ばったすいみんぐすくーる

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『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』レビュー

◆評  価   8.0点
◆おススメ度  A(このシリーズを見ている人はもちろん、このシリーズが嫌いな人に見てもらいたい)

アクション、ヒューマンドラマ、テーマ・ストーリーいずれも満足のいく仕上りとなっている。
友情、恋愛、差別、復讐、自己と社会、冷戦など、かなり多くのものを詰め込んだにも関わらず、まとめ上げたマシュー・ヴォーンの手腕を評価できる作品。
「ダークナイト」ほど完璧にまとめ上げたとはいえないが、ここまでまとめ上げれば十分だ。
ヒーローモノは基本的には善と悪の戦いであるが、単純に二つに分けることができない世界こそ、人々が共感できる世界だろう。

「X-MEN」シリーズに対してはそれほど思い入れがないにも関わらず、チャールズとエリックの二人のやり取りには感慨深いものがあった。
個として自分を貫き通すエリック、社会の一部分として自分を押し殺すチャールズ、水と油、表と裏ともいえる関係の相容れぬ二人に育まれた“友情”が熱い。
チャールズが傷ついたときに見せるエリックの怒りが、チャールズに対するエリックの想いの全てを知ることができる。
ショウを殺すために命を捨てる覚悟でいた自分を救い、唯一自分を理解してくれた、たった一人の友に対する思いが込められている。
そして、「全てはおまえのせいだ」とエリックを突き放すチャールズの静かな思いも印象的だ。
全ての想いを知るチャールズだからこそのセリフか。
親友を失い、妹のような存在を失い、恋人を失い、自らの足でさえも失っても、“信念”を持ち続けるチャールズ。
自分の気持ちを爆発させることができないので、上手く彼の感情を共感しにくいが、一番苦しんだキャラクターといえようか。
また、あれほど憎んでいたショウに、マグニートーが最終的に似てきてしまうところも皮肉めいている。
ショウに対する憎しみが、人類に対する憎しみを生んでしまったということか。
憎しみと平常心の間にある思いで、コントロールすることができないほど“憎しみ”は重いものなのかもしれない。
金持ちで何不自由なく過し自分の能力を社会に活かそうとするチャールズと、自分の能力ゆえに家族を殺されたエリック、過去と戦うエリックと、未来のために戦うチャールズとの間には、“友情”では乗り越えられらない溝があるようだ。

上手く“起源”を描き切れたと思えるので、このシリーズをもっと膨らませて欲しいものだ。
ブライアン・シンガー版の「X-MEN」にはヌルさを感じており、「ファイナル ディシジョン」や「ウルヴァリン」は面白いがアクションに寄り過ぎていると思っていたので、本作のようなバランスの取れた作品は評価したいものだ。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

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