ばったすいみんぐすくーる

公開中の映画作品を中心にネタバレ全開で独断レビュー。 映画興行収入などの映画情報も紹介。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『猿の惑星:創世記』レビュー

◆評  価   7.5点
◆おススメ度  A(猿の活躍というよりも、悩める存在が成長する映画)

バートン版の「猿の惑星」はもちろん見ているが、オリジナル版の「猿の惑星」シリーズについては十数年前にちらちらと何度か見た程度。
シーザーの活躍については、「猿の惑星・征服」辺りで描かれていたような、かすかな記憶しかない。
個人的にはそれほど深い思い入れがあるわけではないが、誰にでも馴染みのある「猿の惑星」というシリーズを見事にリブートして、きちんと再生してくれたという感想。
ストーリーにおいても、撮影構成においても、CG処理においても、丁寧に制作されていることが分かる。
シーザーに対して、きちんと感情移入できるほどの仕上りとなっている。

“猿”というよりも一人の人間に当てはめて見ても楽しめるだろう。
自分が誰であるかを悩み、自問し、自分の存在意義を見出して、その目的のために仲間と戦い、自分の居場所を見出していく過程がしっかりと描かれている。
父親のような存在と安楽に幸せに暮らすこともできるだろうが、それでは自分が存在する問いに対する答えを見出すことはできないだろう。
そもそも、自分とは世界が違うので、一緒にいることは答えにならないことに気付いている。
苦悩しながら、成長して、答えを見出そうとする姿が美しい。
リーダーになる過程についても、単に暴力に訴えて、のし上がるのではなくて、オリに閉じ込められることに慣れていたゴリラを開放することで導いたり、ボス猿にクッキーを配らせることで導いたりと、知恵を用いて、組織を導き、組織のために必要な存在であることを示すことでリーダーとして、のし上がっている。

バトルシーンについては控え目だが、今回はこの程度でもよかったと思う。
いきなり軍隊や戦闘機と戦い始めたら、興ざめだろう。
人間側としても、単に猿が暴れている程度という受け止め方をしているようにも感じられ、攻撃・防御のヌルさでそれを表現しているのではないか。

個人的に感じたことであるが、自然や科学技術に対する人類の驕り高ぶり、人類の愚かさを描き、人類への警鐘的な道徳的な作品というメッセージ性が強いものではないということも好意的だった。
あくまでもエンターテイメント性やヒューマンドラマ面を重視し、メッセージ性については裏側に隠しており、感じてくれる人に感じてもらおうという控え目な姿勢が心地よい仕上りとなっている。

ひたすら丁寧にドマジメに制作されていることは評価したいが、教科書のようなオーソドックスな映画であり、既存の枠をぶっ壊すような破壊力がある映画ではないともいえる。
監督のキャリアが浅いようなので、今後の手腕及びシリーズの驚くような発展に期待したいところだ。
スポンサーサイト

テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。