリュージョンバトルのようなものを期待すると、大きく期待を裏切る作品となっているのが残念だ。
ぶっちゃけると、クリスチャン・ベールもヒュー・ジャックマンも瞬間移動のマジックではマジックらしきものを行っていないのではないか。

この際、オチ自体に対しては、あれこれと文句をいうつもりはないが、この映画は見せ方が不味すぎるのだ。
マジックの本分は、そのネタにあるのではなく、見せ方に醍醐味があるのではないか。
本作の中でも「ネタなどというものは分かってしまうと、大したことがない」ということは銃弾トリックを妻に明かす際に言っているのである。
それにも関わらず、このような描き方をするというのは、納得がいかない。

特に、ファロンの描き方は酷すぎるのではないか。
本作のような描き方では、観客のほぼ半数以上は、途中でファロンの正体に気付いてしまうと思う。
オチが分かっているトリックに付き合うほど、面白くないものはない。

マジックには、「確認」→「展開」→「偉業」という流れを踏むという説明をしておきながら、「展開」が全然ダメなので、「偉業」というステージには至っていない。


クリストファー・ノーランらしく、時間軸を微妙に変えながら描いてみたり、二人のマジシャンの人生とマジシャンとしてのプライドを賭けた壮絶な戦いは一応白熱していたため、その点だけは評価したい。


<以下、ネタバレ>
ムービーウォーカーと連携しているらしく、以下のネタをムービーウォーカーで詳細に紹介しているので、鑑賞後には見てもらいたい。
鑑賞中に感じた個人的な見解を書いてみたい。


○タイトルバックのシルクハットの謎
冒頭にこのシーンを入れることはいいのだが、中盤でテスラとアンジャーがこの件について、詳細に話しすぎているのが致命的な欠陥だ。

アンジャーがテスラに失望して、帰ろうとするところ、黒猫の声を聞いて、そっちの方に行ってみると、アンジャーが不可思議な光景を見て、驚愕するシーンだけを描けばよい。
その際には、当然シルクハットが大量に転がっているシーンは描かなくてもよい。
中盤に描かないでおくために、あえて冒頭に描くことに意味があるのである。
だからこそ、中盤で描くのは失策ということになる。
必要ならば、ネタ晴らしのためにラストで触れればよいことだろう。
「どのシルクハットもあなたのですよ」というセリフを描くのは、完全な失敗だ。


○アンジャー殺しの裁判の謎
毎回毎回アンジャーが溺死していたのは、コピーが増えすぎて収拾がつかなくなることや、主従の関係がおかしくなることを避ける意味があったのだろう。
また、当然ボーデンを嵌めようとしていたのも大きな理由だ。

しかし、このラストトリックは、中盤の単なる替え玉トリックと大きな違いはあるだろうか。
ボーデンは、舞台から階下へ消えるトリックはすぐに見破っていた。
もう一人の替え玉が、階上に隠れていたと考えれば、必死にネタを探ろうとするものでもないはずだ。
ボーデンクラスのマジシャンでもお手上げの驚愕なマジックを見せて欲しかった。


○盲目アシスタントの謎
これはさほど気にならなかったが、そういう理由かと納得できた。
コピーすると、コピー版の方の老化が異常に早かったり、電気のせいで眼に異常を来たすのかと思っていた。


○アンジャーとボーデンの日記の謎
確かに、双方が双方の日記に翻弄されることになっており、面白いトリックではあるが、イマイチ上手い仕掛けにはなっていない。

それぞれが日記に上手く誘導されるように描くべきではないか。
騙しているようで騙されている。
先手を打っているようで、実は後手後手に回っている。
と観客に感じさせないと、観客は面白くない。


○ボーデンの正体の謎
これは一番クダらない結果だった。
仲間由紀恵の「TRICK」でも似たようなネタがあったかと思う。
仲間が「トリックを見破った。オマエ実は双子だろう」と言い、
周囲が「そんなわけないだろう」と呆れるところ、
犯人が「よくぞ、見破ったな」と
あっさり白状するやりとりの方がよっぱどレベルが高いと思う。


○チャン・リー・スーの謎
この人のネタはなかなか面白く、ボーデンのネタの種明かし的な意味合いを持つものだ。
舞台だけではなく、自分の人生そのものを使って周囲を騙すほどの心意気と根性がなければ、マジシャンは務まらないというエピソードを紹介している。

このスーの謎があるから、ボーデンが偽りの生活を送っていることに違和感なく感じられるので、これは良かった。


○アンジャーの正体の謎
序盤で正体がまる分かりで納得がいかない。
彼が金持ちのボンボンであることと、彼がコールドロウ卿であることは通常ならば、すぐ分かる。
金持ちであること自体はそれほど隠す必要はないが、アンジャー=コールドロウ卿であることはもうちょっとぼかして欲しかった。
これでは、アンジャーが生きているということは当然分かってしまう。


○ジュリアの死の謎
殺したボーデンと葬式に来たボーデンが違うというよりも、マイケル・ケインにロープの結びをきつく注意されたボーデンと、実際に結んだボーデンは違うという描き方の方がよかったのではないか。
これは実際のところはどうなのだろうか。
アンジャーの妻とボーデンの短いやり取り(妻が二重結びに同意しているように見える)を見る限り、結んだボーデンは、ケインに注意されていた方にも見える。


○消える鳥カゴの謎
ぺしゃんこになる鳥と溺死するアンジャーが同視できるようになっており、この描き方はなかなかよい。
マジックには犠牲が必要というフリにもなっている。

しかし、マイケル・ケインのように生かすネタも必要なのではないか。
ラストには水槽の中で溺死したアンジャーの姿が描かれていたが、そんなことよりも、ボーデンが撃ち殺したのは、実はコピーというオチの方が面白いのではないか。
この二人のバトルはどちらが勝ったのを観客に委ねた方がよい。


○サラに見せたマジックの謎
このマジックだけではボーデンが双子だとはさすがに気付かなかった。
しかし、もう一人のボーデンはサラにまったく愛情がないのだから、ちょっとおかしなことにならないだろうか。
恋をする兄のために、弟が一肌脱いだということになるか。


○ファロンの謎
役割を完全に固定せずに、双方がどちらも演じられるようにするという仕掛けは面白い。
一方では賞賛を浴びて、他方が賞賛を浴びなければ、二人には紛争が生じるだろう。
しかし、この二人をあからさまに性格が異なるように描くのは、あまりよい演出とはいえない。
「何か違和感がある」と観客や妻にほのめかすだけでよいはずだ。
本作ではあきらかに二人は別人だという描き方を途中からしているのは失敗だろう。
ネタが分かっているために、妻の自殺に関しても一切感情が動かされないことになる。


○サラとの会話の謎
たぶんサラは双子だとは気付いていないはずだ。
気付いていたら自殺はしない。
愛する者が自分を愛していないと分かったから、自殺するのである。


○オリヴィアのスパイの謎
日記の謎同様に、オリヴィアの存在が、双方を混乱させるような効果的な意味をなすべきだったが、これも上手くは活きていない。
スカーレット・ヨハンソンもこの役柄を演じることで、彼女にとってプラスになっただろうか。
ましてや、観客に評価されることはなかったと思う。


