ばったすいみんぐすくーる

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『清須会議』レビュー

◆評  価   6.5点
◆おススメ度  B(笑えるコメディではない)

つまらないとも、傑作ともいえない作品。
笑えるコメディを期待すると肩透かしにあうが、歴史モノと思えばそれほど問題はない。
三谷が珍しく直球勝負をしてきたが、その直球が150キロを超えるような剛速球ではなくてただの140キロ程度の速球だったことが残念だった。

戦国時代、戦国武将、清州会議については、詳しいわけではなく名前だけしか分からないが、複雑に絡み合う、それぞれの思惑はそれなりに伝わってくるものの、それぞれから熱い想いが感じられず、息の詰まるような駆け引きもない。

柴田勝家は、織田家のことを第一に考えているといいながらも、お市に振り回されて、行動の目的が織田家なのかお市なのかはっきりしないように描かれてしまい、信念を持った大人物としては威厳に欠けるように描かれてしまった。
「親父どの」と一目置かれる鬼のような怖さがなければ、愚直なまでの真っ直ぐさもない。

羽柴秀吉は、自己による天下統一という目的がはっきりとしているが狡猾さや策略がそれほど足りず、交渉で説き伏せるような普通の良い人でしかない。意外と毒にも薬にもならないキャラクターであり、強烈なカリスマに欠けている。

丹羽長秀は、頭脳明晰のような描き方だが、意外と自分というものがなく、ただ流されるだけのキャラクター。羽柴秀吉の障壁という役割をほとんど果たしていない。

池田恒興は自己の意見を持たずに強い側に付こうとする役割を果たそうとしているが、意見を一回変えただけではその役割を果たしているとは言い難い。

織田信雄、織田信孝、織田信包もただ存在するだけのキャラクター。
織田信長の息子・弟として野望も策謀もない、それでは面白くなるはずがないだろう。
織田信雄はうつけはうつけなりに野望があるのではないか。

逆に、女性陣には野望がある者は揃っているが、存在感が発揮されたとも言い難い。
お市は、秀吉憎しの一心で凝り固まっているが、柴田勝家を利用するだけでは弱い。秀吉を倒すためには誰でも利用するような、もっと恐ろしい悪女に描いてもよかったのではないか。

松姫が唯一のサプライズともいえるキャラクターではあるが、最後の一針だけではこちらも弱い。もうちょっとストーリーに絡んで来れば面白かったかもしれない。

ねねは踊っているだけのキャラクター。秀吉のために野心のある松姫と三法師を利用したくらいのことがあってもよかった。

それぞれの思惑がそれぞれと絡み合って、良い相乗効果を生めばよかったが、登場人物が多いだけで意外と単純な構図となってしまい、“深さ”がなく浅いものとなってしまったような気がする。
本作のような悪くはないものの生ぬるい作品になるのであれば、「12人の優しい日本人」のような史実とは無関係の群像コメディにしても良かったのではないか。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

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