ばったすいみんぐすくーる

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『コクリコ坂から』レビュー

◆評  価   8.0点
◆おススメ度  B+(見る人を選ぶかもしれない)

「ゲド戦記」が散々だった宮崎吾朗監督作品ということもあり、期待度はほぼゼロだった。
しかも、ストーリーを含めて、ほとんど内容が分からないという状況だったので、どのような映画なのかという不安感もあった。
しかし、期待値ゼロ、前知識ゼロということもあってか、逆にかなり楽しむことができたというのが正直な感想。

昔からなのかもしれないが、ジブリ映画の最近の作品は特にストーリーがほとんど描かれないことが多い。
「ポニョ」や「アリエッティ」など、ストーリーで楽しませるというよりも、映像で楽しませることがメインにあったように思える。
本作についても、ストーリーはそれほど大したものは描かれていない。
そのため、つまらないと思う人がいても仕方がないだろう。
しかし、良い“雰囲気”が描き込まれていたのではないか。
昭和の雰囲気、少年と少女の淡い恋模様、カルチェラタンを巡る学生たちの攻防など、ノスタルジックな感覚を味わえる。
説明があまりないため、感情移入しにくいかもしれないが、印象的なシーンや言葉少ないセリフや行動によって、登場人物の微妙な感情は伝わるようにはできている。
幼少時に亡くなった父親への想い、忙しい母親への想い、好きな人への想い、人間らしく心に何かを抱えながら、生きている感じがでている。
生活感もあり、奇妙な建物もあり、ジブリらしさもきちんと継承されている。

本作にはほとんど説明らしい説明がない。
下宿人の人たちは何者なのか、主人公たちの今までの関係はどうだったのか、カルチェラタンをどうしたいのか、コクリコ坂とは何なのか、ウミなのかメルなのかといった基本的なことすら省いている。
しかし、その省略は意外とハマったような気がする。
説明がほとんどないためストーリーを追うことができず、かえって雰囲気だけを楽しめられる効果が増したのではないか。
あえて説明を省いたのか、説明をしようとしたのに舌足らずだったのか、よく分からないが、あえて説明を省いたとすれば、レベルが高いといえる。
恐らく、この程度のストーリーならば、細かく描いたとしてもたかが知れていると思って、思い切って省いて省いて、骨と皮だけ残したのだろう。
主人公たちの関係を中心に唐突に進むような印象は否めないが、ストーリーがない分、かえって心に響くような作品にはなっている。
他の映画とは異なる作品に仕上がったのではないだろうか。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

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