○テスラの謎
テスラを演じているのが、デヴィッド・ボウイだと気付くのが一つのトリックにもなっている。
途中までは自分も気付かなかったが、「そういえばデヴィッド・ボウイが出てたはずだ。演じていたとすれば、テスラかな」ということまでは考えていた。
デヴィッド・ボウイは、トニー・スコット監督の「ハンガー」に出演しており、役者としての彼は知っているので、彼の出演に対してそれほど違和感はなかった。


○テスラの瞬間移動装置の謎
全然マジックちゃうやん。


○テスラ装置による瞬間移動の謎
疑問に思うのは、能力や記憶はすべてコピーされるのであれば、当然地下に水槽があることを舞台にいるアンジャーは知っているのではないかという点だ。
毎回毎回死ぬと分かりつつ、あのトリックをアンジャーはやっていたことになる。
普通ならば死ぬと分かれば、コピーアンジャーは反乱するはずであり、常識的にはあり得ぬ話だ。


○ボーデンはウソをつかないの謎
○100回限定の謎
それほど重要な謎ではないだろう。


○アブラカタブラの謎
これは謎になっていない。
死の間際の言葉をネタのオチに上手く利用すれば、良作に近づいたが、ストーリー上の効果はほとんどないといっていい。

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「インソムニア」DVDレビュー 【映画】

◆評  価    7.0点
◆分かりやすさ  B(ストーリー自体は平易)
◆おススメ度   B(パッと見は面白くはないかもしれない)

派手なサスペンスや優れたオチがある作品ではないけれども、なかなか丁寧に作成された作品だと思う。
クリストファー・ノーラン監督の手腕とアル・パチーノの演技はさすがに安定している。

面白いのは、「犯人」と「刑事」が徐々にリンクしていく点にあると思う。
女子高生殺害事件は、故意による殺害ではなく、たまたま死に至ってしまったと主張する「犯人(ロビン・ウィリアムズ)」と、
犯人を撃とうとしたが、誤って同僚刑事を撃ってしまったという「刑事(アル・パチーノ」の姿がダブっていくのである。

追われるはずの「犯人」と追うはずの「刑事」の立場が、徐々に重なり合うようになっていく過程が丁寧に描かれているのが本作の良さだ。
二人は、奇妙な「同志」として共闘していき、さらなる一線を越えて、無実の者を「犯人」へと仕立て上げていくことになる。

一線を一度でも越えてしまうと、もう戻れなくなるのである。
アル・パチーノはLA時代に「少年殺害事件」の容疑者を犯人に仕立て上げるために、証拠を捏造した。
そのために、内務調査の対象となり、彼の人生はどんどんと転げ落ちていくのである。
内務調査に対して証言をしようとした同僚刑事を死に追いやり、その証拠も再び捏造していく。
(本編では、故意による殺人なのか、偶然によるものなのかは必ずしも明確ではないのの、恐らく潜在的な殺意は確実にあったものと思料される。)
殺人を隠蔽しようとしたために、今度は犯人に手玉に取られ、殺された少女の交際相手を犯人に仕立て上げる手伝いをするまでに至っている。

アル・パチーノの不眠症もなかなか効果的な利用をされている。
アル・パチーノは「白夜」によって不眠症に陥ったのではなく、「良心の痛み」「刑事としての葛藤」によって不眠症に陥っているのが、丁寧に描かれている。
同様なテーマとして、クリストファー・ノーラン監督のよきパートナー、クリスチャン・ベールが演じた「マシニスト」という作品もあるので、「インソムニア」が気に入った人は見てもらいたい。

ロビン・ウィリアムズも既に一線を越えていたために、警官に発砲したり、ヒラリー・スワンクの口封じを試みようとしている。
劇中の彼からは「良心の葛藤」は感じられないが、彼もまた不眠症に陥っているのがよく分かる。
彼もある意味で「葛藤」していた部分もあるのではないか。

ヒラリー・スワンクが証拠を隠滅しようとした際に、彼女の行為を止めようとするアル・パチーノの姿が非常に印象的だ。
一線を越えてしまうと、何もかも音を立てて崩れていくということをアル・パチーノは知っているのだろう。
不安や葛藤で安眠できなくなることを知っているのだろう。
彼女には、同じような道を辿って欲しくないというメッセージが込められている。
これは観客に対しても向けられているメッセージにもなっていると思う。

彼女の行為を止めることによって、全てを贖罪し、眠れなかった男が最後には永久の眠りに付くという流れはなかなか悪くない。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

2007年4月クールドラマ視聴率結果(第八話)

順位  タイトル      初回  最新話 前話との対比 平均(予想平均)
1位「プロポーズ作戦」  19.3%  19.1%(▲4.5%) 16.8%(16.5%)
2位「 バンビ~ノ!  」  16.6%  13.6%(▲0.4%) 14.3%(15.5%)
3位「冗談じゃない!」  19.4%  11.3%(▲0.6%) 13.7%(19.5%)
4位「 喰いタン2   」  16.2%  13.9%(▲1.1%) 13.7%(14.5%)
5位「鬼嫁日記いい湯」  14.6%  11.6%(▲2.1%) 12.4%(13.0%)
6位「 花嫁とパパ  」  14.9%  11.2%(▽0.5%) 12.0%(12.0%)
7位「帰った時効警察」  12.8%  11.2%(▽0.5%) 11.8%(10.5%)
8位「ライアーゲーム」  12.3%  11.4%(▽0.6%) 11.0%(10.0%)
9位「わたしの教科書」  14.2%  11.0%(▲0.8%) 10.9%(12.5%)
10位「 特急田中3号 」  11.5%   9.1%(▲0.6%)  8.9%( 9.0%)
11位「 ホテリアー  」  11.1%   7.1%(▽2.2%)  8.6%(10.0%)
12位「セクシーボイス」  12.5%   6.4%(▽0.1%)  7.8%(12.5%)
13位「 孤独の賭け 」  11.2%   6.2%(▽0.7%)  7.8%(12.5%)
14位「 生徒諸君! 」   9.4%   8.1%(▲1.3%)  7.3%( 9.5%)


「プロポーズ大作戦」が急上昇させた!
最終回では20%超えも夢ではなくなってきた。

平均視聴率争いは、3位と4位の差がなくなり、接戦となった。
このままいくと、「喰いタン2」が「冗談じゃない!」を抜くのも時間の問題か。
「冗談じゃない!」の巻き返しはあるのだろうか。

「ライアーゲーム」と「わたしたちの教科書」
「セクシーボイスアンドロボ」と「孤独の賭け」
が壮絶な争いが続いているが、「ライアーゲーム」が徐々に差を広げてきている。


○プロポーズ大作戦 (19.3→17.1→13.4→16.4→16.9→17.4→14.6→19.1)
最終回というわけでもないのに、ここまで大きく視聴率を上昇させるケースはなかなか珍しいのではないか。
やはり、前話は大臣死去という社会情勢の影響による減少と考えることができそうだ。
それにしても17%台には戻してくるとは思ったが、まさか19%台に乗せてくるとは思わなかった。
いよいよ終盤に向けて、盛り上がってきているのだろうか。
このドラマが一度でも20%を超えないと、1クールすべてのドラマが一話も20%を超えることがなかったクールということで人々に記憶されてしまうだろう。

