ばったすいみんぐすくーる

公開中の映画作品を中心にネタバレ全開で独断レビュー。 映画興行収入などの映画情報も紹介。

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国内映画興行収入ランキング(11月4週目その3)

4位:「なくもんか」(東宝・日本テレビ)<2週目>
【公開前個人予想】 13.0億円
【現時点での興行収入予想】 13~14億円
【公開規模】 303スクリーン
トータルでは祝日を含めて6.6億円(663,349,900円)となっている。
8日間の伸びは4.6億円弱程度だろうか。
祝日が含まれるので微妙なところだが、想定以上の高い伸びはなさそうだ。

水田伸生監督作品の興行収入は以下の通り。
☆06年「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」トータル7億円程度か
☆07年「舞妓Haaaan!!!」トータル20.8億円
OP2.3→7.4→11.5→14.5→祝17.1→18.5→19.3→19.9
☆08年「252 生存者あり」トータル17億円見込み<年末公開>
OP2.0→5.7→8.2→不明→13.2→祝15.2→16.0
☆09年「なくもんか」
OP2.0→祝6.6億円→
ジャンルがバラバラにも関わらず、ある程度の実績を残している。
本作はクドカン・サダヲとの再タッグなので、当然「舞妓Haaaan!!!」トータル20.8億円が参考になりそうだ。
これらとの対比で考えると、「なくもんか」の興行収入は18.6~19.7億円となる。
10億円台後半を期待できるところだが、「舞妓Haaaan!!!」は相当に粘り込み、「252 生存者あり」は年末公開であり、本作がそこまで粘り込むとも思えない。

宮藤官九郎が脚本を努めた作品の興行収入は以下の通り。
☆02年「ピンポン」トータル14.0億円
☆03年「木更津キャッツアイ/日本シリーズ」トータル15.0億円
☆06年「木更津キャッツアイ/ワールドシリーズ」トータル18.0億円
03.0→08.2→11.0→13.0→15.0→16.1
☆07年「舞妓Haaaan!!!!!」トータル20.8億円
OP2.3→07.4→11.5→14.5→祝含17.1→18.5
☆09年「少年メリケンサック」トータル10億円見込み
OP2.0→05.0→07.3→08.6
☆09年「カムイ外伝」トータル11億円見込み
水4.3(2日1.6)→5.9→8.1→祝込9.6→10.2
☆09年「なくもんか」
OP2.0→祝6.6億円→
「少年メリケンサック」「カムイ外伝」との対比で考えると、「なくもんか」の興行収入は12.3~13.2億円となる。
伸びがなければ、この程度となってしまう。
初動でもなく、粘り込むわけでもなく、本作は「舞妓Haaaan!!!」等との対比とこれらとの対比の中間的なところに落ち着くのではないか。
13億円以上、18億円以下というところか。

「なくもんか」祝込6.6億円と同程度の2週目興行収入作品は以下のとおり。
<2009>
☆「ドロップ」7.0億円(トータル19.2億円)
☆「BALLAD 名もなき恋のうた」6.3億円(トータル18億円見込み)
<2008>
☆「母べえ」6.4億円(トータル21.2億円)
☆「252 生存者あり」5.7億円(トータル17.0億円見込み)※年末公開
☆「ハッピーフライト」祝込6.4億円(トータル13.3億円)
<2007>
☆「東京タワー/オカンとボクと、時々、オトン」6.2億円(トータル18.8億円)
☆「Life 天国で君に逢えたら」6.7億円(トータル17.0億円)
☆「蒼き狼 地果て海尽きるまで」5.8億円(トータル13.9億円)
「ハッピーフライト」「Life」「蒼き狼」との対比で考えると、「なくもんか」の興行収入は13.7~16.7億円となる。
初動でも粘り込むタイプでもないと思われるので、先週に引き続き「なくもんか」の興行収入は13~14億円程度と予想したい。
公開前に指名したとおり、「ハッピーフライト」がライバルとなりそうだ。
「舞妓Haaaan!!!!!」トータル20.8億円がデキスギであり、この程度でも本作は合格といえるのではないか。


6位:「ゼロの焦点」(東宝・テレビ朝日)<2週目>
【公開前個人予想】 22.0億円
【現時点での興行収入予想】 12億円(先週11~12億円)
【公開規模】 322スクリーン
トータルでは祝日を含めて5.2億円半ば(526,517,210円)となっている。
8日間の伸びは3.7億円弱程度だろうか。
祝日が含まれるので微妙なところだが、それほど悪くはない伸びのようだ。
オープニングがそれほど高くなかったので不安はあったが、大コケという事態は避けられそうだ。
松本清張好きの年配層や、豪華三女優の共演によるレディースデイなどの動員が期待できるので、想定どおり粘ってくれるものと期待したい。

本作を手掛けた犬童一心監督は05年「タッチ」(トータル12.0億円)、07年「眉山」(トータル12.1億円)といった10億円オーバー作品や、「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」「黄色い涙」「グーグーだって猫である」といった個性的な作品を手掛けている。
☆05年「タッチ」トータル12.0億円
不明→4.7→7.9→9.4→10.3
☆07年「眉山」トータル12.1億円
OP1.3→4.6→7.1→9.0→10.2
☆09年「ゼロの焦点」
OP1.6→祝5.3億円→
「眉山」との対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は13.9億円となる。
この辺りがマックスラインだろうか。
しかし、頑張っても、これらと同様に12億円程度で終わりそうだ。

広末涼子が出演した作品の主な興行収入は以下のとおり。
☆07年「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式 」トータル9.3億円
祝込3日2.2(2日1.4)→4.3→6.3→7.8
☆08年「おくりびと」トータル62億円半ば見込み
☆09年「GOEMON」トータル14億円見込み(※GW公開)
水曜7.1(2日2.0)→9.0→11.3→12.6億円→
☆09年「ゼロの焦点」
OP1.6→祝5.3億円→
「バブルへGO!!」との対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は11.5億円となる。
「バブルへGO!!」以上の伸びが期待できるので、二桁は突破できそうだ。
やはり、12億円程度が落ち着きどころか。

中谷美紀主演作品の興行収入は以下のとおり。
☆06年「嫌われ松子の一生」トータル13.1億円
OP1.6→5.0→7.4→9.3→10.5
☆09年「ゼロの焦点」
OP1.6→祝5.3億円→
「嫌われ松子の一生」とほぼ同じ動きになっている。
これがライバルになる可能性はあるが、本作の評価が微妙であり、これを少々下回る程度だろうか。

参考になりそうなサスペンス作品は以下のとおり。
☆08年「容疑者Xの献身」トータル49.2億円
OP5.4→祝込18.1→24.4→30.5→祝込37.4→40.7→43.1
☆09年「アマルフィ 女神の報酬」トータル36億円見込み
祝込3日5.7(2日3.8)→11.9→18.5→23.1→28.2→31.1
☆08年「L change the WorLd」トータル31.0億円
OP5.7→14.6→19.9→24.3→26.8→28.5→29.7
☆07年「アンフェア the movie」トータル27.2億円
03.7→11.2→17.3→21.1→23.2→24.7→不明→26.3→26.5
☆08年「K-20 怪人二十面相・伝」トータル20億円見込み(※年末公開)
OP1.7→不明→11.2→祝込14.9→16.5→17.8
☆08年「クロサギ」トータル17.2億円
OP2.9→07.3→10.7→13.3→15.2→16.0→16.4
☆08年「チーム・バチスタの栄光」トータル15.6億円
祝込3.9(2日2.6)→7.5→10.4→12.8→13.9→14.5→14.9
☆06年「犬神家の一族」トータル9.5億円(※年末公開)
OP1.3→3.6→5.1→祝込7.7→8.5
☆09年「ゼロの焦点」
OP1.6→祝5.3億円→
「犬神家の一族」もコケたように名作サスペンスリメイクは当たらないのかもしれない。
「犬神家の一族」はネタが分かっているのに対して、本作はネタが知られていないので大丈夫だと踏んだのだが。
「犬神家の一族」「K-20 怪人二十面相・伝」「アマルフィ 女神の報酬」「容疑者Xの献身」以外との対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は11.0~12.9億円となる。
「アマルフィ 女神の報酬」「容疑者Xの献身」の対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は14.4~16.0億円となる。
伸びはそれほど高くないと思われるので、やはり12億円程度が落ち着きどころか。

「ゼロの焦点」祝込5.3億円と同程度の2週目興行収入作品は以下のとおり。
<2009>
☆「少年メリケンサック」5.0億円(トータル10億円見込み)
<2008>
☆「252生存者あり」5.7億円(トータル17億円見込み)
☆「犬と私の10の約束」5.2億円(トータル15.2億円)
☆「ゲゲゲの鬼太郎千年呪い歌」祝込5.8億円(トータル14.5億円)
☆「クライマーズ・ハイ」4.9億円(トータル11.9億円)
<2007>
☆「愛の流刑地」5.5億円(トータル13.9億円)
☆「蒼き狼 地果て海尽きるまで」5.8億円(トータル13.9億円)
主要作品との対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は12.7~15.8億円となる。
二桁ラインは完全に見えている。
松本清張に対する年配層の人気及びレディースデイのため、平日の動員も期待できるはずだ。
先週『11~12億円程度までは伸ばすのではないかと予想したい』と書いたが、12億円程度が現時点の落ち着きどころだろうか。
期待通りの結果とは言えないが、無難な結果を残しそうだ。
この手の古臭いサスペンスはそれほど高めに予想しなくてよいようだと分かった。


8位:「僕の初恋をキミに捧ぐ」(東宝・日本テレビ)<5週目>
【公開前個人予想】 19.5億円
【配給会社期待値】 30.0億円程度か
【現時点での興行収入予想】 21~22億円(先週20億円台前半)
【公開規模】 302スクリーン
トータルでは祝日を含めて18.5億円弱(1,847,708,100円)となっている。
8日間の伸びは2.4億円半ば程度だろうか。
ただの恋愛系作品とは異なり、難病系や切ない系が入っているので、予想以上に伸びている。やはり、この手の作品は手堅く稼ぐことはできる。

本作の新城毅彦監督は、知名度は高くはないが、ヒット作を輩出している。
☆06年「ただ、君を愛してる」トータル8.0億円
OP1.2→2.4→5.1→6.3
☆07年「Life 天国で君に逢えたら」トータル17.0億円
OP1.9→6.7→9.9→祝12.8→祝14.7→15.5→祝16.2→16.4
☆09年「僕の初恋をキミに捧ぐ」
OP2.8→7.8→13.0→16.0→祝18.5億円→
「Life」との対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は21.4億円となる。
当面は20億円突破が目標となりそうだ。

ラブストーリー関連作品は以下のとおり。
☆07年「恋空」トータル39.0億円
OP4.8→13.1→19.7→26.0→29.7→32.3→34.1
☆08年「赤い糸」トータル11億円
OP1.0→不明→6.6→祝込8.8→9.7→10.5→10.7
☆08年「砂時計」トータル10.0億円
OP1.2→祝込6.0→7.2→8.3→9.1
☆06年「ただ、君を愛してる」トータル8.0億円
OP1.2→2.4→5.1→6.3
☆07年「シュガー&スパイス/風味絶佳」トータル7.5億円
OP1.0→3.4→4.9→5.8
☆07年「そのときは彼によろしく」トータル4.6億円
OP0.9→2.3→3.3→3.8
☆09年「僕の初恋をキミに捧ぐ」
OP2.8→7.8→13.0→16.0→祝18.5億円→
「恋空」以外の主要作品との対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は20.3~21.0億円となる。
「恋空」との対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は24.3億円となる。
「恋空」ほどのロングセールスにはならないとは思うが、それほど極端な初動タイプとも思えないので、当面は20億円突破が目標となりそうだ。

難病系関連作品は以下のとおり。
☆07年「恋空」トータル39.0億円
OP4.8→13.1→19.7→26.0→29.7→32.3→34.1
☆09年「余命1ヶ月の花嫁」トータル31.5億円見込み
OP4.1→11.6→17.1→21.7→25.1→27.5→29.1→30.0
☆06年「明日の記憶」トータル22.0億円
OP2.1→06.9→11.0→14.6→17.3→18.9
☆07年「Life 天国で君に逢えたら」トータル17.0億円
OP1.9→06.7→09.9→祝12.8→祝14.7→15.5→祝16.2→16.4
☆06年「タイヨウのうた」トータル10.5億円
OP1.3→03.5→05.5→07.2→08.3
☆07年「象の背中」トータル5.7億円
OP0.9→02.9→04.1→04.9→05.4
☆09年「僕の初恋をキミに捧ぐ」
OP2.8→7.8→13.0→16.0→祝18.5億円→
「象の背中」以外との対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は21.4~24.3億円となる。
やはり、20億円突破が目標となるか。

「僕の初恋をキミに捧ぐ」祝18.5億円と同程度の5週目興行収入作品は以下のとおり。
<2009>
☆「カイジ人生逆転ゲーム」19.7億円
☆「感染列島」16.5億円(トータル19億円見込み)
<2008>
☆「私は貝になりたい」17.8億円(トータル24.5億円)
☆「パコと魔法の絵本」祝19.5億円(トータル23.6億円)
<2007>
☆「舞妓Haaaan!!!!!」祝17.1億円(トータル20.8億円)
主要作品との対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は21.3~22.5億円となる。
これらを踏まえると、とりあえず20億円突破が目標となりそうだ。
先週『20億円台前半辺りまでは伸びそうだ』と書いたが、21~22億円程度が落ち着きどころとなりそうだ。
「世界の中心で」「恋空」のような爆発的なヒットにはならなかったが、観客層が限られていそうな作品で20億円を突破できそうなことは立派。
この手の作品の強みを再認識できる結果となった。
こういった作品に逆らって、コケ予想にすることは無駄ということだろう。
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「霧の旗」DVDレビュー

◆評  価   7.0点
◆おススメ度  B+(現代では製作できないような映画、不快かもしれないが一見の価値はある)

松本清張生誕100周年及び「ゼロの焦点」公開記念、松本清張原作作品。
後味の悪さが後を引く作品。
これは確信犯的なものだろう。
人間の残酷さ、冷酷さ、恐ろしさ、理不尽さといったものを描き切っている。
さすが松本清張・橋本忍・山田洋次という才能のある者が関わった作品だ。
タイトルにあるように霧に包まれたようなボンヤリとした状態が続き、最後までその霧が晴れないという気持ち悪さを存分に味わえる。
凡人ならば、大塚弁護士を悪徳弁護士の設定にして、もうちょっと彼に非があるようなものにしてしまうだろう。
そのような設定にすると、印象もがらっと変わってしまう。
「復讐が成功した」という晴れ晴れした気分となるが、単なる復讐劇でしかなくなり、すぐに忘れ去れてしまう作品となるだろう。
大塚弁護士を悪徳弁護士の設定にすると、本作のような気持ち悪くなるインパクトが相当に薄れてしまうのである。

東京の高名で多忙な弁護士が九州の事件を断るというのは当然の流れである。
弁護料と称して金だけぶんどって事件を解決しないという類ではない。
事務員が断ってもいいものをあえて面談して比較的丁重な断りを入れている。
その後も事件を独断で調査するというようなところをみせており、大塚弁護士自身は非常に仕事熱心であり、有能な人材ということがよく分かる。
そのような彼が不当な扱いを受けなくてはいけないということが、人間や人生というものの奇妙さ・不可思議さ・理不尽さが垣間見られる作品へと昇華させる。

本作に描かれた2件の殺人事件は同じようなケースである。
桐子の証言や物的証拠がなければ、有能な大塚弁護士でさえも無罪や釈放を勝ち取ることができないということは、裏を返せば九州の事件も大塚弁護士は解決できなかったといえるのかもしれない。
左利きの者が犯人ということが分かっても物的証拠がなければ、逆転無罪を勝ち取ることは困難だっただろう。
桐子がいくら大塚弁護士に頼んでも、兄の事件の顛末は変わらなかったかもしれないということを桐子自身が分かっているということにもなる。
また、桐子の行動によって真犯人は野放しにされており、その真犯人はひょっとすると兄の事件の真犯人かもしれないということもいえる。
桐子の行動は相当に自己矛盾をはらんでいる。
人間の行き場を失った“恨み”というものはそういった矛盾や理性といったものすら凌駕するということを本作は伝えたいのかもしれない。
桐子(倍賞千恵子)の行動の不条理さが気持ち悪くて評価を低くしようとしたが、この映画はかなり深い(不快ではなくて)作品だ。

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国内映画興行収入ランキング(11月5週目新作予想その1)

次週ランキング入りが期待できるのは、以下の作品。

×:「ニュームーン/トワイライト・サーガ」(アスミック)
<195館程度にて順次公開予定>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。

【監督】 クリス・ワイツ
「ライラの冒険」(トータル37.5億円)を手掛けている。
アメリカではドル箱シリーズとなりつつある「トワイライト・サーガ」シリーズだが、日本での知名度はそれほど高くはないので、誰が監督しても、誰が出演してもそれほど変わりはないだろう。

【キャスティング】 クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、ダコタ・ファニング
前作と同じコンビ。
クリステン・スチュワートは子役時代に「パニック・ルーム」(トータル25.0億円)に出演しているが、知名度はそれほど高くはないだろう。
ダコタ・ファニングの知名度は高いが、大きな影響はないだろう。

【題材】 「ラブストーリー」「ヴァンパイアモノ」
前作「トワイライト~初恋~」の興行収入は不明。
☆09年「トワイライト~初恋~」
OP0.7→1.8→2.5
このデータからすると、4~5億円程度ではないか。
今回も同様ではないか。

