ばったすいみんぐすくーる

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『サロゲート』レビュー

◆評  価   5.0点
◆おススメ度  B-(誰かに薦められるポイントがない)

素材は悪くないが、煮込み具合が足りず、全体的に中途半端な仕上り。
ディズニー映画らしく変にマジメっぽく説教臭いところは個人的には嫌いではないが、アクションとしても、サスペンスとしても、SFとしても物足りない。
科学技術の発達に伴う人間性の喪失、夫婦の絆の回復を描いたヒューマンドラマ的テイストが盛り込まれており、それがいい意味での裏切りとはなっているが、上手くハマったという印象がないところももったいない。
土台よりもメッセージの方が大きすぎて、バランスを欠いている。
サスペンスがメインの作品ではないにせよ、伝道師の正体、殺人事件の真相、両黒幕の存在などの見せ方があまりにも工夫がないのではないか。
ただ、ストレートに“事実”を伝えるだけというのはあまりにも無策。
例えば、伝道師が殺された際に、伝道師の正体をあの場面においてわざわざ見せる必要があっただろうか。
伝道師が殺されたと観客にミスリードさせておいて、博士の家に着いた際に再登場させてネタ晴らししてもよいはずだ。
刑事の相棒の女性についても乗っ取られたことをあからさまに見せるよりも、終盤まで観客に違和感を与えておいて、ラストにネタ晴らしすることで観客に驚きを与えることもできたはずだ。
事件の真相についても違和感が残る仕上りとなっている。特殊かつ貴重な銃を殺し屋に渡しておいて、依頼主がその殺し屋をきちんとフォローしないという展開が許されていいのか。

また、「サロゲートシステム=悪」という単純な図式についても違和感があるところ。
“痛み”を感じないように殻に閉じこもっているところに問題があるが、人間としての感情が奪われているわけではない。
生身の体になれば心の痛みに対して向き合えるかというのは分からず、擬似体だからこそお互いの気持ちに素直になれるということもあるはずだ。
ネットやメールの方が素直に自分をさらけ出せるということがあるだろう。
よくよく考えると、「サロゲートシステム」の恩恵を一番受けていたのは、ブルース・ウィリスが演じた男だったのではないかとも思える。
本気で妻と息子の死について向き合いたければ、初めから扉を蹴破って妻と話せばよいはずだ。
妻が「サロゲートシステム」に閉じこもったことによって、ブルースは子どもの死や傷ついた妻と向き合うことから逃げることができていた。
本作では、現実に向き合えない人類を救った英雄のような扱いをしているが、現実と向き合っていそうで、現実から目を背けていたのはブルース本人だったという気がしてならない。
だからこそ、ラストの決断に繋がったのだろうが。
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