○バンビ~ノ! (16.6→15.0→13.7→14.0→14.6→14.0→13.2→13.6)
藤原紀香の披露宴の影響で前話の視聴率は減少したのかと思ったが、最新話では、あまり視聴率を復活させることができていない。
安定はしているが、低い水準で安定してしまった。

○冗談じゃない! (19.4→14.7→13.2→14.4→14.2→11.7→10.7→11.3)
前話は「パイレーツオブカリビアン/呪われた海賊たち」に影響を受けてしまい10.7%までも下げてしまった。
今週は、若干上昇させたものの、やはり低視聴率に変わりはなかった。
やはり日曜日はなかなかライバルも強敵である。
「座頭市」が17%、「行列のできる法律相談所」が16%半ばと他の局に視聴率を奪われる結果となってしまった。

深夜枠の「時効警察」や「ライアーゲーム」と同じような視聴率となってしまう悲惨な状況に陥っている。
戦犯はこのドラマの在り方全般だと思うが、織田・上野・大竹の評価も大きく下げることとなったと思われる。
平均視聴率3位確定かと思われたが、調子の上がらない「喰いタン」にも抜かれそうな雰囲気になってきた。
平均視聴率の3位の争いが今後は注目となる。

○喰いタン2 (16.2→13.3→14.9→11.8→13.4→13.1→12.8→13.9)
8話中3番目に高い視聴率を叩き出した。
しかしながら、13.9%という視聴率でも高いと思ってしまうのが、今クールの悲惨な状況を表している。
裏では「すべらない話」が放映されていたが、まったく影響なかったようだ。
ライバルはどちらかといえば、「テレサテン物語」の15%半ばの方だったか。
視聴者層が被らなかったためか、あまり影響はなかったようだが。

本ドラマを見ていないのでどんな役割を演じているのか分からないが、「トリオ・ザ・シャキーン」の歌も好調のようである。
凄いと思うのは、日本テレビ放送中の企画モノの限定ユニットであるにも関わらず、フジテレビやテレビ朝日でも余裕で登場してくるところだ。
さすが、ジャニーズなんでもアリだ。
「野ブタ。をプロデュース」の修二と彰というのもあったが、思い切りドラマを宣伝するためのユニットの曲を他の局で流すというのは、常識的には難しいような気がするが、ジャニーズだから許されるのだろうか。

○鬼嫁日記いい湯だな (14.6→14.0→12.5→12.8→12.2→12.1→9.5→11.6)
先週の9.5%というのは、一過性のものだったようだ。
何か特殊要因でもあったのだろうか。
とはいえ、自身のワースト2位の視聴率であり、低迷しているのには間違いはない。

○花嫁とパパ (14.9→11.3→10.3→12.5→11.8→11.7→12.4→11.7→11.2)
ちょっと視聴率を下げたが、11%台をキープし、なんとか安定はさせている。
とはいえ、自身ワースト2位の視聴率となっている。
このあたりが踏ん張りどころだ。

○帰ってきた時効警察 (12.8→11.9→10.9→11.4→11.0→13.5→11.7→11.2)
初回と6話目の13.5%を除外すれば、11%前後の数字を安定してキープしている。
掴んだ視聴者を離していないのだろう。
微妙だが多彩で個性的なゲストや、多くの演出家を起用することによって、飽きさせない効果を生じさせているのだろうか。
手軽に楽しめるユルさというのもポイントなのだろう。

○ライアーゲーム (12.3→12.8→8.7→9.6→10.0→11.4→12.0→11.4)
少々下がってしまったが、前話が出来すぎただけか。
11.4%ならば、上々といえるだろう。
最終回のスペシャル企画が発表された後の回だったため、ちょっと影響があるかと思ったが、あまり視聴率には影響はなかったようだ。

○わたしたちの教科書 (14.2→11.3→10.7→10.4→9.0→10.1→10.2→11.0)
徐々に視聴率を下げて、10%台で安定したかに思えたが、最新話では急上昇させてきた。
見事なV字型を描いている。
終盤に向けて、ようやく盛り上がってきたのだろうか。
と思ったら、このドラマ全12話もあるようだ。
あと4話も残っているが、今後11%台で安定させることができるだろうかがポイントなる。
ちなみに、2007年夏クールのトリを飾るのが、本作ということになるようだ。

○特急田中3号 (11.5→8.7→7.6→8.0→8.3→9.4→8.5→9.1)
低い水準ながらも、健闘しているように思える。
上昇・下降を繰り返しながら、なんとか9%台に復活。
今週は亀梨和也がゲスト出演しているので、視聴率の変化に注目したい。
6月15日には「天空の城ラピュタ」完全ノーカット放送が予定されており、このジブリ砲にどの程度影響されるのかも注目だ。

○ホテリアー (11.1→8.0→8.6→7.5→8.3→9.3→7.1)
視聴率回復の兆しがみられたと思われたが、一気に下降させて、自身最低視聴率をマークした。
これ以上下げるとちょっとヤバイというか、あと2話しか残っていないのに、なぜここにきて、これほど下げてしまうのか?
途中まで接戦だった「特急田中3号」との平均視聴率争いは完敗という結果になりそうだ。

○孤独の賭け~愛しき人よ~ (11.2→9.4→7.4→7.3→7.6→6.0→6.9→6.2)
前話では7%近くまで視聴率を上げたが、再び6%前半に戻ってしまった。
もう伸びは期待できず、いかに6%台をキープするかが勝負なのかもしれない。
5%台だけはなんとしても阻止しないといけないだろう。
伊藤英明は次クールでは月9の主演をやるのに、はやくも暗雲がたちこめている状態だ。心配である。

○セクシーボイスアンドロボ
(12.5→8.7→6.9→7.0→6.9→7.8→(6.0)→6.5→6.4)
差し替えショックから立ち直ることはできていない。
再放送分を抜かせば、自身最低の視聴率を更新した。
あと残り2話、巻き返しはあるのか。
たぶん、ないだろうな。

○生徒諸君! (9.4→7.7→5.9→6.0→7.4→6.8→8.1)
初回に続き、なぜか2番目に高い視聴率をマーク。
調べる気もおきないが、スペシャルゲストなど何かあったのだろうか。

内山理名が主演した「嫌われ松子の一生」は平均視聴率8.2%。
最高視聴率10.1%、最低視聴率5.9%なのだから、これが内山理名のポテンシャルなのではないか。
彼女を主演に起用したテレビ朝日の責任が問われる結果となった。
「嫌われ松子の一生」は映画化されて、結構話題になったにも関わらず、この成績なのだから、もうしばらくは主演が巡ってくることはなさそうだ。
「大奥~華の乱~」が15.7%と下手に視聴率を稼いでしまい。
主演女優として一本立ちできると思われてしまったのが、彼女の運の尽きだろうか。

テーマ:視聴率 - ジャンル:テレビ・ラジオ

『主人公は僕だった』レビュー 【映画】

「主人公は監督だった…」

◆評  価    6.5点
◆分かりやすさ  B (ストーリーは分かりやすいが、焦点がボケた感じ)
◆おススメ度   B-(映画自体はまったく面白くない)

「今までに私は8人も(小説の中で)殺しているのよ」というエマ・トンプソンのセリフが妙に引っ掛かった。
「やけに少ないな…。もっと多くてもいいのに、なぜ8人なのだろうか」ということが、その時にふと頭によぎった。

