ばったすいみんぐすくーる

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『真夏の方程式』レビュー

◆評  価   7.5点
◆おススメ度  B+(安定の東野圭吾印の作品)

原作は未読。最近放送のドラマ版は鑑賞済み。
東野圭吾原作作品であり、やはりストーリーは重厚で面白味がある。
前作の「容疑者Xの献身」ではやや影が薄かった湯川学に本作ではスポットが当てられている点で満足は出来る。

本作では湯川学に“変化”が感じられる。
子どもが嫌いだ、子どもに関わるとじんましんができると公言していた湯川であるが、湯川らしい方法で子どもと向き合っている。
子どもだからと適当にあしらうのではなく、一人の人間として、一人の男として事件からも実験からも逃げずに正面から向き合っている。
子どもを守りたいからと事件と向き合わずに隠ぺいした結果、関わった者全ての心に隠れた大きな傷を十何年も抱えることとなる。
過去の事件とは異なり、今回の事件に向き合った結果においても、少年の心に傷がつくという点は否定せず、傷の残り具合が変わってくると想像できる内容となっている。
直接・間接という違いはあるにせよ、子どもが関わった過去の事件と今回の事件を上手く対比させている。
環境問題についても同様ということだろうか。
曖昧な方法で環境には影響がないと隠ぺいするよりも、環境に影響があることを認めたうえで、きちんと選択して前進していくことが未来のためには必要であるというように繋がっているようにも思える。

また、湯川は物理的な現象のみに興味を抱き、事件の真相・犯人・動機には興味がないと公言しているが、本作においては一酸化炭素中毒の仕掛け以外にはそれほど物理的な現象はない。本作のポイントとなるのは、事件の真相とそれが及ぼす影響でしかない。
少年の人生が捻じ曲げられないために、物理的な現象以外にも向き合おうとする湯川の気持ちに大きな変化が感じられる。
事件自体は決して公にはならずに、ただの死体遺棄という落としどころになっているところも、刑事ではない湯川らしさは出ている。
xの値を求めると、yの値まで明らかになってしまい、解が出ない方程式を湯川らしい方法で解いた作品となっている。
変人というよりも、何事にも真剣に真面目に取り組む湯川という人物をきちんと描いた作品に仕上がっているのではないか。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

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