ばったすいみんぐすくーる

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『ゴールデンスランバー』レビュー

◆評  価   7.0点
◆おススメ度  B+(原作が面白いらしいので、ストーリーは面白い)

原作は未読。伊坂作品のいかなる作品の1ページも読んだことはない。
ただ、原作は面白いとは聞いており、ストーリーは面白いと言わざるを得ない。
また、特徴のあるキャラクターが多数おり、それぞれが活きたキャラクターとなっている点も評価したい。
原作の面白みを完全に引き出せたのかどうかは分からないが、小細工抜きにして仕上げているのではないかという想像ができるような作品。
しかし、本作中にあるような「たいへんよくできました」という評価はしにくく、「よくがんばりました」というところか。

冒頭の首相暗殺及び警官の突然発砲からグイグイストーリーに引き込まされるが、肝心の終盤に従い、だんだんと失速していったような気がする。
抜群のスタートダッシュを決めたが、終盤にバテたというようなイメージ。
いつ捕まってもおかしくない、いつ殺されてもおかしくないという緊張感や、這いつくばっても逃げてやるという気迫、真相はいったい何なんだというような不気味さが若干薄れており、少々ヌルい空気感も漂っていたところがマイナスというところか(監督のテイストなのでこの点を評価する者もいるとは思うが)。
勝利をするためのもう一粘り、もう一伸びが本作には欠けていたのではないか。

伊坂作品は読んだことはないが、伊坂原作作品はほとんど観ている。
やや現実離れした部分に関しては許容できるような状態だったので、スムーズに入っていけたのはよかった。
伊坂作品を知らない人に対しても、本作のリアリティと非リアリティのバランスはそれほど問題なく感じられるのではないか。
訳の分からないキャラクターの登場や訳の分からない展開になっても、クエスチョンマークが付くようなことにはならず、あれはあれで比較的良い味付けになったと思われる。

本作にとって必要不可欠なものは“大学時代のサークルの回想シーン”だが、そのウエイトがやや重すぎたかもしれない。
伊坂・中村による再タッグのため、青春映画風テイストの方に近づけるのは分かるが、今回はそれほど大きくそっちサイドに近づけなくてもいいかなというところはある。
一方をきちんと描こうとすれば、他方が疎かになるような結果になり、二兎を追うもの一兎も得ずという結果になりかねない。
もちろん、青柳の一人のチカラで逃げ切れるわけではなくて、3人の助けや彼を“信頼”してくれた者たちのおかげである。
“花火”“壊れかけのクルマ”“大外刈り”といった青春時代の思い出によって彼は救われる結果になり、それらを有効に描くためには“大学時代のサークルの回想シーン”をじっくり描き込む必要があるという流れは分かる。
時間を掛けて、“大学時代のサークルの回想シーン”を一生懸命に描いているが、結局のところ現代版に対する“伏線”に用いられているだけのような気がしてならない。
そのようなことをぐだぐだと描くよりも、4人が繋いで渡したビートルズの“ゴールデンスランバー”が入ったI-podというキーアイテムが彼の命を救ったということをもっと印象的に描いた方がよかったような気がする。
ビートルズの“ゴールデンスランバー”という曲が4人にとっての“絆”のような存在ならば、その“絆”が深く響くように端的な仕上がりにした方がよいか。
“友情”を描いておきながら、“友情”がガチッと描かれた仕上がりにできていないところがもったいない。
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テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画

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