間違っているかもしれないが、この8人というのはひょっとしたら意味のある数字なのではないか。
マーク・フォスター監督は、いままでに「チョコレート」「ネバーランド」「ステイ」という作品を世に送り出している(その他にマイナー作品が2本あるらしい)。

「チョコレート」ではビリー・ボブ・ソーントンの息子役であるヒース・レジャーを自殺に追い込み、ハル・ベリーの夫役を処刑し、息子をひき逃げ事故死させていたと思う。
「ネバーランド」ではケイト・ウインスレットを病死させている。
「ステイ」ではライアン・ゴズリングと彼の恋人、彼の両親を死に追いやっている。
これで合計8名となる。

小説の登場人物をどうやって殺そうかと悩むエマ・トンプソンの姿というのは、まさにマーク・フォスター監督そのものなのではないか。
マーク・フォスター監督も毎回毎回、映画の登場人物をあの手この手の方法で死に追いやっているのである。
エマ・トンプソンの役柄には、本作の監督マーク・フォスターの姿が投影されているといっていいだろう。

このマーク・フォスター監督は「ステイ」のDVDの特典によると、若い頃に兄が自殺をしたことで、「死」というテーマに非常に過敏になっているというような説明がなされていた。
「死」というテーマを常に見つめており、そういった思想が作風に投影されているらしい。
本作もそういったアプローチから作成されているのではないだろうか。

<ネタバレ>
毎回登場人物を殺してきたマーク・フォスター監督が「死」と向き合い、はじめて登場人物を殺さない映画を作ることによって、「死」から開放されたような気がする。

「死」よりも「生」に喜びを見い出した本作の主張はなかなか清々しいものとなっている。
生きているのか死んでいるのか分からないような枠にはめた規則正しい生活を送って、殻に閉じこもったつまらない日常を送るよりも、子供時代の夢や自分が本当にやりたかったことにトライしたり、友達や恋人と有意義な時間を送るべきだというメッセージが込められている。

マギー・ギレンホールも役の中では大学院に通っていたインテリなのに、パン屋という「夢」に身を投じている人物である(本当は世界を変えることが「夢」なのかもしれないが)。
人生の道を踏み外しても、それは決して不幸なことではない、新たな一歩にもなり得るという「希望」が感じられる作品ともなっている。

人間はいつ死ぬか分からないものである。
死ぬと分かっていても、それでも死んでもいいと思ったのは、ウィル・フェレルは、自分の人生の意義を見い出せたからではないか。
もし、なんでも計算するような前までの彼ならば、バスの前に飛び出すというような危険な橋を渡ろうとはしなかっただろう。
危険度を即座に計算して、子どもを助けようとはしなかったはずだ。
「些細なことでも人生の至るところに喜びを見い出さそうではないか」というラストのメッセージは、自殺をした兄と「死」に囚われた自分に送る言葉なのではないかと思う。

ただ、映画自体はそれほど面白いものではない。
たいていの人ならば、鑑賞後あまりよく分からず、「???」「微妙やな」となってしまうのではないか。
作家の声が聞こえるカラクリが説明されているわけでもない。
作家が書いた現象が、実際にハロルドの身に起きることに対する理屈もない。
映画自体に大きなオチが用意されているわけでもない。
ご都合主義で、主人公を殺さなかっただけだろうと考える人もいるかもしれない。
この映画はそういうオチを求める映画ではないのである。

「ステイ」同様に、単に監督の遊びや思想に付き合うだけの映画なのだから、監督のメッセージに共感できるか、できないかという点が、本作の鑑賞のポイントとなるのではないか。

テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画

国内映画興行収入ランキング(6月1週目) 【映画】

(注意)興行収入の数字は暫定のものです。ご了承ください。

5本もの新作が大挙ランクインしたため、2週目で「GOAL!2」、7週目で「名探偵コナン/紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」、6週目で「バベル」、2週目で「しゃべれども しゃべれども」、3週目で「パッチギ!/LOVE&PEACE」が圏外へ消えた。

「GOAL!2」は1億円ちょっとの興行収入に留まっている。
前作は少なくとも5億円以上は稼いでいたはずだ。
このような状況を踏まえると、果たして「3」が劇場公開できるのかが楽しみである。
劇場公開のタイミングを間違えれば、悲惨なことになるという一例ではないか。

「名探偵コナン/紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」は現在24.5億円という成績となっている。
昨年は10周年記念ということもあってか30億円の興行収入を達成することができた。
一昨年は22億円程度なので、昨年が稼ぎすぎただけかもしれない。
昨年に比べると、今年はちょっと伸び悩んだ。

「バベル」は現在17億円という成績。
今週から「プレステージ」にメイン館の日比谷スカラ座を譲り渡す。
したがって、いくら頑張っても18億円程度ということになりそうだ。
公開前予想の20億円には届かなかった。
かなりの話題作ではあったが、点滅問題や批評が乏しくないという状況を踏まえると、健闘した方なのかもしれない。

「しゃべれども しゃべれども」は1.2億円程度の成績。
小粒すぎて評価しづらい。この辺りが妥当ではないのか。

「パッチギ!/LOVE&PEACE」はもうちょっとで2億円というレベル。
配給のシネカノンも10億円の興行収入を狙えるなんていう大風呂敷を広げないで欲しい。


1位「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」(2週目)
【個人予想】100億円
(参考)「デッドマンズチェスト(06)」100億円、「呪われた海賊たち(03)」68億円
11.7億円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは44億円を突破。
1週間の伸びは、25億円程度だろうか。
ゴールデンウィークがあったため、単純比較はできないが、「スパイダーマン3」の公開2週目の伸び(12億円)の倍近い数字となっている。
ゴールデンウィークを最大限に利用したにも関わらず、「スパイダーマン3」は2週目終了時点で43億円半ばであった。
前作の「デッドマンズチェスト」と比較してみても、「デッドマンズチェスト」の2週目終了時は37億円程度であり、前作を上回るペースで推移している。
なかなか好調のようだ。

2位「大日本人」(1週目)
【公開前個人予想】25億円  【配給会社期待値】15億円
2.3億円程度のオープニングを飾った。
今年公開された邦画のオープニングをみると、「どろろ」が4.5億円、「アンフェアthe movie」が3.7億円、「ゲゲゲの鬼太郎」が3.2億円となっており、今年では4位となるスタートを切った。
「蒼き狼 地果て海尽きるまで」、「東京タワー」、「バッテリー」、「俺は、君のためにこそ死ににいく」といった作品を上回るものである。
それにも関わらず、松竹の期待値が15億円とかなり低く見積もられているのが気になるところだ。
本作のオープニングを下回る「東京タワー(本作と同じ松竹配給)」が17億円以上稼いでおり、もうちょっと高いところに目標を置いてもよさそうなものだ。

松竹の狙いを考えると、以下のようなものではないか。
・作品の内容が微妙であるため、あまり高い見積もりを出せない。
・話題作であるため、あまり軽々に大風呂敷を広げられない。

あまりに高い基準に目標を定めてしまい、それをちょっとでも下回ると「松っちゃん、大コケ」と雑誌等で叩かれてしまう。
逆に、低い基準に目標を定めると、「配給会社(松竹)の予想を上回る大ヒット」と宣伝できるからではないか。
最初から「言い訳」や「保険」を掛けているような気がする。

