ばったすいみんぐすくーる

公開中の映画作品を中心にネタバレ全開で独断レビュー。 映画興行収入などの映画情報も紹介。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『アルゴ』レビュー

◆評  価   7.5点
◆おススメ度  B+(誰が見ても面白いスリリングな作品)

“自由”VS“暴力”の映画か。
“暴力”に対して“暴力”で対抗するのではなく、“自由”の象徴ともいえる“映画”で対抗する点は面白い。
映画のキャラクターを愛する自分の子どもから、絵コンテを面白そうに眺めるイラン人まで、映画が万国共通のものであり、映画の持つパワーを伝えている。

カナダ大使の私邸に隠れる人々、CIA内部、ハリウッド関係者、メンデス家族などの各キャラクターのヒューマンドラマがやや希薄のような気もしたが、作戦のユニークさと脱出劇のスリルさに焦点を当てるために、余計な部分はカットしたのかもしれない。
必要最小限度に絞って、象徴的なシーンを入れているので、あまり語らなくても十分ともいえる。
メンデスの決意のために尽力する上司の姿を見ればCIAの構造や彼らの関係性も分かり、家族にあてた手紙や妻と抱き合う姿をみればメンデス家族の想いも伝わり、新作はポシャッたとあっさりという姿をみればハリウッドの構造も分かり、脱出準備を万全に整えて、ペルシャ語で説明する姿を見れば、カナダ大使の私邸に隠れる人々の苦しい想いや彼らの決意も分かる。
捨てるところは捨てて、描きたいところは描きながらも、捨て切れないところはきちんと描けている。
他の監督とはやや異なる視点をもっており、ベン・アフレックが評価される理由は分かる。
カメラワークもなかなかのものとなっている。
歩いている者とカメラが一緒に動きながら撮られているため映像が躍動しており、市場に向う車内においても上手く人物が撮れている。

イラン革命についてほとんど知らなかったが、わずか数分で難しいことを避けて的確に伝えているところもアフレックの頭の良さが分かる。
導入部で、このような親切さを示せるかどうかで、観客の食い付きも変わってくるだろう。

本作は1979年という過去の世界を描いているが、本作は現在のテロとの戦いにおいて感じ取れるメッセージでもある。
いがみ合う者が暴力で対峙するのではなく、国際間の連携、文化やアイディアで向き合う時代なのではないか。
アメリカだけではなく、中国や韓国との緊張状態にある日本にも当てはまることだろう。
スポンサーサイト

テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。