ばったすいみんぐすくーる

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『英国王のスピーチ』レビュー

◆評  価   8.0点
◆おススメ度  B+(良作ではあるが、過度な期待はしない方がよい)

心に響く作品となっている。
派手さがあるような作品ではないが、“重み”のある作品に仕上がっている。
ストーリーに関しては、展開に大きな動きのあるものでもなければ、単純に感動を煽るようなものではなくて、シンプルに構成されているので、アカデミー賞作品賞を受賞した傑作の感動作という印象とはやや異なるものの、最後のスピーチに全ての想いが結実されており、評価通りの良作といえるだろう。
国民を守る王として、一緒に戦ってくれた友の期待を応える者として、自分を影から支えてくれた妻をもつ夫として、幼いながらも父を理解してくれる2人の娘を持つ父として、あのスピーチには“重み”を感じられた。
様々な想いの中で、様々なプレッシャーの中で、紡ぎ出される一つ一つの言葉には心を動かされざるを得ない。

また、王室としてのプレッシャーや、難局を迎えた王の地位としての“重み”も深いものがあった。
自由な恋愛を望んだ兄の退位による戴冠、ドイツとの戦争を迎えるという局面に立ち向かわざるを得ない状況がマジメな彼をさらに追い込んだように思えるが、マジメさとユーモアさを兼ね備える彼だからこそ、この難局をも乗り越えたように思える。
ジョージ6世が最後までローグをライオネルと呼ばなかったように思えたが、果たしてどうだったのだろうか。
もしそうならば、ジョージ6世らしさがよく出ていると思う。
王という地位の重さを知るジョージ6世だからこそ、対等な立場で付き合いたくてもそれを許せなかったのだろう。
王の代わりに王妃がライオネルと呼ぶ展開も、王の気持ちを痛いほど分かる妻の気持ちが込められているように感じた。
それだけ威厳が必要な王だからこそ、逆にライオネルは王と対等の立場で向き合わなくてはいけなかったのだろう。
対等の立場に立たないと、悩みを抱える者の真の心の声は聞こえないのかもしれない。
彼は、戦場で傷ついた兵士にも、小さな子どもにも、対等な立場で向き合ったのだろうと思われる。
王としての立場を守らなくてはならないジョージ6世と、対等の立場で問題を解決しなくてはならないライオネルとのベクトルの違いというものも本作をより深く、より面白くさせている。
最後にライオネルがバーティではなくて、陛下と呼ぶことで、さらに深みが増している。

王というとてつもないプレッシャーの中で吃音症を乗り越えたのだから、現代に生きる我々が抱えるプレッシャーというものも、周囲の助けがあれば、乗り越えられないわけがないということももちろん描かれているように感じられる。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

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