3位「スパイダーマン3」(5週目)
【公開前個人予想】70億円  【配給会社期待値】100億円
(参考)「2(04)」67億円、「1(02)」75億円
2億円弱程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは62億円を突破。
1週間の伸びは、4.5億円程度だろうか。
「ダイハード4.0」が公開される6月30日までが勝負なる。
試算すると、3.5億円×3週間+ムーブオーバー分2億円=12.5億円という計算となる。
75億円辺りがフィニッシュラインとなるだろうか。

4位「そのときは彼によろしく」(1週目)
【公開前個人予想】15億円
9千万円程度のオープニングを飾った。
15億円という公開前個人予想は、到底あり得ないクレイジーなものとなってしまった。
配給会社から勝負気配は感じられないとは思ったが、まさかここまで酷いとは思わなかった。
同じ市川拓司原作の「ただ、君を愛してる」でさえ、1億円以上のオープニングを飾っているのだから、これは厳しいスタートと言わざるを得ない。
また、長澤まさみ主演の「涙そうそう」のオープニングは4億円近いものとなっている。
長澤まさみ人気の衰えと、妻夫木の凄さが感じられるデータだ。

山田孝之は昨年「手紙」が15億円12億円(修正感謝)というヒットに導いているので、戦犯にはしづらいところがある。
配給会社が宣伝にチカラを入れていないのも問題だが、「三角関係」や「難病」など、使い古されたテーマで勝負しているのも悪い気がする。
ヒットの鍵となる「感動」も予告編から何一つ感じられないのも原因だろう。

5位「ザ・シューター 極大射程」(1週目)
【公開前個人予想】7~8億円
8千万円弱程度のオープニングを飾った。
これも予想をやや下回るスタートとなった。
7~8億円の興行収入は難しいだろう。

「ハンニバル・ライジング」程度は稼げるだろうと読んだが、「ラブソングができるまで」の4億円程度の結果に終わるかもしれない。
本作はアメリカでも芳しくなかったが、マーク・ウォルバーグの知名度は日本ではまだまだ勝負できるレベルではなかったか。

6位「眉山-びざん-」(4週目)
【公開前個人予想】10億円
5千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは9億円を超えた。
1週間の伸びは、2億円程度。
やはり、週末よりもウィークディにかなり高い興行収入を上げているようだ。

しかし、メイン館の日劇PLEX2を「舞妓 Haaaan!!!」に譲るため、勝負となるのはあと1週ちょっとになるかもしれない。
今週2億円+来週の金曜日まで1.5億円+ムーブオーバー分1億円=4.5億円という試算をすれば、13億円程度まで伸びる可能性もでてきた。
数週間前に、松嶋菜々子は反町ともども夫婦でコケたと書いてしまったが、松嶋は合格点ではないだろうか。
反町もなんだかんだ言われながら13億円程度稼いでおり、失敗は失敗だが、壮絶なる失敗というわけでもないかもしれない。

7位「ゲゲゲの鬼太郎」(6週目)
【公開前個人予想】10億円超  【配給会社期待値】30億円
4.5千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは22億円を突破した。
1週間の伸びは、1億円程度。
「パイレーツ」に丸の内ピカデリー1を奪われ、丸の内プラゼールに移ってきたが、6月16日からは丸の内プラゼールで「ゾディアック」が始まる。
よって、勝負になるのはこの1週間ちょっとだろうか。
最終的には23億円台ということになりそうだ。
去年のデータに当てはめれば、邦画部門では年間12位となる高いものだ。
ファミリー向け映画の強さが分かるデータとなった。

8位「俺は、君のためにこそ死ににいく」(4週目)
【公開前個人予想】絶対コケる  【配給会社期待値】25億円
4.4千万円程度を週末に稼ぎ出し、トータルでは8億円を超えた。
1週間の伸びは、1.3億円程度である。
同時期公開の「眉山」には完全に遅れを取ってしまった。
あと3週間程度興行を続ければ、10億円は超えられるだろう。

東映としては、6月23日から「憑神(つきがみ)」が公開されることになっているため、そこまでが勝負だろうか。
「GOAL!2」が悲惨なことになっているので、こちらが打ち切られるかもしれないが。

9位「女帝/エンペラー」(1週目)
【公開前個人予想】5億円前後
4千万円弱程度のオープニングを飾った。
公開館数が少数であるものの、これもなかなかのコケっぷりだ。
トータルでは、よくて3億円程度となるだろうか。
チャン・ツィイーも「SAYURI」「LOVERS」「HERO」といったヒット作があるものの、単独主演では厳しいようだ。

10位「監督・ばんざい!」(1週目)
【公開前個人予想】3~5億円程度
詳細データが不明だが、3~4千万台程度の相当低い数字が出ているのではないか。
コケたといわれる「TAKESHIS'」でさえ、5.6千万円のオープニングを飾っているため、「TAKESHIS'」を大きく下回る可能性もある。
一般の観客が観たいと思わせるような内容ではないため、この成績はやむを得ないだろう。


今週は、話題作「300<スリーハンドレッド>」とクリストファー・ノーラン監督の「プレステージ」が公開される。

「300<スリーハンドレッド>」は先行があり、8千万円程度を稼ぎ出した。
週末で2.5億円程度は稼げるだろうか。
トータルでは13億円程度の興行収入と予想してみたい。
05年公開の「シンシティ」が10億円となっており、この手のバイオレンス作品は評価が高くても、興行収入に結びつかないケースが多い。

「プレステージ」はなかなか参考となる作品がない。
派手なようにもみえるが、地味なようにもみえる。
ハリウッド大作とも呼べるような、呼べないよう作品だ。
やはり、多少地味さが目立つため、6~8億円あたりに落ち着くのではないか。
クリストファー・ノーラン監督、クリスチャン・ベールコンビの「バッドマンビキンズ(05)」の14億円は参考になるまい。
ちなみに、「プレステージ」の全米興行収入は53百万ドルという数字だった。


<次週予想順位>
予想順位(今週) 自己評価 タイトル(主な公開劇場)
1(1) 済「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」(丸の内ピカデリー1)
2(-) 済「300<スリーハンドレッド>」(ルーブル丸の内)
3(2) 済「大日本人」(東劇)
4(3) 済「スパイダーマン3」(日劇PLEX1)
5(-) ◎「プレステージ」(日比谷スカラ座)
6(4) ×「そのときは彼によろしく」(渋谷アミューズCQN)
7(5) ○「ザ・シューター 極大射程」(日劇PLEX3)
8(6) ×「眉山-びざん-」(日劇PLEX2)
9(7) ×「ゲゲゲの鬼太郎」(丸の内プラゼール)
10(8) ×「俺は、君のためにこそ死ににいく」(丸の内TOEI1)

[個人評価]
◎ 絶対観たい作品
○ できれば観たい作品
▲ DVDか映画サービスデイだったら観たい作品
△ 映画館では観ないけどDVDだったら観るかもしれない作品
× 観ることはないでしょうの作品
済 鑑賞済み作品