【予告編・TVCM】 不明
TVCMを見た記憶がない。
CMを打ってもファン以外が見ないような映画なので、CMを打つのはあまり得策ではないと考えたのだろうか。
前作を見ていない者が見るとは思えず、余計な宣伝費を掛けるのは無駄と判断したのかもしれない。

【支持基盤・ターゲット】 「シリーズファン」「女性」
基本的には前作を見た者に限られるだろう。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「レッドクリフPartⅠ」トータル50.5億円(祝込3日9.6億円(2日6.7億円))
☆「X-ファイル」不明(オープニング金3日0.8億円)
☆「トロピック・サンダー」トータル2.3億円(オープニング0.6億円)
<2007>
☆「バイオハザードⅢ」トータル28.5億円(オープニング6.0億円)
☆「ボーン・アルティメイタム」トータル16.5億円(オープニング3.3億円)
☆「SAW Ⅳ」トータル4.0億円(オープニング0.95億円)
「SAW Ⅳ」辺りがライバルか。

【評価・予想】 4.0億円(オープニング0.9億円)
アメリカではオープニング3日間で1.4百億ドルを稼ぐという歴史的な大ヒットとなっている。
前作「トワイライト~初恋~」の興行収入予想の際に、日本でもプチブームが起きるのではないかと期待してトータル6.5億円、オープニング1.2億円と予想したが、その期待は叶わなかった。
日本ではもはや大ブームになることはないだろう。
前作から大きく変わることはないと思われるので、前作並と考えて、トータル4.0億円、オープニング9千万円程度と予想したい。
ファンが殺到するので、オープニングは多少は高くなるだろう。

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国内映画興行収入ランキング(11月4週目その2)

11位:「曲がれ!スプーン」(東宝・フジテレビ)
【公開前個人予想】 3.5億円
【現時点での興行収入予想】 2億円台
【公開規模】 150スクリーン
祝日込み3日間で4.5千万円弱(44,764,700円)のオープニングを飾った。
先週『オープニング2日は5千万円、祝日込みで7千万円程度だろうか』と書いていた。
「オープニング5千万円ということは予想通り!」と一瞬喜んだが、まさか祝日込み3日間でこの数字とは思わなかった。
自分は長澤ファンでもなんでもないが、健気に番宣をこなす長澤の姿をみると「コケ予想にしてすまんかったなぁ。ヒットすればいいけど」と思ったものだが・・・。
もともと大ヒットが見込める作品ではなく、スクリーン数をかなり絞っていたので言い訳はできるものの、この結果は本人にとっては、かなりショックではないか。
細かい分析をする気も起きないが、トータルでは2億円台というところか。

フジテレビも「ホッタラケの島」「TAJOMARU」「ヴィヨンの妻」「サイドウェイズ」に続き苦戦している。
「アマルフィ」「劔岳 点の記」はヒットしたものの、「誰も守ってくれない」「ホノカアボーイ」「BABY BABY BABY!」と大きく失敗しており、今年は酷い結果に陥っている。
「アマルフィ」にしても、「劔岳 点の記」にしても、制作費は高額であり、割に合っているかは不明。
「のだめ」で取り返すしかないが、あれも海外ロケが多いので制作費はそれなりに掛かっているだろう。

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国内映画興行収入ランキング(11月4週目その1)

1位:「2012」(ソニー)(1週目)
【公開前個人予想】 40.0億円
【現時点での興行収入予想】  40億円
【公開規模】 613スクリーン
金曜日の先行及び土日祝の3日間で8.8億円弱(878,043,500円)のオープニングを飾った。
土日2日間では5.7億円(573,659,750円)となっている。
日本人が大好きなパニック・ディザスター系ムービーはやはり予想通り強い。

先週『「レッドクリフPartⅠ」(トータル50.5億円)のオープニングが祝込3日9.6億円、「レッドクリフPartⅡ/未来への最終決戦」(トータル55.5億円)のオープニング2日6.7億円(金込み8.6億円)なので、本作は1日辺り2.5億円程度稼ぐのではないか。金曜日の先行及び祝日を含めた本作のオープニングは7.5億円程度だろうか』と書いていた。
1億円程度のズレは生じているが、それほど大きな読み違いはしていないと思われる。
金曜日の先行をもうちょっと大きく加味しておけば、もっとよかったかもしれない。

ローランド・エメリッヒ監督作品の興行収入は以下のとおり。
☆96年「インデペンデンス・デイ」配給収入66.5億円
☆98年「GODZILLA」配給収入30億円
☆04年「デイ・アフター・トゥモロー」トータル52.0億円
先9.1→21.7→30.9→38億→43.4→46.3→48.6→50.2→50.7
☆08年「紀元前1万年」トータル10.1億円
OP1.6→5.6→8.3→9.3→9.7→9.9
☆09年「2012」
先祝込8.8(2日5.7)億円→
「紀元前1万年」との土日対比で考えると、「2012」の興行収入は36.0億円となる。
この辺りがミニマムラインだろうか。
もっと伸びはあると思われるので、40億円ラインは突破しそうだ。

関連しそうな作品は以下のとおり。
☆96年「ツイスター」配給収入23億円
☆96年「インデペンデンス・デイ」配給収入66.5億円
☆98年「ディープ・インパクト」配給収入47.2億円
☆99年「アルマゲドン」配給収入83.5億円
☆00年「パーフェクト・ストーム」トータル37.0億円
☆04年「デイ・アフター・トゥモロー」トータル52.0億円
☆05年「宇宙戦争」トータル60.0億円
☆07年「アイ・アム・レジェンド」トータル43.1億円(※年末公開)
金7.2(2日5.8)→16.4→不明→33.8→37.7→40.6→42.0
☆08年「ハプニング」トータル12.3億円
☆09年「ノウイング」トータル10億円見込み
この手の「パニックムービー」「地球滅亡」作品は驚くほどヒットしやすい。
当面は「アイ・アム・レジェンド」がライバルとなりそうだ。
「アイ・アム・レジェンド」との土日対比で考えると、「2012」の興行収入は42.3億円となる。
この辺りが落ち着きどころだろうか。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「イーグル・アイ」トータル12.2億円(オープニング2.5億円)
☆「P.S.アイラヴユー」トータル11.0億円(オープニング1.5億円)
☆「レッドクリフPartⅠ」トータル50.5億円(祝込3日9.6億円(2日6.7億円))
<2007>
☆「バイオハザードⅢ」トータル28.5億円(オープニング6.0億円)
☆「ボーン・アルティメイタム」トータル16.5億円(オープニング3.3億円)
これらとの対比で考えると、「2012」の興行収入は27.1~43.0億円となる。
初動タイプだとすると30億円前後となるが、伸びは期待できるディザスタームービーである。
評価はあまり高くはなくても、問題ないだろう。
年末まで粘れりそうなので、40億円程度までは伸びるはず。

近年の洋画作品のうち、50億円前後の興行収入の映画は以下の通り。
☆08年「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」トータル57.1億円
先14.0→26.1→34.4→40.3→祝込46.7→49.5→52.0→53.7
☆09年「レッドクリフ PartⅡ」トータル55.5億円
金3日8.7(2日6.7)→21.5→30.3→39.0→47.7→50.7→52.5
☆08年「レッドクリフ Part I」トータル50.5億円
祝3日9.6(2日6.7)→17.7→25.2→31.6→37.4→41.1→43.9
☆07年「アイ・アム・レジェンド」トータル43.1億円
金3日7.2(2日5.8)→16.4→不明→33.8→37.7→40.6→42.0→42.8
☆07年「トランスフォーマー」トータル40.1億円
OP06.3→16.0→28.5→32.1→35.4→37.2→38.4→39.4
☆07年「ダイハード4.0」トータル39.1億円
先08.9→18.0→26.0→30.0→33.4→35.5→36.7→37.8
☆08年「ライラの冒険」トータル37.5億円
先08.2→15.4→20.2→24.7→28.2→31.1→32.5→33.4
☆07年「ナイトミュージアム」トータル35.7億円
先06.0→14.7→23.4→29.6→32.2→33.8→35.2→34.4
☆09年「2012」
先祝込8.8(2日5.7)億円→
これら以外の30億円クラス「ターミネーター4」「天使と悪魔」「ハンコック」(トータル31.0億円)は超えたいところだ。
「レッドクリフ Part I」「アイ・アム・レジェンド」「トランスフォーマー」との対比で考えると、「2012」の興行収入は36.3~43.0億円となる。
当面は40億円突破が目標となりそうだ。
「2012」の興行収入は現時点では40億円前後という予想にしておきたい。
評価が良くはないので大きな伸びがないものの、年末の公開時期によって救われるという見方をしたい。


5位:「イングロリアス・バスターズ」(東宝東和)(1週目)
【公開前個人予想】 15.0億円
【現時点での興行収入予想】  10億円
【公開規模】 305スクリーン
3日間で2.2億円弱(217,896,800円)のオープニングを飾った。
恐らく金曜日を含めて3日間のもので、祝日の月曜日は含まれていないものと思われるが、詳細は不明。
先週『「2012」というライバル作品もあることから、爆発的なヒットは期待できないだろう。オープニング2日は2.8億円、金曜日込みで3.2億円、祝日込みで4.5億円というところか』と書いたので、低めに予想したにも関わらず、さらに低い数値となった。
「2012」の存在やクエンティン・タランティーノのクセのある作風が嫌われたのだろうが、ブラッド・ピットの人気もやや落ちてきているようだ。

クエンティン・タランティーノ監督作品の興行収入は以下の通り。
☆03年「キル・ビル」トータル25.0億円
☆04年「キル・ビルvol.2」トータル11.0億円(※GW公開)
OP1.9→5.2→8.6→9.7
☆07年「デス・プルーフ<グラインドハウス>」不明
人気・知名度は高いが、興行収入とは別物と考えた方がよさそうだ。
クセのある作風なので、広く一般受けするタイプでもない。
当面は「キル・ビルvol.2」がライバルとなりそうだ。
「イングロリアス・バスターズ」の土日の純粋な数字は不明だが、1.8億円程度だろうか。
「キル・ビルvol.2」との対比で考えると、「イングロリアス・バスターズ」の興行収入は10.4億円となる。

ブラッド・ピット主演作の興行収入は以下の通り。
☆00年公開「ファイト・クラブ」トータル19.8億円
☆01年公開「ザ・メキシカン」トータル26.0億円
☆02年公開「スパイ・ゲーム」トータル26.0億円
☆04年公開「トロイ」トータル42.0億円
☆05年公開「Mr.&Mrs.スミス」トータル46.5億円
OP5.6→14.6→20.4→26.4→不明→38.5
☆07年公開「バベル」トータル20.0億円(※GW公開)
OP2.7→10.4→13.2→15.2→16.4→17.2
☆08年公開「ジェシー・ジェームズの暗殺」不明(1億円見込み)
☆09年公開「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」トータル23億円見込み
OP3.2→10.4→15.0→18.7→20.8→22.3
☆09年公開「バーン・アフター・リーディング」6億円見込み
金3日1.4→3.6→5.4→5.9
☆09年公開「イングロリアス・バスターズ」
金3日2.2億円→
主要作品との対比で考えると、「イングロリアス・バスターズ」の興行収入は9.4~13.3億円となる。
当面の目標は二桁突破の10億円となりそうだ。

あまり参考になりそうな作品はないが、とりあえず以下の作品は参考になるか。
☆08年「ハンコック」トータル31.0億円
先8.3→17.2→祝込23.7→26.6→28.7→29.1→29.6
☆08年「ウォンテッド」トータル25.0億円
先行3日含む8.3→15.5→20.2→21.7→23.3→24.1
☆08年「ハムナプトラ3」トータル22.0億円
先7.7(OP5.8)→14.2→18.2→20.1→21.1→21.7
☆09年「ワルキューレ」トータル12.5億円
祝込3日3.8(2日2.4)→7.7→10.1→11.3→11.9
☆09年公開「イングロリアス・バスターズ」
金3日2.2億円→
方向性は真逆だが、ナチスモノでもある「ワルキューレ」は超えたいところだ。
「ワルキューレ」との対比で考えると、「イングロリアス・バスターズ」の興行収入は11.5億円となる。
「ワルキューレ」を超えるのは難しいか。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「イーグル・アイ」トータル12.2億円(オープニング2.5億円)
☆「P.S.アイラヴユー」トータル11.0億円(オープニング1.5億円)
☆「レッドクリフPartⅠ」トータル50.5億円(祝込3日9.6億円(2日6.7億円))
<2007>
☆「バイオハザードⅢ」トータル28.5億円(オープニング6.0億円)
☆「ボーン・アルティメイタム」トータル16.5億円(オープニング3.3億円)
これらとの対比で考えると、「イングロリアス・バスターズ」の興行収入は7.1~13.6億円となる。
超初動とは思えないので、やはり二桁前後だろう。

「イングロリアス・バスターズ」金3日2.2億円弱と同程度のオープニング作品は以下のとおり。
<2009>
☆「チェンジリング」金2.3億円(トータル13.0億円)
☆「ウルヴァリン」金2.3億円
☆「GIジョー」金2.3億円
<2008>
☆「アメリカン・ギャングスター」金2.4億円(トータル10.5億円)
☆「アイアンマン」2.1億円(トータル9.4億円)
<2007>
☆「ラッシュアワー3」金2.2億円(トータル9.5億円)
☆「ファンタスティック・フォー/銀河の危機」金2.5億円(トータル9.2億円)
これらとの対比で考えると、「イングロリアス・バスターズ」の興行収入は8.1~12.4億円となる。
超初動でも、伸びが継続するタイプでもなさそうだが、監督・主演の知名度が高いのでそれなりに稼ぐだろう。
「イングロリアス・バスターズ」の興行収入は10億円と予想したい。

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『イングロリアス・バスターズ』レビュー

◆評  価   6.5点
◆おススメ度  B(タランティーノの感性に合わせるのはなかなか難しい)

タランティーノ監督作品だけあり、さすがに万人受けする映画ではなさそうだ。
自分もタランティーノの感性には完全にマッチングさせることはできなかった。
ただ、心の底から楽しめたということはなかったが、自分なりの感性で楽しむことはできた。
元ネタを知らないので、小ネタやオマージュの類は一切分からない。
その辺りの面白さは一般人には分からないが、あまりそういったことは気にならないようには製作されている。

ブラッド・ピットが率いる“バスターズ”がとんでもないヒトラー暗殺計画を企てるという、ありきたりなストーリーとは真逆の映画に仕上げていることが凄いことだ。
また、主役と脇役、善と悪、史実と妄想、男も女も国籍も関係なく、英語もドイツ語もフランス語も何もかもごちゃ混ぜにして、徹底的に“自由”に弾きまくっている点が特徴となっている。

タランティーノのやりたいことは、ブラッド・ピットの最後の行動に全てが集約されているのではないか。
「(投降?)そんなの関係ねえ。俺はやりたいことをやりたいだけやるんだ!」ということだろうか。
ブラッド・ピット同様に、タランティーノも映画の常識、文法、ルール全てを無視、登場する者はとりあえずぶっ殺していき、『史実?そんなの知らねえ』と突っ走るだけ突っ走っている。
それがタランティーノのやりたかったことだろうか。
何事にもとらわれずに、自由に自分の感性を爆発させるということはなかなかできないことだ。
ラストの締めくくりも、他の映画ではみられない“俺流”といえる。
“俺流”に徹することが果たして映画にとって良いのかどうかは判断の難しいところだが、奇をてらうことだけが目的にならなければよいだろう。

自分の好みは、どの章かは忘れたが、地下の居酒屋のシーンだ。
本題とは大きくハズれて、脱線してなかなか本線には戻ってこないというイライラ感が逆に次第に面白く感じてくる。
本題を忘れたころに、状況を一変させる辺りが上手い。

第一章のオヤジ二人の会話からも分かるように、どうでもいい会話を展開させて脱線していきながら、いいタイミングで本線に戻すというところはタランティーノの天才的なところだ。

主役の割には、放置される場面が多かったブラッド・ピットがノリノリで演じているのも救いとなっている。
画面の後ろの方で、表情を作っている姿をみると、自分の役割をよく分かっているなという印象をもつ。

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『2012』レビュー

◆評  価   5.0点
◆おススメ度  B-(少々中途半端な作品)

ステーキをがっつり食べようと思ったら、ステーキじゃなくてコンニャクだったというような映画。
エメリッヒに期待するほうが間違いなのかもしれないが、物足りなさを覚える。
壮絶な映像も見慣れてしまっているのか、期待していたほどではなかった。

どこかで見たことのある、ただのパニック・ディザスタームービーを作るのではなくて、人類が滅亡する際にいったいどういう光景ややり取りが見られるのかというリアルさがあるヒューマンドラマを製作したいというような狙いが見られるが、上手く成功したとは思えない。
かえって逆効果を招いて中途半端になったような気もする。

