ばったすいみんぐすくーる

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『ラブリーボーン』レビュー

◆評  価   6.5点
◆おススメ度  C(良い映画だが、正直言ってススめにくい作品)

素晴らしい作品だと思うが、同時につまらない作品でもある。
ジャッジするのはなかなか難しく、かなりやっかいな作品だ。
ただ、ピーター以外には作れないような作品に仕上がっており、独創性は評価したいところ。
初見では上手く感じ取れなかったが、何回か見ることがあれば、評価は変わると思われるところもあった。

「事件の真相はどうだったのか」「殺された少女が幽霊になり、家族にメッセージを送って犯人を暴く」「残された家族が犯人に復讐をする」といった視点からみてしまうと、はっきり言ってつまらない作品としか思えないだろう。
本作はそういった視点をメインには描こうとしていない。
大人の事情からかサスペンスタッチが前面に出ているテイストとなっているが、ピーターはそういった面はもっとカットしたかったのではないかと思えるほどだ。
表面上はサスペンステイストではあるものの、本当に描きたいところは“裏”にあるという仕上りにピーターはしたかったのかもしれないが、スタンリー・トゥッチが必要以上に頑張り過ぎてしまったのも誤算だったか。
おかげでバランス感が悪くなった点は否定しがたい。

本作は「殺された少女が天国に行くまでの過程」及び「残された家族・関係者が再生していく姿」を描いた作品であると思われる。
そういった視点から見てみると、本作の評価はがらりと変わると思う。
ピーター・ジャクソンにとっては、犯人の存在なんて、本当はどうでもよかったのではないかと思われる仕上りだ。
殺された少女の少女らしい想いや、家族の苦しみや悲しみが、ストレートではないものの、時間を掛けてゆっくりと丁寧に描かれている。
父親は刑事以上に事件にのめり込み、事件を正面から捉えようとする。
一方で、母親は事件から逃げ出して、娘の存在そのものを忘れようとする。
祖母は慣れない家事で家族を支えて、妹や弟は戸惑いながらも姉の存在を感じ取ろうとしている。
本来描きたい部分を何故か真正面から十分なヒカリを当てずに描こうとしており、豪華な俳優を起用しているのも逆に計算外だったか。
各キャラクターを活かしきれていないと感じてしまうのは仕方がない。

面白いと感じられる点は、関係者それぞれが“愛”を見出して、スージーの死を受け入れていくところだ。
スージーのボーイフレンドや妹は新たなパートナーを見つけて愛を感じたことで、スージーの死を受け入れることができたのではないか。
また、娘の死という事態に上手く向き合っていくことができなかった父も母も時間の経過とともに悲しみを癒して、それぞれの壊れかけた“愛”を再認識することで娘の死と向き合うことができるというまとめ方はなかなか感動的なところだ。
喪失感・無力感から救われていく“希望”のような光が見えたような感じがした。

しかし、つまらない映画である点は否定しにくく、アプローチが監督の思惑とはズレていったようなところがあるので、賞賛しにくい映画ではある。
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