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「アイリス」DVDレビュー 【映画】

「主演4人の素晴らしい演技に酔いしれる…」

◆評  価    7.0点
◆分かりやすさ  A
◆おススメ度   B+(面白いストーリーではないが、素晴らしい演技がみられる)

ジョンとアイリスを演じた4名の役者の素晴らしい演技の共演が見事である。
特に、ジュディ・デンチの演技は恐ろしいほど完璧だ。
このような演技にこそ、アカデミー賞を送るべきだろう。
同年のハル・ベリーはなかなか強敵ではあったが。

演技だけでなく、映画としてもなかなか奥深いものがある。
ジョンからは、アイリスと分かり合いたくても、分かり合えない辛い気持ちが伝わってくる。
一緒に寝ている呆けた妻に向かって、何もしていないのにボロクソにけなすシーンなど本当に素晴らしい。
ただ単に献身的に介護するだけでなく、このような感情を露(あらわ)にするシーンがあるからこそ、彼の愛情の深さを知ることができる。

二人の出会いのときから、アイリスの死によって二人を分かつまで、あの二人は完全には分かり合えなかったのかもしれない。
しかし、分かり合えなくても、一緒にいるだけでよいのではないかということが本作から伝わってくる。
本当の「愛」とはこういうものなのではないか。

アイリスもアイリスなりに、ジョンの愛情を受け入れようとしているのがきちんと現れていると思う。
ラスト間際の、車から飛び降りたジュディ・デンチの「I LOVE YOU」というセリフだけでなく、若い時代に出来上がった小説を見てもらおうとする際のケイト・ウインスレットの演技もかなりの出来だ。

また、若者の時代から老人の時代になり、アイリスが病気になることに伴い、二人の関係で変わってしまったもの、変わらないものも味わい深く感じることができる。
派手さは全くないが、いい映画とはこういう映画をいうのではないか。

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全米映画興行収入ランキング(6月第1週目) 【映画】

順位(先週)公開週 タイトル (公開館数) 興行収入 (トータル収入)
1(1)2週目「PoC/ワールドエンド」(4362館)$43,188,000($216,527,000)
2(-)1週目「Knocked Up」  (2871館)$29,284,200($29,284,200)
3(2)3週目「シュレック3」  (4109館)$26,704,000($254,611,000)
4(-)1週目「Mr. Brooks」   (2453館)$10,020,000($10,020,000)
5(3)5週目「スパイダーマン3」(3402館)$7,500,000($318,264,000)
6(5)5週目「Waitress」     (605館)$2,025,000($9,454,054)
7(-)1週目「Gracie」      (1164館)$1,350,000($1,350,000)
8(4)2週目「Bug」       (1661館)$1,220,000($6,090,000)
9(6)4週目「28 Weeks Later…」(1121館)$1,200,000($26,576,762)
10(7)8週目「Disturbia」    (1035館)$1,127,000($76,718,000)
(参考:IMDbのボックスオフィス)

新作3本がランクインしたため、4週目で「Georgia Rule」、7週目「Fracture」、14週目で「Wild Hogs」が圏外へ消えた。

「Georgia Rule」は現在18百万ドル。
このままでいくと2千万ドルにも届きそうもない。
昨年リンジー・ローハンが主演した「Just My Luck」も同様に17百万ドルという成績となっているため、彼女の現在の人気はこの辺りが限度ということになりそうだ。
よほどの大作に出演しない限り、今後も厳しいことになりそうだ。
ジェーン・フォンダは、「Monster-in-Law(05年)」ではジェニファー・ロペス共演でありながら、83百万ドルの高い興行収入を上げた。
やや、落ち目のジェニファーを復活させることができたが、さすがに今回は厳しかったようだ。

「Fracture」は現在38百万ドル。
4千万ドルにはギリギリ届かないだろうか。
ヒットしているというわけではないが、アンソニー・ホプキンス、ライアン・ゴスリング主演のサスペンスでは、この程度で十分だろう。
なお、グレゴリー・ホブリット監督の最高興行収入作品は、「真実の行方」の56百万ドルである。

「Wild Hogs」は大成功といっていい。
3年後あたりには、中堅の女性4人組とか似たような企画が出てくるのではないか。

新作は3本ランクイン。
ジャド・アバトー監督の「Knocked Up(Seth Rogen主演)」は29百万ドルという高いレベルでの2位スタート。
同監督の「40歳の童貞男」のオープニングは、21百万ドルのため、トータルでは「40歳の童貞男」の109百万ドルを超える可能性もありそうだ。
二番煎じだとしてもマダマダいけそうだ。
いわゆるブロックバスター映画が立て続けに公開されたため、多くの観客がこのような作品で一休みしたかったのかもしれない。
評価はクレイジーなほど高い。

ケヴィン・コスナー、デミ・ムーア主演のクライムサスペンス「Mr. Brooks」は4位登場。
監督はブルース・A・エヴァンス。
二重人格っぽい殺人犯のコスナーを、刑事役のムーアが追跡するというストーリーとなっている。
10百万ドルというオープニングは微妙なところだが、ケヴィン・コスナーにとって妥当なものではないか。
06年「守護神」のオープニングは18百万ドル(トータル55百万ドル)
05年「迷い婚」のオープニングは8百万ドル(トータル43百万ドル)
03年「オープンレンジ」のオープニングは14百万ドル(トータル58百万ドル)
となっている。
この手の安っぽいサスペンスは食傷気味かと思ったが、評価は思ったよりも高い。
上手くいけば、少々粘りそうである。

7位に登場したのは「Gracie」。
主演はCarly Schroeder。
06年のハリソン・フォード主演の「ファイアウォール」でハリソンの娘役を演じていたようだ。
監督は「不都合な真実」のデイヴィス・グッゲンハイム。
大学の男子サッカーチームの中でプレイした女性を描いた作品。

今週1位となったのは「パイレーツオブカリビアン/ワールドエンド」。
2週目で217百万ドルを稼ぎ出した。
前作「デッドマンズチェスト」と比較すると、前作は2週目で258百万ドルを稼いでいたので、だいぶ下回ることになる。
なお、「スパイダーマン3」が2週目で240百万ドル稼いでおり、
「シュレック3」が2週目で217百万ドルを稼いでいる。
前作や「スパイダーマン3」に比べても、ペースはかなり遅いといっていいようだ。
「シュレック3」といい勝負であり、3強間の最終的な優劣が微妙となっている。

3位の「シュレック3」は、3週目で255百万ドルとなっている。
前作の「2」は3週目で314百万ドルを稼いでいるため、「パイレーツ」同様、「シュレック」の伸びも前作に比較するとかなり悪い。
「スパイダーマン3」は3週目で282百万ドル稼いでおり、3強の争いは「スパイダーマン3」が一歩リードしているというところだ。

その「スパイダーマン3」は5位にまで転落してしまった。
5週目で318百万ドルを稼いでいる。
前作の「2」は5週目で344百万ドルの興行収入である。
3強の中ではマシとはいえ、必ずしも期待以上というわけではない。