ヒューマンドラマを作りたいのならば、きちっと“核”を設定しないといけない。
本作ならば、“主人公たちが本当の家族になる”ということだろうか。
離れて暮らす息子たちと本当の“絆”を築けた際には、本作は評価される感動作になることができた。
父親のことをあまり好きではない息子がなんとなく父親と打ち解けて、なんとなく父親を助けようとしたのでは“感動”は生まれないのである。
父親に対して激しく反発する中で、父親の良さや父親からの愛情を再認識して、嫌っていたはずの父親を最後は自分の命を捨てようとしてまでも助けようとするところまで彼らの絆が成長しないと面白くない。
本来ならば、家族や息子を助けるために主人公が死ぬということが感動的な落としどころだが、そういうオチに持っていくことが難しくなるほど、本作は煮詰まっていない。
もしあの展開で主人公が死んだとしたら、逆に興ざめすること間違いなしだろう。
本作では多くのキャラクターが死んだが、はっきり言って効果的かつ感動的に描けたものがほとんどなかったような気がする(ギリギリ評価できるのはロシアのオヤジくらいか)。
誰かのために何かをして“死ぬ”という人間の美しさが伝わってこない。

また、エイリアンなどが登場するわけではないので、何かしらの“悪”というスパイスが必要ではないか。
人間の敵は自然ではなくて人間という落としどころにもなる。
金持ちのロシアのオヤジと科学者の上司のような男の二人が“悪”の候補者になり得たが、どちらも存在感を発揮したとは思えない。
彼らを含めて、いったい何のために登場しているのか分からないキャラクターが多すぎる。
人間というものは生き残るためには、誰かを犠牲してもいとわないという考え方もあるので、人間の浅ましさをも描いた方がよい。
その方が、人間の美しさも引き立つだろう。
いずれにせよ、困難にぶち当たった際に一致協力して立ち向かおうという人間の姿を描く濃密なヒューマンドラマか、自分だけが助かりたいという人間の醜さが招く悲劇か、何かしらのものを描かないと本作のような中途半端な作品になってしまう。

さらに、本作のような作品こそ、3D辺りで見たかったという想いもある。
3Dならば、多少の欠点が補われるほどの迫力が出る。
多額の制作費を掛けた割には勿体ない作品になってしまった。
製作が1年ほど早かったのではないだろうか。

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「点と線」DVDレビュー

◆評  価   7.0点
◆おススメ度  B+(サスペンスとしては平凡だが・・・)

「ゼロの焦点」公開記念、松本清張原作作品。
原作未読。
テレビ版も見たことがなく、今回が完全な初見。
「つまらなくはないが、ただの功名なトリックの汚職絡みの殺人事件だな」と思って見ていたが、いつのまにか女性の嫉妬や愛憎がメインとなっているというカラクリは面白い。
省庁の役人は業者を利用していたつもりでも、逆に業者に利用されている。
省庁の役人を手玉に取るほどの夫は妻を利用していたつもりでも、逆に妻に利用されている。
一番の大物は役人でも業者でも刑事でもなくて、“女”ということか。
よくよく考えると、意外と“深い”作品といえるかもしれない。
ただのサスペンスに終わらない松本清張の上手さが垣間見られる作品だ。

男と女の心中(のような殺人事件)に始まり、男と女の心中(のような殺人と自殺)で終わるという構図も面白い。
前者の心中については警察が疑問に感じたが、(お手伝いさんなどが愛人の来訪の件などの余計な証言をしなければ、)後者の方の心中を警察は追いつめられたことを苦にした単なる心中と処理するかもしれない。
巧妙なトリック殺人事件の影や顛末に、男と女の愛憎が映し出されているという面白さは評価したいところ。

ただ、刑事モノやトリックサスペンスとしてはイマイチなところも感じられる。
上映時間の短さもあるが、ややあっさりとしすぎており(一人で突っ走っているところもあるが)、刑事の苦心や事件を追う情熱を深くは堪能できない。
また、『今の時代ならば「飛行機」を使うけれども、当時はそうではなかったんだろうな』としみじみと思っていたら、普通に「飛行機」を使ったり、功名にみえて簡単に崩される穴だらけのアリバイも拍子抜けするところはある。
青函連絡船など、現代ではあまり見られなくなったものも見られるので、そのような楽しみは感じることはできるが。

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「天城越え」DVDレビュー

◆評  価   6.0点
◆おススメ度  B-(一部の人にはおススメ)

「ゼロの焦点」公開記念、松本清張原作作品。
分かるようでイマイチ分からないところもある映画。
本作の少年にそれほど感情移入できなかったので、個人的には高くは評価しにくい。
田中裕子に惹かれるかどうかでも感想が異なりそうだ。

少年(印刷会社社長)の犯行であることは一目瞭然なので、なぜ彼が人間を殺さざるを得なかったのかという犯行の動機がポイントなるが、それが明瞭になっても、それほど深くは感じ入れなかった。
犯行の動機は、“男”としての性や優劣競争のようなものだろうか。
「俺はこんな奴に負けたわけじゃない」「オマエのせいで俺の・・・」という思いや憤りが爆発したのだろうか。
自分の母親も叔父さんに取られたようなことになっており、“男”として敗北感や“子ども”という無力感が既に根付いていたのかもしれない。
少年も若いなりに“男”が爆発したが、本作の監督も“男”として爆発し、田中裕子をそういった視点から上手く撮っている。
それにきちんと応えている田中裕子を褒めるべきかもしれないが。

ただ、天城のシーンはよく撮れているが、現代のシーンは評価できるものでもない(最後の意味不明なところもあるカットも興ざめ)。
コントメイクの老刑事とのやり取りも何かを感じ取れるものはない。
結局、ハナも無罪となったものの、病気で死んだというのもやや引っ掛かるところだ。
ハナが無罪となっては、彼が犯した“罪”の重さも変わってくる。
時効によって罪は消えるかもしれないが、罪の意識は消えることはないはず、ましてや他人(好きな女性ならばなおさら)に罪を押し付けるということはどれだけ心に深く刻まれるかということをもうちょっとアピールして欲しいところ。
そのためにも、無罪や病死というのはいかがなものか。
そもそも彼女が無罪となったら、少年にも嫌疑が掛かるものではないか。
彼女が罪を被れば、少年が罰せられなかった理由は分かる。
しかし、彼女の言動に何か引っ掛かるところがあり、引退した刑事が最後に犯人と向き合うという形にした方がよいかもしれない。
刑事自身も自分が犯した“罪”と向き合ってもよい。
彼も“男”として初めて向き合った殺人事件を解決したい、“男”として“女”になめられたくないという思いがあったのかもしれない。

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「張込み」DVDレビュー

◆評  価   7.5点
◆おススメ度  A(名作は製作された時代を問わない)

「ゼロの焦点」公開記念、松本清張原作作品。
50年代という自分が知らない日本が描かれているので、それだけでも映像に惹き付けられたが、それだけではない不思議な魅力をもった作品。
大して動きもそれほどない日常や、刑事が汗を拭うシーンが描かれているだけにも関わらず、なぜこれほど惹き付けられるだろうか。
清張の原作、野村の演出、橋本の脚本の見事な融合によって傑作に仕上がっている。
本作を観ると、“人間”というものが上手く描かれていると感じられる。

まず、『人間というものはよく分からない』ということが分かる。
7日間の張込みで人間の本質を理解できないのは当然のことではあるが、一緒に暮らしている夫の銀行員は何年一緒に暮らしても、さだ子を理解できないだろう。
ひょっとするとさだ子自身も自分のことを理解していなかったかもしれない。
自分の奥底に潜むパッションが爆発するということを彼女自身が分かっていたとは思えない。
何年も変わらぬ日常を経験したさだ子だからこそ、3年前のさだ子とは異なる決断ができたのだと思う。
ただし、“時間”というものがその決断を許さなかったようだ。

また、『人間というものは楽観的に解釈する』ということも本作の特徴かもしれない。
人間は、今この時に動かなくても、将来はきっと明るい未来が開けていると都合よく解釈してしまうものだ。
しかし、現実はそれほど甘くはないようだ。
将来を楽観視するのではなくて、行動するのは“今”なのかもしれない。
行動して失敗することもあるだろうが、行動しなくて後悔するよりも行動して後悔する方がマシだ。
急いで電報を打った柚木からそのように感じられた。
たとえ失敗したとしても、またやり直せばよい。

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「わるいやつら」DVDレビュー

◆評  価   6.5点
◆おススメ度  B+(80年代テイストが逆に新鮮)

「ゼロの焦点」公開記念、松本清張原作作品。
原作未読、ドラマ未見。
さすがに松本清張原作作品だけのことはあり、見応えが十分だった。
終盤の豪華出演陣も驚かされるばかりだ。
当時としては最先端なのかもしれないが、今観るとかなり違和感のある映像も逆に新鮮でなかなか面白いと感じた。
また、主演の院長が軽薄でどうしようもなく雑魚っぽいところも個人的にはツボ。
現在の映画においては、こういうキャラが主演になることは少ないだろう。

男と女の様々な欲望が絡み合っているが、あまり計算しているように思えず、本能のおもむくままという状態もどこか生々しいところがある。
それぞれがスマートな知能の持ち主ではなく、間の抜けたところがあるため、より人間らしくみえる。

そして、男と女の“性格”が要所要所で上手く描かれているように思われる。
特に、個人的には“殺し方”に特徴が現れていたと感じられる。
男は首絞めやナイフといった暴力的かつ直接的な手段を選ぶものの、女は薬といった間接的ともいえる手段を選んでいる。
男は感情で行動し、女は冷めた目で行動するということだろうか。
現代の男女の在り方を考えると、逆のようにも感じるが、当時としてはそういうものだったのかもしれない。
いずれにせよ、男性よりも女性の方が、肝が据わっているのは事実だろう。

徹底的に利用する女と、徹底的に利用される男という構図も面白い。
もし、院長が婦長を女性のように徹底的に利用することができれば、恐らく身の破滅を防ぐことができただろう。
それができないのが男の性というものか。

院長もわるいやつだが、院長や下見沢を手玉に取る槙村の“わる”が映像上見えてこない点が面白いところでもあり、物足りないところでもある。
完全な“わる”を見せることもないが、もうちょっと彼女なりの“恐ろしさ”を醸し出してもよかったか。
自分の“弱さ”を見せたり、簡単には落ちないような“強さ”を見せたりと、様々な顔は見せているものの、“恐ろしさ”はストレートには感じられない。
刺殺されるという結果を踏まえると、彼女の“恐ろしさ”は相当なものなのだろうが。

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国内映画興行収入ランキング(11月4週目新作予想)

次週ランキング入りが期待できるのは、以下の作品。

○:「イングロリアス・バスターズ」(東宝東和)
<317館程度にて順次公開予定>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。

【監督】 クエンティン・タランティーノ
クエンティン・タランティーノ監督作品の興行収入は以下の通り。
☆03年「キル・ビル」トータル25.0億円
☆04年「キル・ビルvol.2」トータル11.0億円
☆07年「デス・プルーフ<グラインドハウス>」不明
人気・知名度は高いが、興行収入とは別物と考えた方がよさそうだ。
クセのある作風なので、広く一般受けするタイプでもない。
本作は「キル・ビルvol.2」は超えそうだが、「キル・ビル」は超えないだろう。
10億円台半ば~後半というところか。

【キャスティング】 ブラッド・ピット、ダイアン・クルーガー、マイク・マイヤーズ
ブラッド・ピット主演作の興行収入は以下の通り。
☆00年公開「ファイト・クラブ」トータル19.8億円
☆01年公開「ザ・メキシカン」トータル26.0億円
☆02年公開「スパイ・ゲーム」トータル26.0億円
☆04年公開「トロイ」トータル42.0億円
☆05年公開「Mr.&Mrs.スミス」トータル46.5億円
OP5.6→14.6→20.4→26.4→不明→38.5
☆07年公開「バベル」トータル20.0億円(※GW公開)
OP2.7→10.4→13.2→15.2→16.4→17.2
☆08年公開「ジェシー・ジェームズの暗殺」不明(1億円見込み)
☆09年公開「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」トータル23億円見込み
OP3.2→10.4→15.0→18.7→20.8→22.3
☆09年公開「バーン・アフター・リーディング」6億円見込み
金3日1.4→3.6→5.4→5.9
期待が高かった「ベンジャミン・バトン数奇な人生」はそれほどのヒットにはならず、主演というわけではなかったが「バーン・アフター・リーディング」の成績が芳しくなく、やや人気が落ちてきているイメージがある。
「バーン・アフター・リーディング」は余裕で超えそうだだが、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」は下回りそうだ。
やはり、10億円台半ば~後半というところか。

【題材】 「アクションコメディ」「戦争ナチスモノ」
あまり参考になりそうな作品はないが、とりあえず以下の作品は参考になるか。
☆08年「ハンコック」トータル31.0億円
先8.3→17.2→祝込23.7→26.6→28.7→29.1→29.6
☆08年「ウォンテッド」トータル25.0億円
先行3日含む8.3→15.5→20.2→21.7→23.3→24.1
☆08年「ハムナプトラ3」トータル22.0億円
先7.7(OP5.8)→14.2→18.2→20.1→21.1→21.7
☆09年「ワルキューレ」トータル12.5億円
祝込3日3.8(2日2.4)→7.7→10.1→11.3→11.9
方向性は真逆だが、ナチスモノでもある「ワルキューレ」は超えたいところだ。
コメディ的な要素のあるアクション作品が参考になるとか思われるが、「ハンコック」「ウォンテッド」「ハムナプトラ3」辺りは下回りそうだ。

【予告編・TVCM】 量・多/デキ・やや良
CM・予告編等では、だいたいの雰囲気は伝え切れていると思われる。
面白みは完全には把握はできないものの、CM等では限界もあり、仕方はないだろう。
“面白さタランかったら全額返金しバスターズ”のような企画は良い企画だ。
1時間程度で退席する者はほとんどいないので、興行収入や劇場には影響やトラブルはない上に、各メディアが勝手に取り上げて記事にしてくれるので宣伝効果はかなり高い。

【支持基盤・ターゲット】 「カップル」「10代後半~40歳代の男女」
年配層は動かないと思われるが、比較的対象は広そうだ。
監督・主演の人気と知名度は高く、ユニークな作風でもあり、そこそこヒットするのではないか。大コケは考えいにくい。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「イーグル・アイ」トータル12.2億円(オープニング2.5億円)
☆「P.S.アイラヴユー」トータル11.0億円(オープニング1.5億円)
☆「レッドクリフPartⅠ」トータル50.5億円(祝込3日9.6億円(2日6.7億円))
<2007>
☆「バイオハザードⅢ」トータル28.5億円(オープニング6.0億円)
☆「ボーン・アルティメイタム」トータル16.5億円(オープニング3.3億円)
「イーグル・アイ」は超えたいところ。
「ボーン・アルティメイタム」辺りがライバルか。

【評価・予想】 15.0億円(オープニング4日4.5億円)
アメリカでは1.2億ドルを稼ぎ出しており、日本でもある程度ヒットすることが見込まれる。
日本受けするタイプの作品でもないかもしれないが、監督・主演男優の知名度や宣伝に工夫があったので、問題はないと考えたい。
上述から、10億円台半ば~後半というところだろう。
「ワルキューレ」トータル12.5億円を超えると考えたい。
「ワルキューレ」の2割増程度と考えて、「イングロリアス・バスターズ」の興行収入は15億円と予想したい。
「2012」というライバル作品もあることから、爆発的なヒットは期待できないだろう。
オープニング2日は2.8億円、金曜日込みで3.2億円、祝日込みで4.5億円というところか。


○:「2012」(ソニー)
<346館程度にて順次公開予定(もっと多いはず)>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。

【監督】 ローランド・エメリッヒ
ローランド・エメリッヒ監督作品の興行収入は以下のとおり。
☆96年「インデペンデンス・デイ」配給収入66.5億円
☆98年「GODZILLA」配給収入30億円
☆04年「デイ・アフター・トゥモロー」トータル52.0億円
☆08年「紀元前1万年」トータル10.1億円
「紀元前1万年」はイマイチな結果に終わったが、今回は彼の得意ジャンルである。
彼のチカラが本領発揮されるはずだ。
「デイ・アフター・トゥモロー」にどこまで迫れるかが注目となる。

【キャスティング】 ジョン・キューザック
ジョン・キューザックは「マルコヴィッチの穴」、「“アイデンティティー”」、08年公開「1408号室」(2億円未満か)といった作品に出演している。
彼の知名度はそれほど低くはないが、あまりヒット作には恵まれていない。
しかし、多少の不安はあるものの、誰が出演しているかがポイントとなる作品でもない。

【題材】 「パニック」「地球滅亡」
関連しそうな作品は以下のとおり。
☆96年「ツイスター」配給収入23億円
☆96年「インデペンデンス・デイ」配給収入66.5億円
☆98年「ディープ・インパクト」配給収入47.2億円
☆99年「アルマゲドン」配給収入83.5億円
☆00年「パーフェクト・ストーム」トータル37.0億円
☆04年「デイ・アフター・トゥモロー」トータル52.0億円
☆05年「宇宙戦争」トータル60.0億円
☆07年「アイ・アム・レジェンド」トータル43.1億円
☆08年「ハプニング」トータル12.3億円
☆09年「ノウイング」トータル10億円見込み
この手の「パニックムービー」「地球滅亡」作品は驚くほどヒットしやすい。
監督も同じであり、「デイ・アフター・トゥモロー」レベルのヒットになっても不思議ではない。
そこまで爆発するかは微妙なので、「宇宙戦争」の7割程度、「アイ・アム・レジェンド」と同程度の40億円程度が落ち着きどころか。

