ばったすいみんぐすくーる

公開中の映画作品を中心にネタバレ全開で独断レビュー。 映画興行収入などの映画情報も紹介。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『ローマでアモーレ』レビュー

◆評  価   8.5点
◆おススメ度  A(ウディ・アレンらしい時代を行き過ぎた作品)

評価の高かった「ミッドナイト・イン・パリ」にハマれなかったので、それほど期待していなかったが、本作には完全にハマった。
ロンドンの殺人事件よりも、バルセロナの恋愛よりも、パリの芸術よりも、不可思議な街であるローマの魅力をファンタジックに伝えている。
時間軸も作風も国籍も無視したカオスなような世界観を老獪な手腕でよどみのない作品に仕上げている。
それぞれどこかで見たようなエピソードともいえるが、それらを上手く調和させている。
本作中のセリフでいえば、まさに時代を行き過ぎたような作品だ。

過去の自分の姿に重ねるようにアレック・ボールドウィンを自由自在に使いこなし、イタリアでの恋愛を堪能できる。
アレックとアイゼンバーグだけが心の声ともいえる会話をする程度ならば驚かないが、それにエレン・ペイジを絡ませて会話を成立させているという自由な発想には驚かされる。
本音と建前、実際の声と心の声という会話の常識の垣根を外している。

ロベルト・ベニーニの有名人になるエピソードも唐突に始まり、唐突に終わるという潔さには驚かされると同時に、イタリア人のいい加減さを堪能できる。
不可思議さに加えて、どことなく人生のはかなさを伝えているのではないか。

田舎の夫婦のエピソードも、憧れのスターと寝ることには躊躇するにも関わらず、強盗と寝ることには躊躇しないという流れには驚かされる。
夫婦そろって裏切っているにも関わらず、お互いの愛が深まるという点も奥深いところだ。

オペラのエピソードには純粋に笑えるうえに、イタリアの芸術を堪能できる。
迫力のあるオペラを笑いながら感動することができるというアレンの素晴らしい発想には驚かされるばかりだ。

ローマという街と、人生の奥深さを教えてくれる素晴らしい作品だ。
本作中に語られているように、ウディ・アレンには“引退”という言葉は頭にはあるようだが、“引退”する気は毛頭ないようだ。
本作を見る限り、その必要もないだろう。
スポンサーサイト

テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。