今週は、CGアニメの「サーフズアップ」、シリーズモノの「オーシャンズ13」「ホステル2」といった作品が公開される。

「サーフズアップ」はペンギン界のサーフィンを描いた作品。
同じペンギン界を描いた「ハッピーフィート」という作品があるだけに、苦戦も予想されそうだ。
ちなみに「ハッピーフィート」はワーナー作品であり、「サーフズアップ」はソニー作品である。
これほどの短期間でパクリ作品は作成できないので、これは運が悪かったといえよう。
声優には、若手の注目株シア・ラブーフ、ジョン・へダー、ジェフ・ブリッジスなど。
ソニーのアニメ作品というと、最近では「オープンシーズン」「モンスターハウス」などが公開されている。
「オープンシーズン」は84百万ドル、
「モンスターハウス」は74百万ドルとなっている。
本作も同様に7千万ドル前後が当面の目標となるのではないか。

お馴染みの「オーシャンズ」シリーズは監督もキャスティングもほとんど同じ。
アル・パチーノとエレン・バーキンが新たに加わる。
01年の「オーシャンズ11」は183百万ドル
04年の「オーシャンズ12」は126百万ドル
そろそろ飽きられてきている頃なので、興行収入は前作以下となるのではないか。
1億ドルはクリアしたいところだが、どうなるだろうか。
ところで、スティーブン・ソダーバーグ監督の「さらば、ベルリン」は現在1.3百万ドル程度の興行収入になっている。
ジョージ・クルーニー、トビー・マグワイア、ケイト・ブランシェットといった豪華キャスティングにも関わらず、放置され続けている。
いったい何があったのだろうか。
酷評されているわけではなく、御蔵入りさせる理由が分からない。

イーライ・ロス監督・脚本の「ホステル2」はなかなか本格的なホラーのようだ。
前作が47百万ドルの興行収入であるため、前作超えを狙いたいがどうなるだろうか。
主演は、「テキサスチェーンソー」にも出ていたローレン・ジャーマン、ヘザー・マタラッツォ、ビジョウ・フィリップスなど。

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「ティアーズオブザサン」DVDレビュー 【映画】

「エセ・ヒューマニズム満載の映画」

◆評  価    3.5点
◆分かりやすさ  A-
◆おススメ度   C (得られるものは何一つなし)

宗教の対立などを含めたナイジェリア紛争を描いており、昨今流行している「アフリカを舞台とした映画」の「走り」ということもできそうだ。
しかし、「ブラッドダイヤモンド」などと比べると、本作はエセ・ヒューマニズム満載の映画と感じてしまうほど陳腐な内容となっている。
また、「ブラックホークダウン」のようにリアルに描いているつもりだろうが、まったくリアル感のカケラも感じられない作品となっている。
パッと見は悪くはないが、詳細にみるとかなりレベルの低い作品だと分かる。

数名の難民をただ単に放ったらかしにしたくないというために、明確な理由も明らかにせず、チーム全体及び課せられた任務を危機に陥れているのが、かなり受け入れがたい。
こういう場合には、ベタになるが、以前の悲惨な任務のためにある種のトラウマを抱えているといった設定が必要になるのではないか。
ブルースについてこずに、センターに残った者は皆殺しされているという設定にはなっているが、明確な補強にはなっていない。

追っ手が迫っており、時間がないにも関わらず「放っておけるか」と言って、ある村でドンパチを始めるのも、正直言って、エセ・ヒューマニズムと感じられる。
あの村で生き残った者も、ついて来させているわけではない。

ブルースの行動は、抜本的な解決になるわけではなく、その場限りの気まぐれで行動しているようにしかみえない。
こんな大尉の部下にははっきりいってなりたくない。

こんなメチャクチャな大尉がいるにも関わらず、大きな内部の対立もなく、ほとんどの者が何も言わずに無惨に死んでいく状況だ。
ラストでは木の根に隠れていた黒人の娘を助けるために、一人の軍人が身を挺して犠牲になるが、こんな映画に感動できるわけがない。
汚れた部分を隠して、キレイに造りすぎてしまっては、とうてい「真実」など描けるわけがない。
内面も美化されているが、全体的にもキレイに描かれすぎてしまっているのが、残念だ。
ジャングルもほとんどジャングルにみえず、汚れているはずのセンター(教会・病院)もかなりキレイに描かれているのが耐えられない。

また、アントワン・フークワ監督特有のキャラクターを描けていないという欠点が明らかにみられる。
モニカ・ベルッチ役など、別にあれならば人形でも構わないのではないのか。
彼女の重要な部分が何も見えてこない。

軍隊のメンバーもほとんど個性やキャラクターといった「顔」がみえてこない。
結構、「核心」を突いた発言もみられるが、すべてウヤムヤに処理されてしまっている。
葛藤や感情もなく、「人間の本質」の部分が描けずに、ただ単に従順に従うだけならば、表現は悪いかもしれないが、サルでも連れていればいいのではないか。

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『300<スリーハンドレッド>』レビュー 【映画】

「まさに漢(おとこ)の中の漢(おとこ)を描いた作品」

◆評  価    7.5点
◆分かりやすさ  A
◆おススメ度   B(正直、ちょっと期待しすぎた感もあった)

歴史に名を残す「テルモピュライの戦い(紀元前480年)」を描いた作品。
300人のスパルタ兵と僅かな援軍 VS 100万(これは誇張のしすぎか)ものペルシア兵との壮絶な戦いが、凄まじいまでの革新的な映像美によって、展開されていく。

また、「スパルタ教育」の名で日本に伝えられているスパルタ人の誇り、生き様(ざま)が凄まじすぎる。
援軍:「ちょ…、人数がすくなすぎねぇ」
レオ:「オマエらの職業は何だ?」
援軍:「彫刻家だ」「鍛冶屋だ」
レオ:「『職業=戦士』以上」
というやり取りを聞いて、心が高揚しない男はおるまい。

どんなに追い込まれようとも、どんなに有利な条件を提示されようとも、跪(ひざまず)こうとはしない。
それこそ、まさに漢(おとこ)の漢(おとこ)ではないか。

レオニダス率いるスパルタ兵の「誇り・強さ」と対照的に描かれているのが、クセルクセス、スパルタの政治家のセロン、異形の寝返り兵士、塔のてっぺんに住んでオラクル囲っている異形の集団だろうか。

金に固執しているセロンやオラクル集団、
地位や名誉にこだわっているクセルクセス、異形兵士
がレオニダスたちとの見事な対比となっている。

騙されていると知りつつも、金などオラクル集団にくれてやり、
クセルクセスから提示された金・地位・名誉といったものには目もくれず、ただただ「忘れないで欲しい」ということだけを望んだレオニダスの信念の強さ・美しさには心を打たれる。

レオニダスだけの男の戦いだけでなく、女の戦いもきちんと描かれている。
レオニダスの妻も、信念は曲げずに、女として戦いを繰り広げているのだ。
やや中途半端であったが、彼女なりの戦いが感じられるのではないか。


壮絶なバトルは凄まじいのだが、問題としては敵が弱すぎただろうか。
鎖に繋がれていた大男だけは、レオニダスをかなり追い詰めた。
彼は、かなりのツワモノだったが、不死軍団、ケミカル軍団、サイ(見所はあったが)、象(見所はほとんどなし)などほとんど相手になっていなかったのが残念だ。
強敵を相手にいかに倒すのかというのも一つの見所とすべきではないか。