【予告編・TVCM】 量・多/デキ・やや良
パニック画像のデキは悪くはない。
“感動”やそれに代わるポイントをもうちょっと盛り込んで欲しいところ。

【支持基盤・ターゲット】 「全般」
多くの年配層が見る映画でもないが、老若男女問わない映画。
ヒットすることは間違いない。
どの程度の爆発力があるのかがポイントとなる。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「イーグル・アイ」トータル12.2億円(オープニング2.5億円)
☆「P.S.アイラヴユー」トータル11.0億円(オープニング1.5億円)
☆「レッドクリフPartⅠ」トータル50.5億円(祝込3日9.6億円(2日6.7億円))
<2007>
☆「バイオハザードⅢ」トータル28.5億円(オープニング6.0億円)
☆「ボーン・アルティメイタム」トータル16.5億円(オープニング3.3億円)
「レッドクリフPartⅠ」をやや下回る程度となりそうだ。

【評価・予想】 40.0億円(オープニング先行及び祝日込み7.5億円)
製作費2億ドルという超大作映画。
アメリカでは爆発的なものではなかったが、全世界で既にヒットしている。
主演男優に多少の不安はあるが、日本においてヒットすることを疑う者はいないだろう。
ただ、「デイ・アフター・トゥモロー」トータル52.0億円を超えるほどの爆発力はないと思われる。
上述の「宇宙戦争」(トータル60.0億円)の7割程度、「アイ・アム・レジェンド」トータル43.1億円と同程度の40億円程度が落ち着きどころだろうか。
「ターミネーター4」がトータル30億円台前半、「トランスフォーマー/リベンジ」がトータル20億円台前半と振るわないところもある昨今の洋画事情だが、この手の作品の強さを信じて、強気に予想したい。
「レッドクリフPartⅠ」(トータル50.5億円)のオープニングが祝込3日9.6億円、「レッドクリフPartⅡ/未来への最終決戦」(トータル55.5億円)のオープニング2日6.7億円(金込み8.6億円)なので、本作は1日辺り2.5億円程度稼ぐのではないか。
金曜日の先行及び祝日を含めた本作のオープニングは7.5億円程度だろうか。


×:「曲がれ!スプーン」(東宝・フジテレビ)
<150館程度にて順次公開予定>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。

【監督】 本広克行
本広克行監督作品の興行収入は以下のとおり。
☆06年「UDON」トータル13.6億円
OP1.9→5.8→8.5→10.5→12.1→12.9
☆08年「少林少女」トータル15.1億円
OP1.9→祝込10.0→11.2→12.9→13.8→14.3
「踊る大捜査線」シリーズを手掛けていることで有名。
彼が手掛けた「サマータイムマシン・ブルース」を見ていないが、大作映画よりも本作や「サマータイムマシン・ブルース」のような少しチカラを抜いた作品が向いているのかもしれない。
ただ、本作のような作品はヒットしないだろう。

【キャスティング】 長澤まさみ、三宅弘城、諏訪雅
長澤まさみ主演作品の興行収入は以下のとおり。
☆04年「世界の中心で、愛をさけぶ」トータル85.0億円
☆05年「タッチ」トータル12.0億円
☆06年「ラフ」トータル5億円見込み
☆06年「涙そうそう」トータル31.0億円
☆07年「そのときは彼によろしく」トータル4.6億円
☆08年「隠し砦の三悪人」トータル9.3億円
☆09年「群青」1億円未満か
長澤まさみは人気も知名度もあり、彼女自身は頑張っていると思うが、「世界の中心で、愛をさけぶ」「涙そうそう」のヒットによって東宝の方が夢を見すぎているような気がする。
現在は“名前”だけで観客を呼べるスターやアイドルというものはいない。
「世界の中心で、愛をさけぶ」「涙そうそう」は長澤だから観客は足を運んだわけではなくて、ストーリーが面白そうだから足を運ぶのである。
長澤まさみ自身のポテンシャルとしては、だいたい5億円程度だろうか。
本作はやや公開規模が小さいので、もうちょっと低いところに落ち着くのではないか。

【題材】 「ヒューマンドラマ」「コメディ」
参考にはなりそうもないが、コメディ作品は以下のとおり。
☆07年「舞妓Haaaan!!!!!」トータル20.8億円
OP2.3→7.4→11.5→14.5→祝込17.1
☆09年「少年メリケンサック」トータル10億円見込み
OP2.0→5.0→7.3→8.6
☆08年「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円
祝込3日2.1(2日1.5)→3.9→5.6→6.7→7.6
☆09年「鴨川ホルモー」トータル3億円見込み
OP0.5→1.3→2.0→2.6→2.8
☆09年「BABY BABY BABY!」トータル3億円見込み
OP0.7→1.8→2.4→2.8
とりあえず3億円のラインは超えたいところだ。

【予告編・TVCM】 量・普/デキ・普
上手く調理すれば面白そうな映画になると思われる。
しかし、長澤にスポットを当てすぎてしまい、ユニークなストーリーが伝わらない。
大人の事情かもしれないが、長澤ではなくてストーリーを押した方がヒットしただろう。
新米ADの成長話などは誰も見たがらない。
ユニークなエスパー集団ならば見たいという者もいるだろう。

【支持基盤・ターゲット】 「若年層」「長澤ファン」「本広ファン」
年配層はほぼ見ないと思われる。
デートムービーにはなると思われるが、それほどの需要はない。
コアな「長澤ファン」「本広ファン」が中心となるが、それほどの人口はないはず。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」トータル9.5億円(オープニング1.6億円)
☆「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円(オープニング祝込3日2.1億円)
<2007>
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
☆「ALWAYS 続・三丁目の夕日」トータル45.6億円(オープニング5.5億円)
☆「恋空」トータル39.0億円(オープニング4.8億円)
「ハンサム★スーツ」を超えないのではないか。
「ICHI」を超えるかどうかも微妙となりそうだ。

【評価・予想】 3.5億円(オープニング3日0.7億円)
3億円以上、5億円以下というところか。
作品の評価はそれほど悪くはなさそうなので、4億円程度と予想したいが、公開規模も大きくないので、3.5億円程度だろうか。
規模が規模だけに、ビッグヒットにはならないだろう。
オープニング2日は5千万円、祝日込みで7千万円程度だろうか。


△:「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」(アスミック)
<106館程度にて順次公開予定>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。
【監督】 佐藤祐市
佐藤祐市監督作品には、06年「シムソンズ」、07年「キサラギ」(トータル4.1億円)、09年「守護天使」などがある。
「キサラギ」のスクリーン数が30程度なので、「キサラギ」以上は稼ぎたいところ。
ただ、「キサラギ」は4~5ヶ月程度のロングラン公演となっている。
☆07年「キサラギ」トータル4.1億円
OP0.2→0.7→1.2→1.7→2.0→2.3

【キャスティング】 小池徹平、マイコ、品川祐、田辺誠一
小池徹平主演映画は以下の通り。
☆06年「ラブ★コン」トータル6億円見込み
OP0.7→2.0→3.0→不明→4.8→5.4→5.7
☆08年「KIDS」トータル3億円前半見込み
OP0.7→1.8→2.6→2.9
☆08年「ホームレス中学生」トータル7億円見込み
OP1.1→祝込3.7→4.8→5.6→祝込6.2
知名度の割には、実績はイマイチだ。
本作は小池の人気に依存したタイプの作品ではなくて、ネタ勝負なので問題ないだろう。
「KIDS」は超えるだろうが、「ホームレス中学生」はさすがに下回りそうだ。
マイコは「山のあなた徳市の恋」(トータル3億円見込み)に出演している。
極端に高い集客力はないはず。

【題材】 「コメディ」「実話の映画化」「ネットネタ」
05年「電車男」(トータル37.0億円)のように、この手の作品はヒットしやすいが、「電車男」が例外である可能性はある。
ネットネタ映画ではないが、「自虐の詩」(トータル2.4億円)といった失敗例がある。
しかし、恐らく本作は大丈夫だろう。
☆07年「自虐の詩」トータル2.4億円
OP0.5→1.3→1.7→2.1→2.3
これの倍程度を見込みたいところ。

公開規模が小さくても以下のようなヒット作はある。
☆08年「アフタースクール」トータル5.5億円(公開時:72館)
OP0.7→2.0→3.0→3.6→4.1
☆07年「めがね」トータル5.0億円(公開時:72館)
祝込3日0.8→1.7→2.6→3.3
☆07年「僕は妹に恋をする」トータル5.0億円(公開時:76館)
OP0.8→2.1→3.0→祝込3.7
☆08年「西の魔女が死んだ」トータル4.5億円(公開時:159館)
OP0.5→1.6→2.4→3.1→3.6
これらと同様に5億円程度は稼げそうだ。

【予告編・TVCM】 不明
マジで一回もCM・予告編を見たことがないかもしれない。

【支持基盤・ターゲット】 「若年層」
若者には需要がありそうだ。
公開規模は小さいが、それなりにヒットが見込まれる。
こういう作品は公開規模をあまり大きくしない方がかえって良いのかもしれない。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」トータル9.5億円(オープニング1.6億円)
☆「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円(オープニング祝込3日2.1億円)
<2007>
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
☆「ALWAYS 続・三丁目の夕日」トータル45.6億円(オープニング5.5億円)
☆「恋空」トータル39.0億円(オープニング4.8億円)
規模が小さいので「ホームレス中学生」を超えるのは難しいか。
一桁半ばの作品と同程度だろうか。

【評価・予想】 5.0億円(オープニング祝込み1.1億円)
この手の作品はヒットすると思われるが、宣伝不足や公開規模の問題から一桁半ばが落ち着きどころではないか。
「キサラギ」を超える5億円と予想したい。
「ホームレス中学生」(トータル7億円)は下回るだろう。
オープニングは祝日込みで1.1億円程度だろうか。

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国内映画興行収入ランキング(11月3週目その2)

2位:「Disney'sクリスマス・キャロル」(ディズニー)<1週目>
【公開前個人予想】 11.0億円
【現時点での興行収入予想】 20億円
【公開規模】 515スクリーン
2.8億円半ば(285,649,650円)のオープニングを飾った。
先週『オープニングは「ボルト」のオープニング2.5億円の7割程度と考えて、1.8億円と予想したい』と書いたが、大きく予想を超えてきた。
単価の高い3D映画とはいえ、それほどヒットする感じがなかったので、やや驚きだ。
ディズニーはやはり侮れない。
ゼメキス監督の実績、ジム・キャリーという存在も大きかったか。

ロバート・ゼメキス監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ」といった作品が有名。
最近手掛けた作品の興行収入は以下のとおり。
☆04年「ポーラー・エクスプレス」トータル10.5億円
☆07年「ベオウルフ/呪われし勇者」トータル8.3億円
OP2.0→4.6→6.2→7.1→不明→8.0
☆09年「Disney'sクリスマス・キャロル」
OP2.9億円→
「ベオウルフ」程度で2億円を超えているので、2億未満のオープニング予想は確かに甘すぎたようだ。
「ベオウルフ」との対比で考えると、「Disney'sクリスマス・キャロル」の興行収入は12.0億円となる。
この辺りがミニマムラインとなりそうだ。

その他の3D作品の興行収入は以下のとおり(除くアニメ)。
☆08年「センター・オブ・ジ・アース」トータル8.5億円
OP1.2→3.0→4.6→5.6→6.3
☆09年「Disney'sクリスマス・キャロル」
OP2.9億円→
これとの対比で考えると、「Disney'sクリスマス・キャロル」の興行収入は20.5億円となる。
クリスマス付近まで粘れば、この程度まで稼げる可能性はありそうだ。

ディズニー作品の主な興行収入は以下のとおり。
☆04年「ホーンテッドマンション」トータル34.0億円
☆08年「魔法にかけられて」トータル29.1億円
先5.4(OP3.3)→12.2→18.0→23.2→25.6→27.1
☆05年「チキン・リトル」トータル26.8億円
☆09年「ボルト」トータル10億円台半ば見込み
OP2.5→7.0→11.7→14.2→
☆07年「ルイスと未来泥棒」トータル9.4億円
OP1.1→不明→6.9→8.0→8.8
主要作品との対比で考えると、「Disney'sクリスマス・キャロル」の興行収入は24.8~25.6億円となる。
この辺りがマックスラインとなりそうだ。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「イーグル・アイ」トータル12.2億円(オープニング2.5億円)
☆「P.S.アイラヴユー」トータル11.0億円(オープニング1.5億円)
☆「レッドクリフPartⅠ」トータル50.5億円(祝込3日9.6億円(2日6.7億円))
<2007>
☆「バイオハザードⅢ」トータル28.5億円(オープニング6.0億円)
☆「ボーン・アルティメイタム」トータル16.5億円(オープニング3.3億円)
これらとの対比で考えると、「Disney'sクリスマス・キャロル」の興行収入は13.8~21.9億円となる。
初動タイプとは思えないので、20億円前後が落ち着きどころだろうか。

「Disney'sクリスマス・キャロル」2.9億円と同程度のオープニング作品は以下のとおり。
<2009>
☆「ベンジャミン・バトン」3.2億円(トータル24億円見込み)
<2008>
☆「ハプニング」金曜日3日2.8億円(トータル12.3億円)
☆「クローバーフィールド」2.6億円(トータル12.0億円)
<2007>
☆「マリー・アントワネット」2.8億円(トータル21.0億円)
☆「バベル」2.7億円(トータル20.0億円)
☆「ディパーテッド」2.9億円(トータル15.6億円)
「ハプニング」「クローバーフィールド」以外との対比で考えると、「Disney'sクリスマス・キャロル」の興行収入は15.6~21.8億円となる。
ファミリー向け作品であり、初動タイプとは思えないので、少々粘るはずだ。
3Dという単価や、(公開週が進めば進むほどクリスマスに近づき盛り上がるという)時期的なメリットもあり、20億円まで伸びてきそうだ。
当面、「Disney'sクリスマス・キャロル」の興行収入は20億円という予想にしておきたい。
「ポーラー・エクスプレス」トータル10.5億円からここまで飛躍的に伸びるかどうかという不安はあるが、ディズニー系という強みを信頼してみたい。


5位:「僕の初恋をキミに捧ぐ」(東宝・日本テレビ)(4週目)
【公開前個人予想】 19.5億円
【配給会社期待値】 30.0億円程度か
【現時点での興行収入予想】 20億円台前半(公開時20億円前後)
【公開規模】 公開時:302スクリーン
トータルでは16.0億円となっている。
1週間の伸びは3.0億円半ば程度だろうか。
ただの恋愛系作品とは異なり、難病系や切ない系が入っているので、予想以上に伸びているという印象だ。
やはり、この手の作品は手堅く稼ぐことはできる。

本作の新城毅彦監督は、知名度は高くはないが、ヒット作を輩出している。
☆06年「ただ、君を愛してる」トータル8.0億円
OP1.2→2.4→5.1→6.3
☆07年「Life 天国で君に逢えたら」トータル17.0億円
OP1.9→06.7→09.9→祝12.8→祝14.7→15.5→祝16.2→16.4
☆09年「僕の初恋をキミに捧ぐ」
OP2.8→7.8→13.0→16.0億円→
これらとの対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は20.3~21.3億円となる。
当面は20億円突破が目標となりそうだ。

ラブストーリー関連作品は以下のとおり。
☆07年「恋空」トータル39.0億円
OP4.8→13.1→19.7→26.0→29.7→32.3→34.1
☆08年「赤い糸」トータル11億円
1.0→不明→06.6→祝込8.8→9.7→10.5→10.7
☆08年「砂時計」トータル10.0億円
OP1.2→祝込6.0→7.2→8.3→9.1
☆06年「ただ、君を愛してる」トータル8.0億円
OP1.2→2.4→5.1→6.3
☆07年「シュガー&スパイス/風味絶佳」トータル7.5億円
OP1.0→3.4→4.9→5.8
☆07年「そのときは彼によろしく」トータル4.6億円
OP0.9→2.3→3.3→3.8
☆09年「僕の初恋をキミに捧ぐ」
OP2.8→7.8→13.0→16.0億円→
これらとの対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は18.1~24.0億円となる。
「恋空」ほどのロングセールスにはならないとは思うが、それほど極端な初動タイプとも思えないので、当面は20億円突破が目標となりそうだ。

難病系関連作品は以下のとおり。
☆07年「恋空」トータル39.0億円
OP4.8→13.1→19.7→26.0→29.7→32.3→34.1
☆09年「余命1ヶ月の花嫁」トータル31.5億円見込み
OP4.1→11.6→17.1→21.7→25.1→27.5→29.1→30.0
☆06年「明日の記憶」トータル22.0億円
OP2.1→06.9→11.0→14.6→17.3→18.9
☆07年「Life 天国で君に逢えたら」トータル17.0億円
OP1.9→06.7→09.9→祝12.8→祝14.7→15.5→祝16.2→16.4
☆06年「タイヨウのうた」トータル10.5億円
OP1.3→03.5→05.5→07.2→08.3
☆07年「象の背中」トータル5.7億円
OP0.9→02.9→04.1→04.9→05.4
☆09年「僕の初恋をキミに捧ぐ」
OP2.8→07.8→13.0→16.0億円→
これらとの対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は18.6~24.1億円となる。
やはり、20億円突破が目標となるか。

「僕の初恋をキミに捧ぐ」16.0億円と同程度の4週目興行収入作品は以下のとおり。
<2009>
☆「カイジ人生逆転ゲーム」17.2億円
☆「ドロップ」14.5億円(トータル19億円見込み)
☆「感染列島」14.3億円(トータル19億円見込み)
<2008>
☆「私は貝になりたい」15.9億円(トータル24.5億円)
☆「パコと魔法の絵本」16.8億円(トータル23.6億円)
<2007>
☆「舞妓Haaaan!!!!!」14.5億円(トータル20.8億円)
これらとの対比で考えると、「僕の初恋をキミに捧ぐ」の興行収入は21.0~24.7億円となる。
これらを踏まえると、とりあえず20億円突破が目標となりそうだ。
初動とは思えないが、そろそろ勢いはなくなりつつあるのではないか。
オープニング時の予想通り、現時点では20億円前後のままにしておきたいところだが、20億円台前半辺りまでは伸びそうだ。


