ばったすいみんぐすくーる

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『アンダルシア 女神の報復』レビュー

◆評  価   6.5点
◆おススメ度  B(それほど悪くはないが、強いてススめる気にはならない)

比較的見応えのある作品に仕上がっている。
事件の全貌が幾重にも絡まっており、一つ一つほどいていくような面白みはあると思う。
ただ、色々と詰め込みすぎており、全体的に分かりにくく、すっきりとしない部分もみられる。
“謎”のようなものが明らかになっても、晴れるような爽快感もなければ、切なくなるような重苦しさもない。
「なんかよく分からないけど、そうだったんだ」というのが素直な感想か。
肝心の終盤部分や背景をもうちょっと丁寧に分かりやすく描いてくれればよかったかもしれない。
ハメるハメられるという感覚や、裏切る裏切られる感覚、組織に圧迫されるという感覚がないので、黒田がピンチに陥っているというものがない。

また、このシリーズにおいては“外交官”という扱いに苦慮していると思う。
警察官でも刑事でもなければ、事務公務員でも政治家でもない。
誰もよく分からない職業を描こうとしている熱意は評価できるが、何でも屋のよく分からない諜報員のような扱いになってしまうのは残念だ。
邦人の生命・財産を守るという建前はあるが、明確なビジョンがないので、観客は外交官・黒田の任務や職務が分かりにくいと思われる。

組織を告発しようとして左遷され、家族と離れて暮らし、日本に戻りたいがために正義を忘れた伊藤や、“金”のために幼い頃に家族を失い心と身体に傷を負った黒木は、日本での居場所での失い、海外で放浪する苦悩がみえてくる。
一方、西谷監督映画の「容疑者Xの献身」もそう感じたが、肝心の主人公・黒田の存在感が薄いような気がする。
黒田という人間像がみえてこないので、このシリーズに愛着をもてないのだろう。
女性に甘いような部分が随所にみられたり、巻き込まれた家族の苦しみ(ドラマ版で描かれていたことが踏まえられているか)を知っているようなところはあるが、正義感に溢れてブレがなく、ロボットの様に強くて着実に任務をこなし、クールで完璧な超人では、人間味がなくて面白みがない。
黒木に一服盛られたが、失敗といえるものではない。
織田裕二が喜怒哀楽を抑えすぎて、黒田という男に人間味を与えていないような気がする。
人間はコンピューターではない、もっと失敗したり、苦悩したりするものであり、感情に溢れているものだろう。
感情を内にためるのは理解できなくもないが、映画としては成功とはいいにくい。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

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