また、クセルクセスを初め、ペルシア軍の指揮官がほとんど頭脳を使わない連中ばかりであり、頭脳戦の様相はヒトカケラもない。
数だけで押しまくって、「降伏」を迫るだけではやや物足りないか。
クセルクセスに敵の大将として、もう少し「凄み」が加われば、さらに盛り上がることができたのではないか。
ただの偏向的な趣味をもった気色悪い人物という見方しかできない。


本作の中身とはまったく無関係なのだが、鑑賞時にひとつ問題があった。
それは周囲から異様な異臭が漂ってきたのだ。
体臭や口臭もあったが、強烈なのは足の匂いだ。
それに気付いたのは映画が始まってからで、自分の席はど真ん中。
身動きが取るに取れない。
うるさい人には「静かにしてください」ということはできるが、これに対しては対処の仕様が無い。
やむを得ず、自分の鼻を押さえながら、数十分はなんとか踏ん張っていたが、持ちこたえられそうもなく、「撤退」という言葉が脳裏を何度もよぎった。

そんな自分を支えてくれたのは、レオニダスだった。
『レオニダスが頑張っているのだから、俺が撤退するわけにはいかないんだ!』
『スパルタ兵には「降伏」も「撤退」もないんじゃ! ボケが!』

自分の国や自分の家族、スパルタの威信を賭けて戦ったレオニダスとは異なり、まったく意味のない戦いを自分に課して、2時間を耐え抜いた。

おかげであまり映画に集中することはできませんでした。
せっかくの名作も堪能することは難しい。

もうしばらくすると、「夏」がやって来ます。
「ちょっと様子がヘンです…」と気付いたら、空いている席に即座に移動しましょう。
貴重で楽しい時間を無駄にしないように。

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『大日本人』レビュー 【映画】

「いいたいことは分かるのだが、方向性を若干誤ったか…」

◆評  価    5.5点
◆分かりやすさ  B (実は深読みが必要)
◆おススメ度   B-(笑える映画ではない)

終始ニヤニヤしながら観ることはできるが、大きく笑えるのはラストのコントしかなかった。
鑑賞中、周囲からもあまり大きな笑いが起きていなかったのが印象的だった。
断言できると思うが、ラストのコント以外は万人が激しく笑える映画ではない。
日本人でも理解に苦しむ作品であるから、これがカンヌで受けるはずがないだろう。

どうも松本人志は笑える映画を撮るつもりはなかったのではないかと思われる。
しかし、多くの観客は、松本人志に対して「笑い」を求めているのだから、この映画の方向性とはギャップが生じてしまうことになる。
そのため、本作は観客からあまり評価されることはないのではないかと思われる。

個人的に思うに、松本人志はこの映画に「これって何ですのん?」という日常的な多くの疑問や、「これっておかしくない?」という日常的な多くの怒りを込めたのではないかと思われる。

<以下、ネタバレ>
どうでもいいような世界でも踏襲されている不可思議な世襲制や、
意味のないどうしようもない儀式、
ユニフォームなどに違和感アリアリでゴテゴテに施されている宣伝
を問題視しているのは誰でも分かると思うが、他にも様々な論点を取り入れている。
その多くは「獣」から感じられる。

①手がワッカになっているバーコードハゲのおっさん獣
恐らく高層ビルの物凄い高さに松本人志は文句を言いたいのではないか。
「獣」でさえ、手を通すことができない今の東京の高層ビルって「何ですのん?」という主張だろう。

②セイセイ言っている一本脚ジャンブ獣
この獣のラストにはビルとビルの間に挟まっているところを見ると、再び高層ビルに文句を付けていると思われる。
あまりに乱立する高層ビルに文句を言いたいのだろう。
さらに、今の東京のビルとビルの間の物凄い狭さって「何ですのん?」という主張ではないか。

③目玉を投げてくるクビの長い獣
ここでは「環境問題」に取り上げているのではないか。
恐ろしいほどの河川の汚れに対して、松本人志は文句を付けているのではないか。

④匂いを放つ女獣と性欲丸出しの男獣
恐らくキツイ香水の匂いと、街頭でイチャイチャするカップルに対して、文句を付けているのではないか。

⑤子どもの獣
ここは、子どもを簡単に殺す親に対しての松本人志の怒りだろう。
さらに、死んだ子どもや故人のことを何も知らないはずなのに、過剰に悲しみにくれる人々を揶揄しているのではないか。

⑥赤鬼の獣
他の獣と戦っている際に、不意に現れるこの獣の正体は「テロリスト」である。
肌の色が異なり、海外から来たというのも暗喩だろう。
「テロリスト」に不意打ちされてボコボコされ、逃げ惑う一般市民の姿を松本人志が演じている。
「テロリスト」とは戦いたくても戦えない相手なのである。
そして、ラストに駆けつけるウルトラマンもどきは、もちろん「アメリカ軍」である。
我々にとっては「恐怖」である「テロリスト」であっても、圧倒的な「アメリカ軍」の手に掛かれば、「赤子」同然ということだ。

圧倒的な軍事力の前に、いじめにも近い攻撃を執拗に繰り出す。
完膚なきまでに「裸状態」に追い詰めた挙句に、攻撃力の激しいビームを繰り出して、跡形もなくなるまで徹底的に破壊するのである。
ある意味でアメリカ批判でもあり、「反米」「反米」言っているが、困ったときには日本は「アメリカ頼み」をするのではないかということを暗に示しているのだろう。

その他にも、子どもにモザイク(行き過ぎた個人情報保護への文句か?)、子ども時代からの異常なシゴキ(ゴルフなどを含めて芸事を子どものときから鍛え上げる「なんか必死でしょ」という現在への批判)、立場が逆転したタレントとマネージャーの関係、なぜか副業の方が稼げる現実、職場にイヌを連れてくる奴などを問題視していると思われる。

世間に対していろいろ文句を言いたいという松本人志の「怒り」は理解できるが、多くはスベリ気味である。
もっと「笑い」に転化できたはずだが、演出の問題なのか、脚本の問題なのか、演技の問題なのか、ストレートな「笑い」へと繋がっていない。


面白い映画ではないものの、評価できる点は多々みられ、以上のような意欲作ともなっている。
①「別居・離婚問題」や「老人問題」などの現実社会の問題を取り上げ、中年男性の「悲哀」を描いている。
②ドキュメンタリータッチからスタートして、様々な変化を経て、コントで終わるという作風の転換を図っている。
③ときにはシリアスさ、ときにはユーモアを盛り込み、様々なアプローチを試みている。
④同じモノを描く場合であっても、CG、キグルミ、人形など柔軟性のある発想が感じられる。


本編は笑える作品ではないものの、ラストのコントは流石だと言わざるを得ない。
バトルのネタフリをきちんと笑いへと転化している。
このコントから「別に笑わせるのなんて簡単ですよ」という松本人志の余裕の言葉が聞こえてくる。
そして「あえて笑わせる映画には作っていないんですよ」という松本人志の言い訳とも取れるのがこのコントではないだろうか。

「コント」を作るのではなく、「映画」を作ろうとした松本人志の挑戦だったのだろう。
だからこそ、あのコントは「おしまい」の後に描かれている。
コントはあくまでも「おまけ」なのであり、「本編」ではないのである。
「挑戦」に対する心意気は感じられるが、諸手を挙げて賞賛できないのが残念である。

テーマ:大日本人 - ジャンル:映画

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