6位:「沈まぬ太陽」(東宝・角川映画)(4週目)
【公開前個人予想】 13.0億円
【現時点での興行収入予想】 25億円
【公開規模】 公開時:403スクリーン
トータルでは18.3億円となっている。
1週間の伸びは3.8億円程度だろうか。
3時間22分という上映時間にも関わらず、20億円が間近に迫ってきた。
ロングセールス系になるのは間違いなく、しばらく粘るだろう。

渡辺謙が出演した作品の興行収入は以下のとおり。
☆03年「ラストサムライ」トータル137.0億円
☆05年「北の零年」トータル27.0億円
OP2.5→7.8→12.0→15.1→18.2→20.3→22.2
☆05年「バットマン ビギンズ」トータル14.1億円
OP2.9→不明→9.8→11.6→13.0→13.5
☆05年「SAYURI」トータル15.5億円
OP1.9→5.3→08.1
☆06年「明日の記憶」トータル22.0億円
OP2.1→06.9→11.0→14.6→17.3→18.9
☆06年「硫黄島からの手紙」トータル51.0億円
OP5.0→13.9→20.8→26.1→祝込36.7→39.8→43.2
☆09年「沈まぬ太陽」
OP2.5→09.1→14.5→18.3億円→
「バットマン ビギンズ」以外の作品との対比で考えると、「沈まぬ太陽」の興行収入は27.6~35.8億円となる。
「明日の記憶」トータル22.0億円突破がみえており、「北の零年」トータル27.0億円が当面のライバルとなりそうだ。
公開前に『普通の上映時間ならば、「北の零年」トータル27.0億円、「明日の記憶」トータル22.0億円程度は余裕で稼ぐことはできただろう』と書いていたの、あまり上映時間を考慮しなくてもよかったのかもしれない。

“社会派映画”又は“渋い”映画の高い興行収入作品は以下の通り。
☆09年「劔岳 点の記」トータル24~25億円見込み
先2.9→9.0→14.0→17.6→祝込20.3→21.6→23.1
☆08年「私は貝になりたい」トータル24.5億円見込み
祝込3日4.1(2日2.6)→8.8→13.0→15.9→17.8→不明→21.0
☆08年「母べえ」トータル21.2億円
OP1.6→6.4→祝込10.9→13.4→15.7→17.3→18.2
☆07年「眉山/びざん」トータル12.1億円
OP1.3→4.6→7.1→9.0→10.2→10.9→11.3
☆08年「クライマーズ・ハイ」トータル11.9億円
OP1.7→4.9→7.4→9.3→10.5
☆09年「沈まぬ太陽」
OP2.5→9.1→14.5→18.3億円→
これらとの対比で考えると、「沈まぬ太陽」の興行収入は23.4~29.0億円となる。
評価が特別高いとは思えないので、爆発的なヒットにはならないだろう。
現時点では、20億円台半ばというところだろうか。

「沈まぬ太陽」18.3億円と同程度の4週目興行収入作品は以下のとおり。
<2009>
☆「劔岳 点の記」17.6億円(トータル24~25億円見込み)
☆「カイジ人生逆転ゲーム」17.2億円
<2008>
☆「おくりびと」17.1億円(前年分30.5億円)
☆「デトロイト・メタル・シティ」祝込18.2億円(トータル23.4億円)
<2007>
☆「クローズZERO」18.5億円(トータル25.0億円)
☆「ゲゲゲの鬼太郎」19.7億円(トータル23.4億円)
「おくりびと」「ゲゲゲの鬼太郎」以外との対比で考えると、「沈まぬ太陽」の興行収入は23.5~26.0億円となる。
「おくりびと」を見ると30億円も狙えないこともないが、上映時間を考えるとやはり厳しいところはあると思われる。
オープニング時の予想と変わらず、現時点では25億円程度が落ち着きどころとなるだろうか。

テーマ:興行収入ランキング - ジャンル:映画

国内映画興行収入ランキング(11月3週目その1)

3位:「なくもんか」(東宝・日本テレビ)<1週目>
【公開前個人予想】 13.0億円
【現時点での興行収入予想】 13~14億円
【公開規模】 303スクリーン
2億円(205,667,400円)のオープニングを飾った。
先週『「舞妓Haaaan!!!!!」のオープニングが2.3億円、「ハッピーフライト」のオープニングが2.2億円、「少年メリケンサック」のオープニングが2.0億円となっているので、本作は2.0億円程度だろうか』と書いたので、予想通りとなった。
他の作品の予想が大きく外れているので、これが当たっただけでは喜べない。

公開日はちょうどTOHOシネマズデイだったので、多少は影響があったのかもしれないが、そういった影響はとりあえず考慮しない。
水田伸生監督作品の興行収入は以下の通り。
☆06年「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」トータル7億円程度か
☆07年「舞妓Haaaan!!!」トータル20.8億円
OP2.3→7.4→11.5→14.5→祝17.1→18.5→19.3→19.9
☆08年「252 生存者あり」トータル17億円見込み<年末公開>
OP2.0→5.7→8.2→不明→13.2→祝15.2→16.0
☆09年「なくもんか」
OP2.0億円→
ジャンルがバラバラにも関わらず、ある程度の実績を残している。
本作はクドカン・サダヲとの再タッグなので、当然「舞妓Haaaan!!!」トータル20.8億円が参考になりそうだ。
これらとの対比で考えると、「なくもんか」の興行収入は17.0~18.1億円となる。
20億円突破は難しいが、10億円台後半を期待できるオープニングだ。
ただ、「舞妓Haaaan!!!」は相当に粘り込み、「252 生存者あり」は年末公開であり、本作がそこまで粘り込むとも思えない。

宮藤官九郎が脚本を努めた作品の興行収入は以下の通り。
☆02年「ピンポン」トータル14.0億円
☆03年「木更津キャッツアイ/日本シリーズ」トータル15.0億円
☆06年「木更津キャッツアイ/ワールドシリーズ」トータル18.0億円
03.0→08.2→11.0→13.0→15.0→16.1
☆07年「舞妓Haaaan!!!!!」トータル20.8億円
OP2.3→07.4→11.5→14.5→祝含17.1→18.5
☆09年「少年メリケンサック」トータル10億円見込み
OP2.0→05.0→07.3→08.6
☆09年「カムイ外伝」トータル11億円見込み
水4.3(2日1.6)→5.9→8.1→祝込9.6→10.2
☆09年「なくもんか」
OP2.0億円→
「少年メリケンサック」「カムイ外伝」との対比で考えると、「なくもんか」の興行収入は10.0~13.8億円となる。
伸びがなければ、この程度となってしまう。
初動でもなく、粘り込むわけでもなく、本作はこれらの中間的なところに落ち着くのではないか。
13億円以上、17億円以下というところか。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」トータル9.5億円(オープニング1.6億円)
☆「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円(オープニング祝込3日2.1億円)
<2007>
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
☆「ALWAYS 続・三丁目の夕日」トータル45.6億円(オープニング5.5億円)
☆「恋空」トータル39.0億円(オープニング4.8億円)
初動でも粘り込むタイプでもない作品との対比で考えると、「なくもんか」の興行収入は11.5~12.7億円となる。
公開前に指名したとおり、08年「ハッピーフライト」(トータル13.3億円)がライバルになりそうだ。

「なくもんか」2.0億円と同程度のオープニング作品は以下のとおり。
<2009>
☆「BALLAD 名もなき恋のうた」2.3億円(トータル18億円見込み)
☆「GOEMON」2.0億円(トータル14億円見込み)※GW公開
☆「少年メリケンサック」2.0億円(トータル10億円見込み)
<2008>
☆「252 生存者あり」2.0億円(トータル17.0億円見込み)※年末公開
☆「少林少女」1.9億円(トータル15.1億円)※GW公開
☆「ハッピーフライト」2.2億円(トータル13.3億円)
☆「銀色のシーズン」祝込3日2.8(2日2.0)億円(トータル10.4億円)
<2007>
☆「東京タワー/オカンとボクと、時々、オトン」1.9億円(トータル18.8億円)
☆「Life 天国で君に逢えたら」1.9億円(トータル17.0億円)
☆「蒼き狼 地果て海尽きるまで」2.0億円(トータル13.9億円)
初動でも粘り込むタイプでもない作品との対比で考えると、「なくもんか」の興行収入は12.1~15.9億円となる。
これらを踏まえると、ミニマム10億円、マックス18億円となりそうだ。
初動でも粘り込むタイプでもないと思われるので、当面は「なくもんか」の興行収入は13~14億円程度と予想したい。


4位:「ゼロの焦点」(東宝・テレビ朝日)<1週目>
【公開前個人予想】 22.0億円
【現時点での興行収入予想】 11~12億円
【公開規模】 322スクリーン
1.6億円弱(157,323,950円)のオープニングを飾った。
先週『「アマルフィ 女神の報酬」のオープニングが祝込3日5.7億円(2日3.8億円)なので、本作のオープニングは2.3億円程度だろうか』と書いたが、期待を大いに裏切られた。
松本清張好きの年配層は動いたようだが、豪華三女優の共演による集客が期待された若年層の動きが悪かったようだ。
若年層は「なくもんか」に流れたのだろうか。
作品の雰囲気が良かったのでヒットすると評価したが、過大な期待だったようだ。
レディースデイなどの動員は期待できるものの、作品の評価も微妙であり、ロングセールスはそれほど期待できないかもしれない。

本作を手掛けた犬童一心監督は05年「タッチ」(トータル12.0億円)、07年「眉山」(トータル12.1億円)といった10億円オーバー作品や、「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」「黄色い涙」「グーグーだって猫である」といった個性的な作品を手掛けている。
☆05年「タッチ」トータル12.0億円
不明→4.7→7.9→9.4→10.3
☆07年「眉山」トータル12.1億円
OP1.3→4.6→7.1→9.0→10.2
☆09年「ゼロの焦点」
OP1.6億円→
「眉山」との対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は14.9億円となる。
この辺りがマックスラインだろうか。
頑張っても、これらと同様に12億円程度で終わりそうだ。

広末涼子が出演した作品の主な興行収入は以下のとおり。
☆07年「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式 」トータル9.3億円
祝込3日2.2(2日1.4)→4.3→6.3→7.8
☆08年「おくりびと」トータル62億円半ば見込み
☆09年「GOEMON」トータル14億円見込み(※GW公開)
水曜7.1(2日2.0)→9.0→11.3→12.6億円→
☆09年「ゼロの焦点」
OP1.6億円→
これらとの対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は10.6~11.2億円となる。
当面は二桁突破が目標となりそうだ。

中谷美紀主演作品の興行収入は以下のとおり。
☆06年「嫌われ松子の一生」トータル13.1億円
OP1.6→5.0→7.4→9.3→10.5
☆09年「ゼロの焦点」
OP1.6億円→
「嫌われ松子の一生」とほぼ同じオープニングなので、これがライバルになる可能性はあるが、本作の評価が微妙であり、強気にはなれようもない。

参考になりそうなサスペンス作品は以下のとおり。
☆08年「容疑者Xの献身」トータル49.2億円
OP5.4→祝込18.1→24.4→30.5→祝込37.4→40.7→43.1
☆09年「アマルフィ 女神の報酬」トータル36億円見込み
祝込3日5.7(2日3.8)→11.9→18.5→23.1→28.2→31.1
☆08年「L change the WorLd」トータル31.0億円
OP5.7→14.6→19.9→24.3→26.8→28.5→29.7
☆07年「アンフェア the movie」トータル27.2億円
03.7→11.2→17.3→21.1→23.2→24.7→不明→26.3→26.5
☆08年「K-20 怪人二十面相・伝」トータル20億円見込み(※年末公開)
OP1.7→不明→11.2→祝込14.9→16.5→17.8
☆08年「クロサギ」トータル17.2億円
OP2.9→07.3→10.7→13.3→15.2→16.0→16.4
☆08年「チーム・バチスタの栄光」トータル15.6億円
祝込3.9(2日2.6)→7.5→10.4→12.8→13.9→14.5→14.9
☆06年「犬神家の一族」トータル9.5億円(※年末公開)
OP1.3→3.6→5.1→祝込7.7→8.5
☆09年「ゼロの焦点」
OP1.6億円→
「犬神家の一族」もコケたように名作サスペンスリメイクは当たらないのかもしれない。
「犬神家の一族」はネタが分かっているのに対して、本作はネタが知られていないので大丈夫だと踏んだのだが。
「K-20 怪人二十面相・伝」「アマルフィ 女神の報酬」「容疑者Xの献身」以外との対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は8.7~11.8億円となる。
「アマルフィ 女神の報酬」「容疑者Xの献身」の対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は14.6~15.2億円となる。
伸びはそれほどないと思われるので、11~12億円程度が落ち着きどころか。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」トータル9.5億円(オープニング1.6億円)
☆「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円(オープニング祝込3日2.1億円)
<2007>
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
☆「ALWAYS 続・三丁目の夕日」トータル45.6億円(オープニング5.5億円)
☆「恋空」トータル39.0億円(オープニング4.8億円)
主要作品との対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は9.2~13.3億円となる。
過大な期待はできないが、レディースデイや平日の動員が期待できるので二桁は突破するだろう。

「ゼロの焦点」1.6億円と同程度のオープニング作品は以下のとおり。
<2009>
☆「ジェネラル・ルージュの凱旋」1.5億円(トータル9億円見込み)
☆「ハゲタカ」1.5億円(トータル8億円見込み)
<2008>
☆「クライマーズ・ハイ」1.7億円(トータル11.9億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」1.6億円(トータル9.5億円)
☆「僕の彼女はサイボーグ」1.8億円(トータル7.0億円)
<2007>
☆「愛の流刑地」1.6億円(トータル13.9億円)
☆「椿三十郎」1.6億円(トータル11.5億円)
主要作品との対比で考えると、「ゼロの焦点」の興行収入は8.5~13.9億円となる。
松本清張に対する年配層の人気及びレディースデイのため、なんとか平日の動員も期待できるはずだ。
二桁はなんとか突破して、11~12億円程度までは伸ばすのではないかと予想したい。


8位:「笑う警官」(東映・角川)<1週目>
【公開前個人予想】 6.5億円
【現時点での興行収入予想】 3億円
【公開規模】 233スクリーン
5千万円半ば(55,143,400円)のオープニングを飾った。
先週『社会派映画ということで、ある程度の年配層がきちんと支えてくれるだろう。オープニングは1.0億円というところか』と書いたが、予想の半分程度となってしまった。
期待していた年配層の動きが鈍いようだ。
角川春樹監督は「動員が150万人を超えなかったら映画を辞める」と言っているらしいが、動員45,832人ということなので、まだ1割も動員していない。

角川春樹が製作総指揮・監督・脚本を兼ねる。
監督しては「時をかける少女」以来12年ぶりとなる。
製作総指揮としては以下のような作品がある。
☆07年「蒼き狼 地果て海尽きるまで」トータル13.9億円
OP2.0→5.8→8.2→10.0→11.1→11.8
☆07年「椿三十郎」トータル11.5億円
OP1.6→4.1→5.9→祝込7.3
☆09年「笑う警官」
OP0.6億円→
製作としては「男たちの大和」(トータル50.9億円)を手掛けている。
これらとの対比で考えると、「笑う警官」の興行収入は4.2~4.3億円となる。
これがマックスラインだろう。
粘ったとしても3億円台となりそうだ。

硬めの内容の映画の興行収入は以下の通り。
☆08年「クライマーズ・ハイ」トータル11.9億円
OP1.7→4.9→7.4→9.3→10.5
☆07年「それでもボクはやってない」トータル11.0億円
OP1.2→3.6→5.8→祝込7.8→8.6→9.4→10.0
☆09年「ハゲタカ」トータル8億円見込み
OP1.5→4.1→5.6→6.6→7.3→7.7
☆09年「さまよう刃」
祝込3日1.5(2日1.0)億円→
☆08年「明日への遺言」トータル6.0億円
OP0.8→2.4→不明→4.4→4.9
☆09年「誰も守ってくれない」トータル6億円見込み
OP1.1→3.4→4.6→5.4
☆09年「笑う警官」
OP0.6億円→
「それでもボクはやってない」以外との対比で考えると、「笑う警官」の興行収入は3.2~4.5億円となる。
やはり、3億円台が落ち着きどころか。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」トータル9.5億円(オープニング1.6億円)
☆「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円(オープニング祝込3日2.1億円)
<2007>
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
☆「ALWAYS 続・三丁目の夕日」トータル45.6億円(オープニング5.5億円)
☆「恋空」トータル39.0億円(オープニング4.8億円)
これらとの対比で考えると、「笑う警官」の興行収入は2.7~5.5億円となる。
さすがに3億円突破はクリアして欲しい。

「笑う警官」0.6億円と同程度のオープニング作品は以下のとおり。
<2009>
☆「ヴィヨンの妻」祝込3日0.8(2日0.5)億円
<2008>
☆「築地魚河岸三代目」0.5億円(トータル3.4億円)
☆「山のあなた徳市の恋」0.5億円(トータル3億円見込み)
☆「次郎長三国志」0.5億円(トータル2~3億円)
<2007>
☆「やじきた道中てれすこ」0.4億円(トータル3.0億円)
☆「Dear Friends」0.4億円(トータル3.0億円)
☆「大帝の剣」0.6億円(トータル3.0億円)
☆「天国は待ってくれる」祝込3日0.8億円(トータル2.5億円)
粘り込んでいない作品との対比で考えると、「笑う警官」の興行収入は2.5~4.5億円となる。
平日の伸びも期待できないわけではないが、「笑う警官」の興行収入は3億円と予想したい。
角川春樹のビッグマウスに騙されたのは自分だけだったようであり、観客は賢明だ。
公開時期も悪かったのではないか。
もう少しメンバーが手薄で、強敵が不在な週を狙い撃ちできればよかった。

テーマ:興行収入ランキング - ジャンル:映画

『ゼロの焦点』レビュー

◆評  価   2.0点
◆おススメ度  C(これを見るくらいならばオリジナルを見たほうがよい)

原作やオリジナルを知らずに、本作を単独で評価すれば、5点か6点かという評価になるだろうか。
松本清張原作作品なので、ストーリー自体の面白さは保証されている。
しかし、オリジナルを見てしまうと、本作は“酷い”としか形容のしようがない。タイトルにちなんで、ゼロ点を付けようかとも思うほどだ。
途中退席をしようかと考えるほど、“憤り”を覚えたので、正確にジャッジできているとは思えないが、カラクリを全て知ってみると、ネタの出し方、編集や構成、脚色全てにおいてバランスが悪く、ことごとく裏目に出ていると感じられる。
観客に“驚き”を与える気持ちが感じられず、ストーリーを単に流しているだけ。
自分の頭に血がのぼっていたので、女優陣のせっかくの熱演も『茶番だ』としか感じられなかった。
現代において、当時の北陸を再現することは難しいが、冬の北陸を上手く表現して活かしているとも思えない。
こういうことになるのは分かっていたので、オリジナルを見るのは本作鑑賞後にする予定だったが、偶然オリジナルを見る機会が先に来てしまったのが問題だった。

松本清張の原作を読んでいないので、自分の批判が適切なものかは分からない。
ひょっとするとオリジナルが原作とかけ離れており、本作が原作に沿っているのかもしれないが、オリジナルの良さをことごとく消し去ってくれている。
オリジナルはただの殺人事件を描いたわけではないのに対して、本作はただの殺人事件を描いたに過ぎない。
オリジナルは“時代”や“過去”に翻弄された同情すべき悲しい事件なのに対して、本作は同情の余地が一切ない、自分勝手な人たちが巻き起こした事件となっている。
監督・脚本を兼ねている犬童監督はオリジナル作品をきちんと見たのだろうか。
もしオリジナルを見ているとすれば、彼の才能を高くは評価できない。
しかし、逆に穴が空くほどにオリジナルを見たのかもしれないとも感じられた。
オリジナルとは180度と言っていいほど、完全に真逆の作品に仕上がっているからだ。
単にコピーして劣化版を作成するのではなくて、自分の“オリジナル”作品を仕上げるという壮大な狙いを込めたのだろうか。
その壮大な狙いが失敗しただけなのかもしれない。
リメイク自体は否定するつもりはなく、自分としては歓迎をしているが、比べられる対象があるだけに、製作するサイドとしても、鑑賞するサイドとしてもリメイクというものは本当に難しいものだと感じさせた。

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「ゼロの焦点」DVDレビュー

◆評  価   8.0点
◆おススメ度  A(サスペンスだけに留まらない傑作)

1961年製作のオリジナル版。
“北陸”という場所が非常にマッチした映画に仕上がっている。
冬の北陸へは数度しか行った事はないので、個人イメージというところもあるが、鉛色の空が似合うちょっと寂しい感じの街だった気がする。

本作において、新婚旅行のときだろうか電車に乗っている際に、金沢への憧れを表す妻と金沢に対する嫌気を表す夫のやり取りが印象的に残っている。
夫にとっては、金沢という場所は想像以上に孤独で寂しい場所だったのではないか(鵜原だけではなくて、社長夫人や久子も含めて)。
ハイヒールを履いて雪の上を歩く妻の姿を見れば、その憧れは単なる憧れであり、現実が分かっていなかったこともよく分かる。
そのため、“北陸”という過酷な地において、それほど好きではない久子とその孤独のスキマを埋めざるを得なかったのかなと感じられた。
それがこの“悲劇”の始まりだろうか。
本社復帰を何度か断ったというセリフはあったが、いったん泥沼にはまると抜け出したくてもなかなか抜け出せないというのはよくあることだ。

パンパンという言葉を初めて聞いたが、当時としては相当な差別対象だったと想像される。
どんなに偽っても、どんなに誤魔化してもそういった“過去”というものは消えず、“過去”は付きまとい、“過去”という亡霊に怯え続けるざるを得ないのだと思い知らされる。
また、人を愛するということは、その人の全てを知りたいと願うことなのかもしれない。
妻はたった7日間の結婚生活だったけれども夫を愛していた。
社長は妻のことを愛していた。
人から愛される度に“過去”というものが浮かび上がってきてしまうもののようだ。
人を愛さなければ、人から愛されなければ“過去”というものは問題ならないのかもしれない。
“過去”というものが非常に厄介なものだということも思い知らされる。

“謎”自体はそれほど複雑で面白みのあるものではないが、それがまた何かを感じさせるものとなっている。
一瞬の感情や偶然によって、事件が複雑に絡まってしまっているだけであり、真実はそれほどドロドロしいものでもなければ、計画的な残酷性があるわけではない。
それが悲しみを引き立てる効果となっていると感じられた。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

国内映画興行収入ランキング(11月3週目新作予想その2)

次週ランキング入りが期待できるのは、以下の作品。

▲:「なくもんか」(東宝・日本テレビ)
<303館程度にて順次公開予定>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。

【監督】 水田伸生
水田伸生監督作品の興行収入は以下の通り。
☆06年「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」トータル7億円程度か
☆07年「舞妓Haaaan!!!」トータル20.8億円
OP2.3→7.4→11.5→14.5→祝17.1→18.5→19.3→19.9
☆08年「252 生存者あり」トータル17億円見込み
OP2.0→5.7→8.2→不明→13.2→祝15.2→16.0
ジャンルがバラバラにも関わらず、ある程度の実績を残している。
本作はクドカン・サダヲとの再タッグなので、当然「舞妓Haaaan!!!」トータル20.8億円が参考になりそうだ。
「舞妓Haaaan!!!」ほどのインパクトはないので、これを超えるのは難しそうだ。
どの程度の減少率に留めるかがポイントとなる。

【キャスティング】 阿部サダヲ、瑛太、竹内結子、いしだあゆみ
阿部サダヲは様々な作品に出演しているが、主演としては「舞妓Haaaan!!!」程度か。

瑛太は08年「銀色のシーズン」(トータル10.4億円)、09年「余命1か月の花嫁」(トータル31.5億円見込み)という実績がある。
本作はコメディなので、単純には参考にはならないが、彼の集客力は期待できる。

竹内結子は07年「クローズド・ノート」(トータル9.5億円)、07年「ミッドナイト・イーグル」(トータル7.8億円)、08年「チーム・バチスタの栄光」(トータル15.6億円)、09年「ジェネラル・ルージュの凱旋」(トータル9億円見込み)という実績がある。
極めて高い人気があるという評価はできないが、キャリアは豊富だ。
「舞妓Haaaan!!!」の柴咲コウと比べるのは可哀相だが、足を引っ張る存在ではなさそう。
このキャスティングに加えて、クドカン作品でもあり、10億円ラインは突破できそうだ。
10億円以上、20億円以下ということになりそうだ。

【題材】 「コメディ」「クドカン脚本作品」「家族モノ」
宮藤官九郎が脚本を努めた作品の興行収入は以下の通り。
☆02年「ピンポン」トータル14.0億円
☆03年「木更津キャッツアイ/日本シリーズ」トータル15.0億円
☆06年「木更津キャッツアイ/ワールドシリーズ」トータル18.0億円
03.0→08.2→11.0→13.0→15.0→16.1
☆07年「舞妓Haaaan!!!!!」トータル20.8億円
OP2.3→07.4→11.5→14.5→祝含17.1→18.5
☆09年「少年メリケンサック」トータル10億円見込み
OP2.0→05.0→07.3→08.6
☆09年「カムイ外伝」トータル11億円見込み
水4.3→5.9→8.1→祝込9.6→10.2
「少年メリケンサック」「カムイ外伝」は超えたいところ。
「舞妓Haaaan!!!!!」の6~7割程度の12.5~14.6億円辺りに落ち着くのではないか。

【予告編・TVCM】 量・少/デキ・良
クドカンワールドというような展開が繰り広げられており、予告編のデキは良い感じだった。
ただ、テレビ(特に日本テレビ)をあまり見ていないので、本作のCMをほとんど見ていないような気がする。
「ゼロの焦点」のCMはしょっちゅう見ているので不思議だが、宣伝はきちんと打っていることだろう。

【支持基盤・ターゲット】 「若年層」「女性」
クドカン作品であり、大コケは考えにくい。
年配層は見向きもしない(いしだあゆみ効果があるかも)と思われるが、デートムービーには向きそうだ。
OLが仕事帰りに見るにも適していそうであり、ハマれば意外なヒットとなる可能性はある。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」トータル9.5億円(オープニング1.6億円)
☆「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円(オープニング祝込3日2.1億円)
<2007>
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
☆「ALWAYS 続・三丁目の夕日」トータル45.6億円(オープニング5.5億円)
☆「恋空」トータル39.0億円(オープニング4.8億円)
本作は爆発的なヒットは期待できないが、10億円ラインには達するだろう。

【評価・予想】 13.0億円(オープニング2.0億円)
「舞妓Haaaan!!!!!」(トータル20.8億円)がマックスとなる。
したがって、10億円以上、20億円以下となりそうだ。
クドカン作品でもあり、気楽に見られるタイプの作品でもあるのでコケは考えにくい。
「舞妓Haaaan!!!!!」の6~7割程度、12.5~14.6億円辺りに落ち着くのではないかという分析どおりと考えて、中間あたりの13億円程度と予想したい。
08年「ハッピーフライト」(トータル13.3億円)がライバルになるか。
「舞妓Haaaan!!!!!」のオープニングが2.3億円、「ハッピーフライト」のオープニングが2.2億円、「少年メリケンサック」のオープニングが2.0億円となっているので、本作は2.0億円程度だろうか。
公開日はちょうどTOHOシネマズデイなので、オープニングはもうちょっと低いかもしれないが、それについてはあまり考慮していない。
水曜日のレディースデイを含めて、平日も伸びるタイプとなるだろう。


×:「笑う警官」(東映・角川)
<232館程度にて順次公開予定>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。

【監督】 角川春樹
製作総指揮・監督・脚本を兼ねる。
監督しては「時をかける少女」以来12年ぶりとなる。
製作総指揮としては07年「椿三十郎」(トータル11.5億円)、07年「蒼き狼 地果て海尽きるまで」(トータル13.9億円)、製作としては「男たちの大和」(トータル50.9億円)を手掛けている。
「動員が150万人を超えなかったら映画を辞める」と言っているらしいが、もう60歳代後半という年齢であり、もともと長くはできない。
こういったビッグマウス自体は悪いことだとは思わない。
自分の作品に自信がもてないようならば、映画製作なんて関わらなくてよい。
ただ、動員150万人という目標はかなり厳しいのではないか。
単価1000円だとしても、15億円程度を稼ぐ必要がある。
本作が「椿三十郎」(トータル11.5億円)、「蒼き狼 地果て海尽きるまで」(トータル13.9億円)を超えるとは思えない。
ましてや10億円を超えないのではないか。

【キャスティング】 大森南朋、松雪泰子、宮迫博之
大森南朋は「ハゲタカ」(トータル8億円程度か)の主演をしているが、主演としてはまだまだキャリアや知名度は足りない。
松雪泰子、宮迫博之ともにヒット作品には出演しているが、どちらも極端に集客力が高いとは考えにくい。
本作は、よくても「ハゲタカ」程度だろうか。
ドラマの映画化である「ハゲタカ」よりも知名度は低いので、これを下回りそうだ。

【題材】 「小説の映画化」「事件モノ」「警察モノ」
硬めの内容の映画の興行収入は以下の通り。
☆08年「クライマーズ・ハイ」トータル11.9億円
OP1.7→4.9→7.4→9.3→10.5
☆07年「それでもボクはやってない」トータル11.0億円
OP1.2→3.6→5.8→祝込7.8→8.6→9.4→10.0
☆09年「ハゲタカ」トータル8億円見込み
OP1.5→4.1→5.6→6.6→7.3→7.7
☆09年「さまよう刃」
祝込3日1.5(2日1.0)億円→
☆08年「明日への遺言」トータル6.0億円
OP0.8→2.4→不明→4.4→4.9
☆09年「誰も守ってくれない」トータル6億円見込み
OP1.1→3.4→4.6→5.4
「ハゲタカ」を超えることはなく、「明日への遺言」「誰も守ってくれない」と同程度か少々超える程度だろうか。

【予告編・TVCM】 量・少/デキ・普
CMをあまり見かけない上に、内容もよくは分からなかった。
センスは悪くはなさそうだったが、そういったことを追求する作品でもないはず。
年配層向けに分かりやすくした方がよかったもしれない。

【支持基盤・ターゲット】 「小説既読者」「年配層」
宮迫などが出演しているが、若年層が見たそうな作品でもない。
ヒューマンドラマというわけでもないので、年配層も動くような作品でもないか。
したがって、観客層はそれほど大きくないと考えられる。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」トータル9.5億円(オープニング1.6億円)
☆「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円(オープニング祝込3日2.1億円)
<2007>
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
☆「ALWAYS 続・三丁目の夕日」トータル45.6億円(オープニング5.5億円)
☆「恋空」トータル39.0億円(オープニング4.8億円)
「まぼろしの邪馬台国」を超えないはずだ。
「ICHI」「象の背中」辺りは超えたいところだが、どうなるだろうか。

【評価・予想】 6.5億円(オープニング1.0億円)
「ハゲタカ」を超えない程度となり、「明日への遺言」「誰も守ってくれない」を少々超える程度と思われるので、6.5億円と予想したい。
この程度でもコケなのかもしれないが、極端な大コケはないと思われる。
社会派映画ということで、ある程度の年配層がきちんと支えてくれるだろう。
オープニングは1.0億円というところか。

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国内映画興行収入ランキング(11月3週目新作予想その1)

次週ランキング入りが期待できるのは、以下の作品。
「なくもんか」「笑う警官」の予想は明日以降の予定。

○:「ゼロの焦点」(東宝・テレビ朝日)
<322館程度にて順次公開予定>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。

【監督】 犬童一心
05年「タッチ」(トータル12.0億円)、07年「眉山」(トータル12.1億円)といった10億円オーバー作品や、「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」「黄色い涙」「グーグーだって猫である」といった個性的な作品を手掛けている。
彼の作品を見たことはないが、それなりに知名度はありそうだ。
「タッチ」「眉山」の興行収入は超えるだろう。

【キャスティング】 広末涼子、中谷美紀、木村多江
広末涼子が出演した作品の主な興行収入は以下のとおり。
☆06年「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式 」トータル9.3億円
☆08年「おくりびと」トータル62億円半ば見込み
☆09年「GOEMON」トータル14億円見込み(※GW公開)
本作の観客層は広いので、「バブルへGO!!」「GOEMON」は超えるはずだ。

中谷美紀主演作品の興行収入は以下のとおり。
☆06年「嫌われ松子の一生」トータル13.1億円
OP1.6→5.0→7.4→9.3→10.5
「嫌われ松子の一生」も超えるはずだ。
したがって、15億円以上は稼げるのではないか。

【題材】 「小説の映画化」「リメイク」「サスペンス」
小説の映画化だが、「ヴィヨンの妻」「沈まぬ太陽」よりも敷居は低そうだ。

参考になりそうなサスペンス作品は以下のとおり。
☆08年「容疑者Xの献身」トータル49.2億円
OP5.4→祝込18.1→24.4→30.5→祝込37.4→40.7→43.1
☆09年「アマルフィ 女神の報酬」トータル36億円見込み
祝込3日5.7→11.9→18.5→23.1→28.2→31.1→33.0→34.2
☆08年「L change the WorLd」トータル31.0億円
OP05.7→14.6→19.9→24.3→26.8→28.5→29.7
☆07年「アンフェア the movie」トータル27.2億円
03.7→11.2→17.3→21.1→23.2→24.7→不明→26.3→26.5
☆08年「K-20 怪人二十面相・伝」トータル20億円見込み(※年末公開)
OP1.7→不明→11.2→祝込14.9→16.5→17.8
☆08年「クロサギ」トータル17.2億円
OP2.9→07.3→10.7→13.3→15.2→16.0→16.4
☆08年「チーム・バチスタの栄光」トータル15.6億円
祝込3.9→7.5→10.4→12.8→13.9→14.5→14.9
フジテレビが派手に宣伝した「アマルフィ 女神の報酬」を超えることもなさそうか。
「チーム・バチスタの栄光」レベルに終わるかもしれないが、「K-20 怪人二十面相・伝」辺りがライバルとなるのではないか。
本作は観客層の対象が広く、キャスティングも豪華だ。
超有名サスペンスリメイクには「犬神家の一族」(トータル9.5億円)という失敗例もあるが、本作は問題ないだろう。

サスペンスというよりも渋めなヒューマンドラマテイスト、レトロテイストもあるので、以下のような作品も参考になるか。
☆09年「劔岳 点の記」トータル24~25億円見込み
先2.9→9.0→14.0→17.6→祝込20.3→21.6→23.1
☆08年「私は貝になりたい」トータル24.5億円見込み
祝込3日4.1(2日2.6)→8.8→13.0→15.9→17.8→不明→21.0
☆08年「母べえ」トータル21.2億円
OP1.6→6.4→祝込10.9→13.4→15.7→17.3→18.2
☆08年「陰日向に咲く」トータル19.5億円
OP2.4→7.2→祝込11.8→14.2→16.3→17.8
☆09年「BALLAD 名もなき恋のうた」トータル18億円見込み
OP2.3→6.3→水12.1→13.0→15.5→祝込16.8→17.2
これらがライバルとなるのではないか。
20億円前後が落ち着きどころだろうか。

【予告編・TVCM】 量・多/デキ・やや良
肝心の部分が見えてこないが、やむを得ないタイプの作品かもしれない。
なんとなく“謎”がありそうというニュアンスが出ているので、悪くはない。

【支持基盤・ターゲット】 「全般層」(特に女性)
20歳前後の多数の若者が見るような作品でもないが、老若男女が見られるタイプの作品。
キャスティングも豪華であり、原作者の知名度も高いので、コケる可能性は低そうだ。
3人の女優をクローズアップしており、女性受けもしそうだ。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
☆「まぼろしの邪馬台国」トータル9.5億円(オープニング1.6億円)
☆「ハンサム★スーツ」トータル8.6億円(オープニング祝込3日2.1億円)
<2007>
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
☆「ALWAYS 続・三丁目の夕日」トータル45.6億円(オープニング5.5億円)
☆「恋空」トータル39.0億円(オープニング4.8億円)
「容疑者Xの献身」「ALWAYS 続・三丁目の夕日」「恋空」ほどは爆発しないのではないか。

【評価・予想】 22.0億円(オープニング2.3億円)
キャスティング、原作者の知名度、作品の雰囲気、観客層の広さを踏まえると、大コケは考えにくい。
15億円辺りは突破するはずであり、20億円前後が落ち着きどころだろう。
キャスティングは豪華だが、作品に派手さがなく、逆に地味さ等もあるので、30億円超までは期待しにくい。
「アマルフィ 女神の報酬」(トータル36億円見込み)の6割程度と考えて、22億円と予想したい。
「アマルフィ 女神の報酬」のオープニングが祝込3日5.7億円(2日3.8億円)なので、本作のオープニングは2.3億円程度だろうか。


○:「Disney'sクリスマス・キャロル」(ディズニー)
<323館程度にて順次公開予定(※もっと多いかも)>
※正確な数字ではなく、あくまでも公式ホームページ等に記載されている劇場数。

【監督】 ロバート・ゼメキス
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ」といった作品が有名。
最近手掛けた作品の興行収入は以下のとおり。
☆04年「ポーラー・エクスプレス」トータル10.5億円
☆07年「ベオウルフ/呪われし勇者」トータル8.3億円
OP2.0→4.6→6.2→7.1→不明→8.0
テイストも似通っており、これらと同程度ではないか。
本作はファミリー作品なので、「ベオウルフ」よりは対象幅が広そうだ。
「ポーラー・エクスプレス」をやや下回る程度か。

【キャスティング】ジム・キャリー、ゲイリー・オールドマン、ロビン・ライト・ペン
本作はアニメーション作品なので、過去の作品はあまり参考にはならない。
ジム・キャリーが出演した「グリンチ」「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」が10億円を超えていないので、本作も爆発的なヒットにはならないと思われる。

【題材】 「アニメ」「ファミリーモノ」「ファンタジー」
ディズニー作品の主な興行収入は以下のとおり。
☆04年「ホーンテッドマンション」トータル34.0億円
☆08年「魔法にかけられて」トータル29.1億円
☆05年「チキン・リトル」トータル26.8億円
☆09年「ボルト」トータル10億円台半ば見込み
☆07年「ルイスと未来泥棒」トータル9.4億円
「ルイスと未来泥棒」は超えそうだが、20億円超のヒットにはならないだろう。
しかし、多少はディズニー作品という影響を踏まえる必要がある。

【予告編・TVCM】 量・多/デキ・やや悪
予告編は悪くはない仕上がりだったため、鑑賞予定の映画だが、CMは面白みを感じられないデキとなっている。
もうちょっと内容や見所などに触れておき、驚きや感動などにも伝えたいところ。

【支持基盤・ターゲット】 「ファミリー」「ゼメキスファン」「ジム・キャリーファン」
アメリカのファミリー映画は苦戦しているような気がする。
独特なタッチの映像なので、その辺りも影響しそうだ。
アメリカではこの時期からクリスマス映画がリリースされていくが、日本ではまだまだ盛り上がっているわけではなく、時期的な相乗効果も期待しにくい。
あと1ヶ月程度公開時期をずらせば、結果は変わったのではないか。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「イーグル・アイ」トータル12.2億円(オープニング2.5億円)
☆「P.S.アイラヴユー」トータル11.0億円(オープニング1.5億円)
☆「レッドクリフPartⅠ」トータル50.5億円(祝込3日9.6億円(2日6.7億円))
<2007>
☆「バイオハザードⅢ」トータル28.5億円(オープニング6.0億円)
☆「ボーン・アルティメイタム」トータル16.5億円(オープニング3.3億円)
これらの作品を超えるのは難しそうだ。

【評価・予想】 11.0億円(オープニング1.8億円)
「ベオウルフ/呪われし勇者」トータル8.3億円を超えることはできるのではないか。
「ポーラー・エクスプレス」トータル10.5億円を下回るかと考えたが、ディズニー系ということを踏まえて、これを少々超える程度と考えたい。
“ディズニー”という看板が付いていることは大きいかもしれない。
オープニングは「ボルト」のオープニング2.5億円の7割程度と考えて、1.8億円と予想したい。

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国内映画興行収入ランキング(11月2週目その1)

1位:「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」(ソニー)(2週目)
【公開前個人予想】 32.0億円
【現時点での興行収入予想】 30億円台後半(先週30億円)
トータルでは21.1億円(21億1144万7190円)となっている。
1週間の伸びは11.8億円だろうか。
先週『1週目で10億円、2週目で8億円、3週目で6億円、4週目で5億円稼ぐと単純に考えると、30億円近く稼ぐこととなる』と書いたが、想定よりも伸びが高い上に見通しもかなり甘かった。
作品のレベルも想像以上に高かったので、想定以上のヒットになりそうだ。
本国のアメリカでは先週末時点で57万ドルしか稼いでおらず、日本とアメリカの映画の規模を踏まえると、日本での熱狂振りが分かる。

先週は祝日が1日含まれていた関係もあるが、勢いがそれほどなくならないと考えて、今週8.0億円、次週6.5億円、27日まで4.0億円を稼ぐと18億円程度の上乗せが可能となる。
30億円突破は確実であり、40億円突破できるかが注目となる。
もう1日祝日があるので、突破は不可能ではないものの、先週末とは異なり、大作の新作リリースが今後は続くので、ギリギリで突破できないというところではないか。

以下のような、近年の洋画作品と比べても遜色はなく、公開規模もこれらに比べれば、かなり小さいので、本作の凄さが分かる。
☆08年「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」トータル57.1億円
先14.0→26.1→34.4→40.3→祝込46.7→49.5
☆09年「レッドクリフ PartⅡ」トータル55.5億円見込み
金3日8.7→21.5→30.3→39.0→47.7→50.7
☆08年「レッドクリフ Part I」トータル50.5億円
祝3日9.6→17.7→25.2→31.6→37.4→41.1
☆07年「アイ・アム・レジェンド」トータル43.1億円
金3日7.2→16.4→不明→33.8→37.7→40.6
☆07年「トランスフォーマー」トータル40.1億円
OP06.3→16.0→28.5→32.1→35.4→37.2
☆07年「ダイハード4.0」トータル39.1億円
先08.9→18.0→26.0→30.0→33.4→35.5
☆09年「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」
5日9.3→21.1億円→
フライング公開及び祝日1日を含むので、単純にはいかないが、50億円超の作品に近い推移をみせている。
これらの作品の5週目終了時点の数字をベースにして、2週目との対比で考えると、「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」の興行収入は37.8~48.5億円となる。
普通の作品ならば、40億円突破は不可能ではないが、4週ロックされているので、予想は難しい。

「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」21.1億円と同程度の2週目興行収入作品は以下のとおり。
<2009>
☆「レッドクリフPartⅡ」21.5億円
☆「ターミネーター4」18.9億円
<2008>
☆「インディ・ジョーンズ」26.1億円(トータル57.1億円)
☆「レッドクリフPartⅠ」17.7億円(トータル50.5億円)
<2007>
☆「ダイハード4.0」18.0億円(トータル40.1億円)
4週ロックの作品であり、これ以上の対比に意味がない。
先週『「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」の興行収入は30億円という予想にしておきたい』と書いたが、当面は40億円突破できるかが注目となる。
しかし、「イングロリアス・バスターズ」「2012」「ゼロの焦点」といった作品が公開されるので、ギリギリで超えない程度で終わるのではないか。
先週は明らかにメンバーが手薄だったことを踏まえて、「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」の興行収入は30億円台の後半という予想にしておきたい。


4位:「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」(東映・朝日放送)(2週目)
【公開前個人予想】 9.0億円
【現時点での興行収入予想】 9億円
【公開規模】 先週:159スクリーン
トータルでは3.8億円となっている。
1週間の伸びは2.1億円程度だろうか。

以下のような今年公開作品と同じような動きになっている。
☆「クレヨンしんちゃん」トータル10.0億円
OP1.7→3.5→5.9GW→9.2→9.6
☆「サマーウォーズ」トータル16億円見込み
OP1.3→3.7→6.9→9.3
☆「映画フレッシュプリキュア!」
OP1.7→3.8億円→
今はゴールデンウィークでもなければ、夏休みでもないので、これらのような伸びは期待できないが、それほど悪くはない動きだ。

関連作品の興行収入は以下の通り。
☆05年「ふたりはプリキュア Max Heart」トータル8.5億円
OP1.9→3.5→5.4→7.3→7.8
☆05年「ふたりはプリキュア MaxHeart2 雪空のともだち」トータル5.7億円
OP1.2→不明→3.1
☆06年「ふたりはプリキュア Splash Star チクタク危機一髪!」トータル3.0億円
OP0.56
☆07年「Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!」トータル8.0億円
OP1.7→3.7→5.6→6.5→7.1
☆08年「Yes!プリキュア5 GoGo!お菓子の国のハッピーバースデイ♪」トータル7.9億円
OP1.6→3.4→4.8→6.2→6.8
☆09年「プリキュアオールスターズDXみんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!」トータル10.0億円
3日2.4(2日1.4)→5.1→7.6→8.6→9.0
☆09年「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」
OP1.7→3.8億円→
「プリキュアオールスターズDX」以外との対比で考えると、「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」の興行収入は8.2~9.2億円となる。
「プリキュアオールスターズDX」との対比で考えると、「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」の興行収入は7.5億円となる。
さすがに、10億円を超えることは難しそうであり、公開前の予想通り9億円程度が落ち着きどころではないか。

10億円前後のアニメ作品は以下のとおり。
☆07年「ONE PIECE」トータル9.0億円
OP1.6→3.5→4.7→不明→7.5
☆08年「ONE PIECE」トータル9.2億円
OP1.6→3.4→4.7→6.1→7.5
☆08年「劇場版 MAJOR」トータル10億円見込み<年末公開>
OP1.5→2.6→不明→7.7→祝込9.6→10.0
☆09年「映画クレヨンしんちゃん」トータル10.0億円
OP1.7→3.5→5.9→9.2→9.6
☆09年「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」
OP1.7→3.8億円→
「劇場版 MAJOR」以外との対比で考えると、「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」の興行収入は9.8~10.9億円となる。
これらの作品を超えられるかどうかが注目となりそうだが、「映画クレヨンしんちゃん」の地力には屈しそうだ。
「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」の興行収入は先週に引き続き9億円と予想したい。


9位:「SAW Ⅵ」(アスミック)(1週目)
【現時点での興行収入予想】 1億円半ば
【公開規模】 59スクリーン
金曜日からの3日間で5.5千万円(5467万1500円)のオープニングを飾った。
公開規模も削られており、観客も飽きていると思われるので、ランキング圏外もあるかと思い、公開前の予想すらしなかったが、地力を発揮させた。
金曜日も含まれるのでよく分からないところもあるが、この規模でこの数字は優秀といえる。

過去のシリーズの興行収入は以下の通り。
☆04年「Ⅰ」 不明(公開規模:40館)
OP0.4
☆05年「Ⅱ」トータル5億円(公開規模:67館)
OP0.8→2.1→不明→3.3
☆06年「Ⅲ」不明(公開規模:88館)
OP1.0→2.6→3.7
☆07年「Ⅳ」トータル4.0億円(公開規模:113館)
OP1.0→2.4→3.1→3.6→3.9
☆08年「Ⅴ」不明(公開規模:123館)
金0.9→1.7億円→
☆09年「Ⅵ」(公開規模:59館)
金0.5億円→
アメリカでは同種の伏兵に負けて、散々な結果に終わった。
日本のオープニングも半減しているが、公開規模を考えるとそれほど悪くはない。
「Ⅳ」との対比で考えると、「Ⅵ」の興行収入は2.0億円となる。
本作は金曜日の数字が含まれるので、2億円未満というところになりそうだ。

「SAW Ⅵ」と同程度のオープニング作品は以下のとおり。
<2009>
☆「イエスマン “YES”は人生のパスワード」3日0.5億円
☆「フェイクシティある男のルール」0.5億円
<2008>
☆「フィクサー」0.6億円(トータル3.1億円)
☆「トロピック・サンダー」0.6億円(トータル2.3億円)
☆「インクレディブル・ハルク」金3日0.6億円
<2007>
☆「サンシャイン2057」0.6億円(トータル2.0億円)
本作には金曜日の数字が含まれるが、一応これらとの対比で考えると、「SAW Ⅵ」の興行収入は1.7~2.6億円となる。
初動タイプの作品であるので、「SAW Ⅵ」の興行収入は1億円半ばという予想にしておきたい。
公開規模を考えると優秀だが、日米ともに少々怪しくなってきており、このシリーズの終焉が近づいてきたような気がする。

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『SAW Ⅵ』レビュー

◆評  価   6.5点
◆おススメ度  B(Ⅴまで観ている人はまだギブアップしなくてもよい)

※ネタバレ含むので、要注意。

『SAW』シリーズが面白いのはⅢまでで、その後はほぼ惰性で見続けているシリーズ。
もはやハロウィーン近くの挨拶状程度としか感じていない。
Ⅴのデキがそれほど良くなかったので、全く期待していなかったが、Ⅵのデキは意外と悪くはない。
飽きさせるようなところはなく、映画にかなり集中できるので、合格ラインは突破しているのではないか。
驚くような仕掛けやトリックはないものの、ゲーム自体はなかなか凝ったものとなっている。
また、“ジグソウの後継者”であるホフマン刑事にジグソウのような圧倒的なカリスマ性がないことがⅣ・Ⅴの欠点だったが、そういう欠点を長所に変えるところがこのシリーズの良さでもある(Ⅲでも使った手法)。
直接殺人を犯すという暴挙に出た彼に“ジグソウの後継者”失格の烙印を押して、今後のシリーズ展開を膨らまそうという狙いもみられる。

個人的に気に入らないところは、保険会社の担当者を殺す必要があったのかというところだ。
彼のゲームのプレイを見ている限りでは、それほど悪い奴ではない。
自分だけが生き残ることや自分が痛みを感じないことを第一に考えているわけではない。
『息を止めろと助言』『二択における苦渋の選択の理由』『熱蒸気における火傷を省みない姿』『人間ルーレットでの選択の理由』など、今後の自分に対する貢献度などを計算したり、金を持っているかどうかといった数字で判断するのではなくて、純粋に仲間を助けたい、家族や子どもがいるかどうか、というような点で判断している人間的な一面が垣間見られる。
保険会社の担当者がどういうプレイをするかを母子が判断するという“ゲーム”があるとすれば、彼のプレイは間違っているようには思えず、母子の“ゲーム”はミスではないか。
彼を殺さないことによって、今後は更生して何人もの命が彼の保険によって救われる可能性も出てくる。

彼をたとえ殺すとしても、もうちょっとタメが必要だったと思われる。
母親がいったんは殺そうと決意するもののやはり最後には殺せないと嘆いて、彼及びその妹並びに観客に対して安堵感を与えておきながら、最後の最後に息子がもう一撃食らわせるということが必要だったのではないか。
“彼が助かった”と感じさせないと息子の一撃が活きてこない。
“ゲーム”の趣旨を考えると、殺すこと自体賛成できないうえに殺し方も面白みに欠けるので、この点がマイナス評価となる。

一応、“生への実感”“生に対する感謝”が本作のテーマでもあるわけなので、なんでもかんでも殺せばよいという問題ではない。
父親を見殺しにされたから“むかついたので殺します”では、復讐や暴力を是認する残酷なだけのものであり、映画としての“深み”もなくなってしまう。

彼を殺すか殺さないかというのも製作者に対する一つの“ゲーム”だったような気もする。
化学薬品を使った面白い殺人方法を思いついたから、実現させてみようぜというノリではないか。
ハロウィーンシーズンに楽しむサスペンスホラーなので仕方がないとはいえ、製作者自身に“生への実感”“生に対する感謝”が全く感じられず、彼ら自身が“ゲーム”に負けているような気がする。

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国内映画興行収入ランキング(11月1週目その2)

1位:「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」(ソニー)(1週目)
【公開前個人予想】 32.0億円
【現時点での興行収入予想】 30億円
水曜日からの5日間で9.3億円弱(929,893,790円)、土日で5.2億円弱(517,195,390円)のオープニングを飾った。
先週『水曜日の夜から公開され、オープニング5日は15億円、土日10億円というところか』と書いたので、予想よりも低い結果となった。
これでも爆発しているとはいえるが、爆発の度合いがもっと恐ろしいものになるかと思っていたので、やや拍子抜けだ。
本国のアメリカでも、ティーンアイドルの「ハンナ・モンタナ」のコンサート・ムービーよりもヒットしていないので、思ったよりも爆発してない。
「アメリカで爆発的なヒット」→「日本でアメリカの熱狂振りが伝えられる」→「日本でもヒットする」という図式を描いていたので、これも想定外だった。

日本でも「2週間延長」「アルバムチャート首位」というニュース程度しか聞こえてこないが、日本では2週間延長されることになったので、公開前の2週間で30億円超という予想は結果オーライになるかもしれない。
1週目で10億円、2週目で8億円、3週目で6億円、4週目で5億円稼ぐと単純に考えると、30億円近く稼ぐこととなる。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「アイアンマン」トータル9.4億円(オープニング2.1億円)
☆「イーグル・アイ」トータル12.2億円(オープニング2.5億円)
☆「P.S.アイラヴユー」トータル11.0億円(オープニング1.5億円)
☆「レッドクリフPartⅠ」トータル50.5億円(祝込3日9.6億円(2日6.7億円))
<2007>
☆「ファンタスティック・フォー/銀河の危機」トータル9.2億円(OP金2.5億円)
☆「パーフェクト・ストレンジャー」トータル7.9億円(オープニング1.7億円)
☆「幸せのレシピ」トータル7.0億円(オープニング1.2億円)
☆「バイオハザードⅢ」トータル28.5億円(オープニング6.0億円)
「レッドクリフPartⅠ」「バイオハザードⅢ」以下のオープニングなので、やはりそれほど爆発はしていない。
主要作品との対比で考えると、「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」の興行収入は23.3~39.2億円となる。
本作は4週ロックなので予想が難しいが、当面は30億円突破が目標となりそうだ。

「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」5.2億円と同程度のオープニング作品は以下のとおり。
<2009>
☆「トランスフォーマー/リベンジ」先込3日5.6億円
☆「天使と悪魔」金3日6.8(2日5.5)億円
<2008>
☆「ナルニア国物語第2章」水5日8.1(2日5.5)億円(トータル30.0億円)
<2007>
☆「トランスフォーマー」6.3億円(トータル40.1億円)
☆「バイオハザードⅢ」6.0億円(トータル28.5億円)
「ナルニア国物語第2章」「トランスフォーマー」との対比で考えると、「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」の興行収入は28.4~33.1億円となる。
4週ロックであり、初動タイプの疑いもあるが、とりあえず「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」の興行収入は30億円という予想にしておきたい。

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国内映画興行収入ランキング(11月1週目その1)

4位:「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」(東映・朝日放送)(1週目)
【公開前個人予想】 9.0億円
【現時点での興行収入予想】 9億円
【公開規模】 159スクリーン
1.7億円(170,269,700円)のオープニングを飾った。
先週『オープニングは1.6億円程度だろうか』と書いたので、予想通りの結果となったが、過去のオープニングを見れば、誰にでも予想できる結果だろう。
11月という公開時期にはやや不安感もあったが、全く問題なかったようだ。
今年公開作品の「クレヨンしんちゃん」のオープニング1.6億円半ば、「仏陀再誕」のオープニング1.6億円、「サマーウォーズ」のオープニング1.3億円弱を超えるオープニングとなっており、安定度の高さが窺われる。

関連作品の興行収入は以下の通り。
☆05年「ふたりはプリキュア Max Heart」トータル8.5億円
OP1.9→3.5→5.4→7.3→7.8
☆05年「ふたりはプリキュア MaxHeart2 雪空のともだち」トータル5.7億円
OP1.2→不明→3.1
☆06年「ふたりはプリキュア Splash Star チクタク危機一髪!」トータル3.0億円
OP0.56
☆07年「Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!」トータル8.0億円
OP1.7→3.7→5.6→6.5→7.1
☆08年「Yes!プリキュア5 GoGo!お菓子の国のハッピーバースデイ♪」トータル7.9億円
OP1.6→3.4→4.8→6.2→6.8
☆09年「プリキュアオールスターズDXみんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!」トータル10.0億円
3日2.4(2日1.4)→5.1→7.6→8.6→9.0
☆09年「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」
OP1.7億円→
「プリキュアオールスターズDX」以外との対比で考えると、「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」の興行収入は7.6~9.1億円となる。
「プリキュアオールスターズDX」との対比で考えると、「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」の興行収入は12.1億円となる。
10億円を超えるかどうかが注目となりそうだが、公開前の予想通り9億円が落ち着きどころではないか。

10億円前後のアニメ作品は以下のとおり。
☆07年「ONE PIECE」トータル9.0億円
OP1.6→3.5→4.7→不明→7.5
☆08年「ONE PIECE」トータル9.2億円
OP1.6→3.4→4.7→6.1→7.5
☆08年「劇場版 MAJOR」トータル10億円見込み<年末公開>
OP1.5→2.6→不明→7.7→祝込9.6→10.0
☆09年「映画クレヨンしんちゃん」トータル10.0億円
OP1.7→3.5→5.9→9.2→9.6
☆09年「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」
OP1.7億円→
「劇場版 MAJOR」以外との対比で考えると、「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」の興行収入は9.6~10.0億円となる。
これらの作品を超えられるかどうかが注目となりそうだが、「映画クレヨンしんちゃん」の地力には屈しそうだ。
「映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」の興行収入は9億円と予想したい。


6位:「風が強く吹いている」(松竹)(1週目)
【公開前個人予想】 7.0億円
【現時点での興行収入予想】 5億円
【公開規模】 240スクリーン
8.7千万円半ば(87,417,400円)のオープニングを飾った。
先週『オープニングは1.2億円程度か』と書いたので、予想よりも低いオープニングとなっている。
感動系の良作っぽいので、もうちょっと稼げるかと思ったが、物足りない結果となった。
ただ、実績に欠ける主演、稼ぎにくいスポーツモノ、駅伝という特異なジャンルということを考えると、妥当なところかもしれない。

先週『11月という中途半端な時期よりも、思い切って箱根駅伝の前後にぶつけてもよいのではないか』と書いたが、3大大学駅伝の一つである全日本大学駅伝にきちんとぶつけたようだ。
ダニエルの活躍で日本大学が勝って話題になったようだが、やはり注目度は箱根に比べると弱い。
競馬でいうところの皐月賞、ダービー、菊花賞の三冠レースに例えるならば、関連作品はやはりダービーにぶつけたいところだ。

スポーツモノは「ROOKIES-卒業-」が大ヒットしている。
しかし、良作に仕上がりやすいとは思うが、この手のスポーツモノは意外とヒットしない傾向にもある。
☆09年「おっぱいバレー」トータル5.0億円(綾瀬はるかのバレーモノ)
OP0.8→2.1→3.2→4.5
☆08年「ガチ☆ボーイ」トータル3億円程度か(佐藤隆太主演のプロレスモノ)
OP0.7→1.7→2.3
☆08年「ダイブ!!」トータル1億円程度か(林遣都主演のダイブモノ)
☆08年「フレフレ少女」トータル1億円未満か(新垣結衣主演の野球・応援団モノ)
☆08年「奈緒子」トータル1億円未満か(上野樹里主演の駅伝モノ)
☆08年「フライング・ラビッツ」トータル1億円未満か(石原さとみのバスケモノ)
☆08年「シャカリキ」トータル1億円未満か(遠藤雄弥主演の自転車モノ)
☆09年「風が強く吹いている」
OP0.9億円→
さすがに「ガチ☆ボーイ」「おっぱいバレー」を上回るオープニングとなっている。
この2本との対比で考えると、「風が強く吹いている」の興行収入は3.9~5.6億円となる。
当面は5億円オーバーが目標となりそうだ。

スポーツモノは、「バッテリー」、「銀色のシーズン」のように、スポーツというよりもヒューマンドラマを押し出せればヒットできるのかもしれない。
☆07年「バッテリー」トータル15.3億円
OP1.9→4.5→7.4→10.4→12.5→13.3→13.7→不明→14.3
☆08年「銀色のシーズン」トータル10.4億円
祝込3日2.8(2日2.0)→5.2→7.1→8.5→祝込9.4
☆09年「風が強く吹いている」
OP0.9億円→
これらとの対比で考えると、「風が強く吹いている」の興行収入は4.7~7.2億円となる。
「バッテリー」ほどの伸びは期待できないので、やはり5億円を超える程度が落ち着きどころか。

【同時期に公開された近年の作品】
<2008>
☆「イキガミ」トータル8.0億円(オープニング1.3億円)
☆「容疑者Xの献身」トータル49.2億円(オープニング5.4億円)
☆「ホームレス中学生」トータル7億円見込み(オープニング1.2億円)
☆「ICHI」トータル4.5億円(オープニング1.0億円)
<2007>
☆「クローズド・ノート」トータル9.5億円(オープニング1.7億円)
☆「未来予想図」トータル5.3億円(オープニング祝込3日1.3億円)
☆「クローズZERO」トータル25.0億円(オープニング4.0億円)
☆「象の背中」トータル5.7億円(オープニング0.9億円)
主要作品との対比で考えると、「風が強く吹いている」の興行収入は5.0~6.0億円となる。
やはり、5億円が落ち着きどころのようだ。

「風が強く吹いている」0.9億円と同程度のオープニング作品は以下のとおり。
<2009>
☆「さまよう刃」祝込3日1.45(2日0.96)億円
<2008>
☆「赤い糸」1.0億円(トータル11.0億円)
☆「ICHI」1.0億円(トータル4.5億円)
☆「Sweet Rain 死神の精度」0.8億円(トータル5.0億円)
<2007>
☆「象の背中」0.9億円(トータル5.7億円)
☆「蟲師」1.0億円(トータル5.5億円)
☆「そのときは彼によろしく」0.9億円(トータル4.6億円)
主要作品との対比で考えると、「風が強く吹いている」の興行収入は4.6~5.7億円となる。
初動タイプの作品だと4億円台の可能性もあるが、感動系の作品なので多少は粘ると考えて、「風が強く吹いている」の興行収入は5億円と予想したい。

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『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』レビュー

◆評  価   8.0点
◆おススメ度  A(ファンでなくても見ておきたい作品)

マイケル・ジャクソンのファンではないが、「見て良かった」「有意義な時間を過ごせた」と感じさせる作品になっている。
上映後、六本木の映画館では拍手が巻き起こっていたので、皆同じ気持ちだったのだろう。

家族からの影響もあり、1980年代後半のマイケルの曲を少し聴いていた記憶がある。
本作を観る予定は当初はなかったが、他の映画の予告編で「スムーズ・クリミナル」や「マン・イン・ザ・ミラー」といった昔聴いていた曲を耳にして、もう一度だけ彼に会いに行こうと決めた。

ブランクもかなりあり、リハーサルでもあり、年齢的な衰えもあるはずなので、それほど大したパフォーマンスは期待できないと思っていたら、(全盛期をよく知っているわけではないが、)全盛期とそれほど変わらないような人間離れした動きをいきなり披露されて、度胆を抜かれた。
基本的には7割ぐらいにセーブして“流す”ような感じであったが、それでも次元の違うパフォーマンスには圧倒される。
『フルボイスで歌わせるな』『まだまだ仕上げるのは早い』と自分でセーブしているところにも、プロ魂を感じさせる。

パフォーマンスだけで、基本的に他人任せなのかと思っていたが、細かい“音”にこだわり続けて、自分の“音の世界”を追求する彼の姿勢には驚かされる。
本作を見れば、メインボーカルであり、ダンサーであり、指揮者でもあるマイケル・ジャクソンの類まれな“才能”を感じられるはずだ。
正直言って、個人的に彼を過大に評価していなかったが、彼が熱狂的に支持される理由が分かった気がする。
間違いなく“本物”の天才だ。
少々やっかいな指揮者である、その天才に合わせる方の才能も恐ろしく高い。
ダンサー、コーラス、サブボーカル、ギター等の各楽器演奏者、本物のプロ集団との共演も必見だ。
彼に振り回されるだけではなくて、きちんと彼に意見して、よりよい作品に向かおうとする関係者の熱意も感じられる。

それにしても、“音楽”の力というものは恐ろしい。
20年近くの曲にも関わらず、色あせるどころか、よりヒカリを増している。
当時聴いていたときよりも、凄みやキレがあるとさえ感じさせる。
リハーサルでこれほどなのだから、本番はどれほどのパフォーマンスを披露したのだろうか。
これほどの完成度をみせられたら、これが実現しなかったことが悔やまれる。
ここまで仕上げたにも関わらず、実現できなかった関係者の失意は相当なものがあったのだろう。

ただ、パフォーマンスには圧倒されたが、一本の映画としては工夫の余地はまだまだ残されているとは思う。
もっとも映画用に撮られたわけではないフィルムであり、急仕上がりを余儀なくされたされたものでもある。
それほど工夫された作品ではないが、彼のパフォーマンスさえしっかりと映っていれば、余計な工夫や小細工をする必要はないのかもしれない。
彼の魅力が十分伝わっているので、やはり本作を評価をしないわけにはいかないだろう。

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『沈まぬ太陽』レビュー

◆評  価   6.5点
◆おススメ度  B(どうしても見て欲しいという作品ではない)

202分という上映時間の割には、長さを感じさせない映画に仕上がっており、この点に関しては大いに評価したいところだ。
原作は読んだことがないが、その膨大な原作を練りに練りこんで脚本化して、一人の男の半生を興味深く描き込むには相当な労力を要したことだろう。
飽きるということは全くなく、むしろもっともっと色々なことを深く描いて欲しかったというところが正直な感想。
ただ、つまらないという印象は全くないが、男の人生・生き様に関して、深く感銘を受けるというものもなかった。
実際の事故や人物をベースに描いているので、深くえぐり取ることができずに、ぼやかさざるを得なかったのかもしれないが、ストーリーを流すことを主眼に置きすぎて、ポイントが少々ズレてしまったところがある。
企業も政治も何もかも「どろどろ」としているが、その「どろどろ」が上手く活きていないような気もする。
上映時間だけは長いが、長ければそれだけ深く描けるということはないようだ。

観客に訴えたいポイントを“核”にしなければいけないが、その“核”が少々見えてこない。
『苦しみの果て、悲しみの果てのアフリカの地で恩地が何を見て、何を感じたのか』が自分には深いところが分からなかった。
恩地とココロを通わして、何か同じことを感じ取ったり、考えることができなかったのは自分が幼すぎるからだろうか。
「逃げずに立ち向かい戦い続けた男」「波から落ちないように戦い続けた男」「戦うことから逃げてしまった男」など、様々な男の生き様と、その男を支え続けた女の姿が描かれている。
自分自身の性格が「逃げずに戦う男」ではなくて、「戦うことから逃げてしまう男」なので、本作の“核”が感じ取れないのかもしれない。
兄が妹に対して、「生きている時代が違うから分からない」というセリフがあったと記憶しているが、まさにそういう感想だ。

ただ、人類が生まれた地であるアフリカという場所に立って、再び生れかわれる、再びスタートできるというような気持ちがあったのかもしれないというようなことは感じられた。
自分自身との苦しい戦い、悲しみの果てにも人間はやり直せるというようなメッセージをもっと本作から深く感じ取りたかったところだ。

テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画

「ぼんち」DVDレビュー

◆評  価   6.5点
◆おススメ度  B+(今では観られないような作品)

『沈まぬ太陽』公開記念、山崎豊子原作作品。
個性のある俳優・女優陣の競演がみられ、面白いとは思うが、少々すっきりとしないところもある映画。
『冒頭のうだつの上がらなそうなオヤジがどのように転落していったのか』ということに注目していったら、どことなく中途半端に幕を閉じたという印象。
“女の怖さ”のようなものも強くは感じられず(風呂で戯れる女たちに怖さを感じられないところは自分の甘さか)、結局、何が言いたかったのだろうかという想いは残ったが、あまりそういうことを考えない方がよい映画なのかもしれない。
本作にテーマやオチのようなものを求めるのは、野暮で無粋というものか。
こういうチカラを抜いた作品が作れるということが本当の才能といえるかもしれない。
現代では考えられないような“しきたり”や“因習”や、様々な“女”たちや“時代”に翻弄された一人の若旦那の半生を興味深く堪能すればよい。
若旦那が破滅をすることもなく、また商売始めるんだとラストで語るようなところをみると、女はもちろんしたたかだが、男も意外と負けていないようなしたたかさや、しぶとさがあるのかもしれない。
金はほとんどなさそうだが、噺家のような人にご祝儀をあげている辺りが腐っても“ぼん”なのだと感じさせる。

過去にあまり見なかったタイプの映画だったので、新鮮な気持ちで見ることはできる。
何を喋っているのか分からないところも多くあったが、基本的にはほとんどがニュアンスで感じ取ることはできるというのも面白い。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

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